楽待新聞読者から寄せられた、不動産投資にまつわる疑問や質問をプロの投資家に答えてもらう豪華企画!!
今回、皆さんの疑問を解決してくれるのは、DVD「8つの戦略2015」でお馴染み、才津康隆さん(一棟RCマンション投資を担当)。
たった3年で1億円の年間家賃収入を実現、11棟全ての物件をフルローンで購入している才津さんに、物件の買い進め方や規模拡大の方法について、根掘り葉堀り聞きました!
Q1.1棟目の物件で、1億4500万円の物件を購入されていますが、最初から1億超えの物件を購入するのは不安では無かったですか?(36歳・会社員)
A1.不安はあったが、それを払拭した!
やはり最初は不安がありました。はじめての物件を決済した、前後数カ月の記憶があまりないような状態でした。
不安や懸念の解消法としては、基本的には知識と行動でカバーするしかありません。最悪なのは、「とりあえず、1棟買わないと始まらない」といった感じの、間違った行動力を発揮することです。
誰しも知識がない、経験がないと、不安になるのは当たり前です。「とりあえず、1棟買わないと始まらない」ではなく、「とりあえず、資料請求して現地調査してみよう」、「とりあえず、市販されている書籍を数十冊買ってみよう」、「とりあえず、有料、無料問わず、セミナーに出てみよう」という感じで、まずは知識をつけたり、行動することに時間とお金を使っていくと、不安も解消されてくるはずです。やはり、人間、知らないものには不安を感じやすいものです。
Q2.自分の時間とお金をできるだけ多く勉強に投資すると書かれていましたが、1棟目の物件を購入するまでに才津さんはどれくらいの時間とお金を不動産投資の勉強に割きましたか?(35歳・会社員)
A2.毎月10万円以上かけて、毎日勉強していた!
2009年11月末に1棟目を購入しましたが、不動産投資の学習をはじめたのは2009年の5月です。その半年間で、市販されている不動産投資関連の書籍はすべて購入し、読破しましたし、有料の情報教材もほとんど購入しました。また、有料コンサルも複数受けていました。
具体的に言うと、毎日、最低でも書籍を1冊読んでいましたし、物件検索なども毎日実施していました。コンサルフィーや書籍代、現地確認に行く交通費などを入れると毎月10万円を超えていたと思います。
当時は、書籍なども限られた内容しかありませんでしたが、現在はいろいろな方法で情報を入手できるようになりました。私が出演している「8つの戦略2015」DVDもそうですが、内容がまとまった教材で一度に学べれば、よりスピード感をもってご自身の投資に反映できると思います。
現在は、不動産投資関連の書籍はほとんど読まないですし、新規物件の現地調査もほとんどやっていません。買いたいと思えるほどの物件が出た時だけ行動する、という動きができるようになったからです。
情報が集まる体制が作れるかどうかが非常に大きなポイントですが、物件を買ってもこの体制が作れない方が、結構います。自分のことだけを考えすぎてしまうと、業者さんとの関係がうまくつくれず、結局は自分が損することになると思います。
投資規模を拡大することで、どんどん情報が集まる体制を作るには何が大事なのかを考えながら、規模が小さいうちから行動することが大事です。
Q3.空室が多い物件や管理状態が悪い物件を購入して再生されていますが、外壁を塗ったり、室内のリフォームをすれば、家賃のアップは可能ですか?(50歳・会社役員)
A3.投資ステージや物件によって異なる
結論としては、ケースバイケースです。家賃を上げられるのに、上げなかったケースもあります。なぜなら、投資ステージによっては、家賃を上げて得られる収益よりも、家賃を上げずに空室期間を短くする方がいいケースも出てくるからです。
空室が多い物件=現在の収益が出ていない物件です。まずは満室を達成し、その上で、家賃の調整をする、などという選択肢が出てきます。
直近のケースでは、築35年の物件を購入していますが、その物件では、外壁塗装等の外部はまったく手を入れず、内部のリフォームのみを実施、50室以上の空室を約半年で満室にしています。この物件の場合は、家賃は1万円程度上げています。この辺は、購入前のヒアリング段階である程度、どれくらいリフォームすれば、どれくらい家賃が上げられるのか、上げられないのか、というのが見えてきます。
