不動産投資を始める前に
「不動産投資」という言葉を聞いたことはありますか?
「不動産」に「投資」する…。なんとなくは理解できても、その細かい意味がわからなかったり、自分には遠い世界の話だと思っていたりする方は多いかもしれません。
「不動産投資なんて危ない」「お金の話は難しくてわからない」。こう思っている方でも大丈夫です。ここでは、「不動産投資」とはどのようなものなのか、Q&A形式で一から解説していきます。
今このページを読んでいる方の中には、「賃貸住宅(借りた部屋)」に住んでいる、あるいは住んだ経験があるという方も多いと思います。
賃貸住宅では、毎月家賃を支払いますよね。では、そのお金はどこにいくのでしょうか?
そうです、「大家さん」です。
大家さんは、自分が持っている不動産(マンションやアパート、戸建てなど)を人に貸して、家賃収入を得ています。
大家さんというと、昔からその場所に土地や建物を所有していて、それを貸し出している人、というイメージがあるかもしれません。
「不動産投資」とは、こうした「大家さん」ではなかった人が、土地や建物を購入し、人に貸し出して大家さんになることなのです。こういった方々は「不動産投資家」とも呼ばれます。
不動産の種類は、「一棟アパート」や「一棟マンション」、そうしたマンションの一室である「区分マンション」、一軒家である「戸建て」などさまざま。このほかにも、駐車場、倉庫、太陽光発電、コインロッカー、コインランドリー、所有物件を宿泊施設として貸し出す民泊なども同様に投資対象となります。
最近では、「年金が期待できない。将来どうしたらいいのか」「会社の給料が下がった。どうにかして収入を増やしたい」という年金不安・雇用不安から、サラリーマンをはじめ、OL・主婦など、幅広い層の方が不動産投資を始めるケースが増えています。
例えば年収400万円台で不動産投資をスタートし、4年間で家賃年収6000万円を達成した方。年間4500万円以上の家賃収入を得ることができ、不動産投資を開始してから8年でサラリーマンをセミリタイアした方もいます。
ですが、ここで疑問が浮かびます。不動産投資家は、どのように物件を購入しているのでしょうか。
一般的なサラリーマンの収入で何千万円という一棟アパート、何億円という一棟マンションを購入することは難しいですよね。
不動産投資では、金融機関からの「融資」を受けることによって不動産を購入することが一般的です。
「マイホーム」の場合、銀行からお金を借りて(住宅ローンを組んで)不動産を買うケースが多いと思います。それと同様に、「収益物件(不動産投資用に購入した不動産)」でもローンを組むことができるのです。
「株をやりたい」「FXをしたい」といっても銀行はお金を貸してはくれませんが、不動産投資は違います。
融資を活用することで自己資金より何倍も大きな収益物件を購入することができるので、資産規模の拡大を狙うことが可能です。詳しくは、「1-2.不動産投資のメリット」でご説明しましょう。
一方、中古の戸建てやワンルームマンションなどは比較的価格が安いものが多く、物件によっては現金で購入することができます。このように、融資を受けない不動産投資を好んで実践している不動産投資家の方も、少なくありません。
いずれにしても、サラリーマンの収入を自己資金として貯めておくことで、不動産投資は遠い世界の話ではなくなるのです。
不動産投資は、以下の2つの方法で収入を得ることができます。
(1)不動産が値上がりしたら売る(売却益=キャピタルゲイン)
(2)不動産を貸して家賃収入を得る(運用益=インカムゲイン)
例えば、5000万円のアパートを買って、3年後に7000万円で売れた! という場合。この場合は「2000万円のキャピタルゲインを得た」ことになります。
この方法が盛んだったのは、主に「バブル崩壊前」です。当時は、景気に過熱感があり、どんどん不動産価格が上昇していたため、キャピタルゲインを得やすかったのです。
しかし現在では、インカムゲインが重視される傾向にあります。市況に大きく左右されるキャピタルゲインに比べ、インカムゲインは堅実で安定的な収入が得られやすいからです。
例えば、全部で8室の1棟アパートがあったとします。1部屋の家賃が5万円の場合、全室に入居者がいれば、5万円×8室=40万円の収入が毎月得られます。つまり、年間480万円の収入が得られることになります。
いかがでしょうか。 不動産投資とはどういったものか、おわかりいただけたでしょうか?
もちろん、不動産投資にはデメリットやリスクも存在します。
詳しくは「1-3.不動産投資のデメリット」でご紹介しますが、例えば、「購入したアパートに入居者が入らず、家賃収入がないのに借金を返済しなくてはならない」「値上がりすると見込んで購入したワンルームマンションが値下がりしてしまった」などは、非常に多く聞く声です。
ですが、その一方で多くのメリットがあるのも事実です。
給与所得以上の家賃収入を得たことで、セミリタイアして悠々自適の生活を送れたり、将来の年金を心配しなくてよくなったり。
これらのメリットについては、次のページで詳しくご紹介しましょう。