入居者が決まるまでには一般的に、10件の内見があって1件が決まるとはよく言われていることですが、何とかしてこの確率を少しでも上げていきたいものです。
それと同時に、内見の数自体を増やすことも大切になります。
内見数を増やすことに関しては、お客さんと直接やりとりとしている仲介業者さんの采配がものを言うところです。
このことに関して大家さんとして知っておきたいことは、仲介業者さんも、クロージング(契約)に持っていくには自分なりに「ストーリー」を作っているということです。
ある時、こういう話を聞きました。「内見時には4つ物件を用意し、本命は3番目に紹介をする」ということです。
まず、あまりぱっとしない物件を2件見せて、お客さんが「イマイチだなぁ」と思ったところで、本命の3件目を紹介する。そうするとお客さんとしては、「いいかも」と思う。ただそれでも、あと1件くらいは見て、本当に3件目のものがいいかどうかを自分で納得したい。そこで4件目を見てみるが、やっぱり3件目がいいと確信できる。
業者さんは、このような流れをつくって、クロージングに持って行くということです。
もちろんこれは、お客さんから「この物件だけ」という絶対的な指定がない時だと思いますし、ひとつの例に過ぎないですが、お客さん側の心理を上手くついているなと思います。
いずれにしても、仲介業者さんも自分なりにクロージングまでのストーリーを描いている場合があることを覚えておいた方がいいでしょう。
そうすると、物件を所有している者としては、何に力を入れたらいいのかが自ずと分かってくるのではないでしょうか。
私ももちろん、自分の物件が、「捨て物件」にならないようにしなくては、と常に思っています。
以前は、どうにかして自分の物件も内見の候補に入れて欲しい、と思っていたものですが、今は、単に内見案内があったと聞いても、捨て物件になっていないかどうかを考えるようになりました。
いくら内見数が増えたところで、それが「捨て物件」としてのものなら、永遠に契約には至らない可能性があるからです。
賃貸住宅だけではないですが、どんなにいい商品でも、見せ方次第で売れなくもなり、それほどのものではなくても、見せ方で売れてしまうことがあるのだと思います。
さしあたり、自分の物件がどういう位置づけにあるのか、考えてみてはいかがでしょうか。
あと一ヵ月もすれば今年も終わり、1月になると、いわゆる繁忙期にさしかかってきます。入退去が集中し、慌ただしくなると思いますが、空室をひとつでも多く埋められるよう、段取りなど、事前準備はしっかりしておきたいものです。
「捨て物件」ではなく、「お客さんをつけやすい物件」と認識してもらえるよう、戦略を考えていきたいですね。
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