「700人に1人は税金を多く払いすぎている」というのは本当? 固定資産税の評価額が本来の4倍で評価されていることも!

執筆者:叶温 公開日:2015年8月21日    閲覧数:6737
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写真© beeboys-Fotolia

みなさん、こんにちは! 不動産投資専門税理士の叶です。2012年に続き、先月から再スタートした「お金を残す不動産投資コラム」。2回目となる今回は、不動産を持つと必ず掛かってくる固定資産税のお話です。

最近、固定資産税額を間違って計算され、本来の額よりも高い額を払わされていたと言う事例が多々報告されています。8月1日付けの日経新聞では「徴収ミス700人に1人」という記事が掲載されており、実際の4倍以上の評価額で税額を計算されていた事例が報告されています。

投資家の皆さんの中にも、もしかしたら税金を払いすぎている人がいるかもしれません。そもそも固定資産税とはどんな税金なのか、徴収額にミスがないかをどのようにチェックするのかなどをお伝えいたします。

固定資産税とは?

不動産を持っている人にとっては、切っても切れない税金が固定資産税です。では、この固定資産税とは、どんな税金か改めておさらいしておきましょう。固定資産税は、毎年1月1日に土地や建物等の不動産、そして償却資産を所有している人に掛かる、市区町村の税金です。

償却資産というのは聞き慣れないと思いますが、金額が10万円以上で、事業のために使用するパソコンなどの器具備品、工場の機械などのことをいいます。不動産投資だと、キッチンやエアコン、給湯器などが該当しますね。しかし、償却資産に該当する自動車は、「自動車税」があるので、この償却資産税は掛かりません。

固定資産税の標準税率は、固定資産税評価額の1.4%で、この他に市街化区域内にある土地、建物であれば、都市計画税という税金が0.3%掛かりますので、合わせて1.7%になります。これは標準税率なので、市区町村によって多少変わるケースもあります。仮に固定資産税評価額が、土地6000万円、建物1億円であれば、合計で272万円の固定資産税が毎年掛かることになります。

土地:6000万円×1.7%=102万円
建物:1億円×1.7%=170万円 合計272万円

これくらいの物件を持っていると、結構、大きな金額を、毎年固定資産税として納付しなければいけないことになります。

固定資産税はどのように決まるのか?

固定資産税は所得税や法人税など、自分で申告をして税金が決まる「申告納税方式」ではなく、市区町村が計算して税金が決められる「賦課課税方式」が取られています。では、この固定資産税の計算の元となる固定資産税評価額、市区町村はどうやって決めているのでしょう?

まず土地の固定資産税評価額ですが、次の計算式で評価額を算出します。

土地の単価×面積

土地の単価は、路線価を使います。路線価とは、道路ごとについている価格で、国税庁が出している相続税路線価ではなく、市区町村が独自に評価した固定資産税路線価が使われます。一般的には、相続税路線価が時価の8割程度、固定資産税路線価は時価の7割程度の評価額と言われています。

次に建物ですが、建物は次の計算式で評価額を算出します。

材料単価×面積の合計

建物を新築すると、工事明細に材料が記載されており、その材料単価に使用されている数量や面積を掛けて合計することで、建物の固定資産税評価額が決まります。この材料単価は、総務大臣が定めた「固定資産税評価基準」を使っています。土地の固定資産税路線価や、建物の材料単価の基準となる固定資産税評価基準は、3年ごとに改訂されます。

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