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今や家族の一員とも言われるペット。その可愛さに癒やされる飼い主は多いことだろう。一般社団法人ペットフード協会が実施した「2016年全国犬猫飼育実態調査」(*)によると、平成27年度のペット飼育頭数は犬が約987万頭、猫が約984万頭。飼育世帯率でみると、それぞれ14.2%、9.9%と、日本の約4世帯に1世帯は犬か猫を飼っている計算になる。 

当然、ペットを取り巻く市場も大きい。今回取材したのはそんなペット産業でビジネスを成功させた豊田雄介さん(仮名)。もともとブリーダーとして企業に勤めていたという豊田さんだが、独立して始めたのは「ペットホテル」

動物を扱うビジネスということで、さまざまなハードルがありそうだが、どのように成功までたどり着いたのだろうか? 

サラリーマンブリーダーから、ペットホテル経営者へ 

もともと動物が好きで、犬や猫と関わる仕事がしたいと思っていたという豊田さん。ブリーダー業を営む会社に就職したのも、そんな理由からだという。 

「交配やトレーニングで優秀な犬を育てるのがブリーダーですが、一般的なフリーや自営業ではなく、ブリーダー業を専門にしている企業があるんです。犬たちを健康に育てるためには広い環境が必要ですから、企業化して運営したほうが効率的なんですよ。

そこで8年務めていましたが、この仕事は収入が少なく、年に280万円ほど。ほとんどの人が転職するか、独立します。私もちょうど30歳の節目でしたので、独立に踏み切りました」 

30歳という若さでの独立ということだが、豊田さんはブリーダーとしての独立ではなく、新たにペットホテルの運営という道を選んだ。 

「実はペットホテルというのは、首都圏では特に需要のあるビジネスなんです。通常ペットホテルの利用といえば、1人暮らしの方を想像すると思います。確かに、ちょっとした旅行や出張などで家を空けるから、と利用する方の多くは1人暮らしです。

しかし、それは共働きや小さいお子さんのいる家庭なども同様なんです。今までは友人や親戚の家に預けることが多かったのが、核家族化や共働き世帯が増えたことにより、確実にペットホテルの需要は拡大しています。そういった意味では、ブリーダーよりもビジネスとして勝機があるんじゃないかと思いました」 

ブリーダー業というと、どうしても副業や趣味というイメージがある。それよりも、これから生計を立てようとする中で、新しいビジネスに目をつけたのは正解だったかもしれない。実際、豊田さんのペットホテル運営は今のところ順調のようだ。 

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