収益物件を購入する
不動産投資には「銀行からお金を借りて始められる」というメリットがあります。ここでは、融資を受けるにあたっての基礎知識をQ&A形式でお答えします。
融資を受けると、以下のようなメリットがあります。
- 自己資金の何倍もの価格の物件を購入できるため、より早く資産規模を拡大できる
- レバレッジを効かせて、自己資金に対する運用利回りを拡大できる
(例えば、利回り10%の物件を自己資金1割出して購入した場合、自己資金の運用利回りは100%になる)
そのため、現金で購入するより投資効率が良いのは確かです。
しかし、デメリットも忘れてはいけません。
- 空室が多くなると、入居者から支払われる家賃収入だけではローンを返済できない場合がある(持ち出しになる)
- 金利が上昇した場合、銀行への返済額が増加する
- 返済が滞った場合、破綻する可能性がある
融資を受ける際は、これらのメリット・デメリットをよく理解しましょう。
確かに、物件価格の全額に融資が付く「フルローン」や、物件価格だけでなく物件購入時の諸費用も含めて融資が付く「オーバーローン」も存在します。
しかし貯金がない場合、フルローンやオーバーローンを受けられないだけではなく、そもそも融資を受けられない可能性が出てきます。「貯金がない=計画性がない」とみなされ、銀行がお金を貸したがらないからです。
また、万が一融資を受けて不動産を買えたとしても、その後の運用に支障が出てきます。
- 入居者を募集する際に、不動産会社に広告費を支払うことがある
- 定期的なメンテンスや入退去にともなう清掃が必要になる
- 設備の入れ替えやリフォームなどのまとまった支出が発生することがある
このように、あらゆる面でお金が必要になります。「すぐに始めたいから」と、ぎりぎりな状態で取り組むのではなく、ある程度お金に余裕を持って始めましょう。
勤務先、年収、自己資金などの属性の他、不動産そのものも評価の対象になります。例えば、「銀行の支店があるエリアの不動産でないとNG」「築年数が古い物件はNG」など、銀行によって基準が異なります。
また、他の借入状況、不動産投資をする目的や目標、経営計画の具体的な内容、経営者としての資質の有無なども見られます。
せっかく購入したい不動産が見つかっても、金額が大きい場合には融資を受けなければ購入できません。そのため、銀行が「貸したい」と思えるように努力することが必要です。銀行から見て、どのような不動産だと貸しやすいのか、頭金はいくら必要なのかなど、率直に融資担当者に聞いてみるのも一つの手でしょう。
次に「融資の種類」についてお伝えします。