言い方を変えると、この満室までの道筋が見えない物件には、手を出さない様にしています。気をつけるべきなのは、リフォーム=満室、家賃アップという単純な図式ではなく、物件によっては、リフォームしても家賃アップできない物件もあるし、満室にできない物件もあるということです。
Q4.今は売り時と言われていますが、才津さんは物件を売却されないのでしょうか? また、もし売却するとしたら、数多く保有されている物件の内、どんな物件を売却されますか?(39歳・会社員)
A4.ズバリ、手のかかる物件を売却する予定。
基本的には、手のかかる物件を売却する予定です。ただ、この辺もケースバイケースです。大事なのは、自分の物件が「いまどれくらいの価格で売却できるのか正確に把握しておくこと」です。
「いま売却すれば数千万円の売却益が得られるけど、いい物件だから保有しておく」というアバウトな感覚だけではなく、売却査定を受けてある程度の価格目線を持っておく必要があります。
売却益を上げることで、決算を見ながら大規模修繕を実施するなど、賃貸経営を安定させながら決算書も良くし、かつ、手元資金を厚くすることができる絶好のタイミングをつくることも可能になります。
Q5.周囲で、買いたい病にかかり、問題のある物件を購入した投資家さんはいましたか? その方は実際にどうなられたのか、教えて下さい。(30歳・会社員)
A5.買うべきではない物件を購入し、売却もできず……
買いたい病かどうかはわかりませんが、買うべき物件ではない物件を購入された方は、相当数いました。基本的には売却することをアドバイスしていますが、簡単に売却できないケースもありました。
まず大事なのは、自分が買った物件の現状を把握し、理解することです。ここができない人は、そもそも売却益が出せない様な物件で売却益を狙ったり、余計な行動をしがちです。
こういう方は売却するまでの期間が長くなることで、融資情勢の変化や、次の物件を購入できないなど、不安定な状況にいる期間が長くなる傾向があります。トントンでもいいので売却してリカバリーすべき物件なのか、じっくり腰を据えて売却益を出す物件なのか。ここをしっかりと把握することが大事です。ただ、こういう判断ができないからこそ、問題のある物件を購入してしまうのだとは思いますが……。
Q6.今後少子高齢化が進むので空室率が上がるのではと懸念していますが、規模の大きな物件を持っていることへのご不安などはありますか? また、何か特別な対策などは取っていらっしゃいますか?(49歳・会社員)
A6.10年程度のスパンで、劇的に状況が変わることはない!
特別な対策はとっていません(苦笑)立地や間取りにこだわって投資する、という対策が基本的になると思いますが、私個人は築古高利回り物件に注目していますし、実際に築古高利回り物件を購入するケースが増えています。なぜなら、築35年の物件の場合、躯体や設備といった面では、いろいろなリスクが出てきますが、融資面から見た場合、より短い融資年数で返済できるという利点があるからです。
つまり、築35年の物件であれば、融資年数12年(法定耐用年数47年、RCの場合)で融資を受けます。この融資年数でもしっかりとキャッシュフローがでる物件であれば、だいたい6年、7年程度で残債が半分程度まで減りますし、それまでのキャッシュフローも十分に蓄積できます。
確かに少子高齢化が進むことで空室率が高くなることは避けられませんが、10年程度のスパンで劇的に状況が変わることはありません(統計の中で一番確実なのが人口なので)。となると、躯体や設備面でのリスクはあることを勘案しても、融資面のリスクが少なくてすむという築古高利回りの物件も面白いと思います。
Q7.返済比率を40%以下に抑えないとお金が残らないとお話されていましたが、才津さんの返済比率を参考までに伺っても良いでしょうか?(34歳・専業大家)
A7.返済比率は45%を超えている
私の場合、ざっくりとですが、返済比率は45%を超えてると思います。なぜなら、すでに必要なキャッシュフローは確保していますので、返済比率よりも、物件を購入することを優先するケースが増えているからです。
投資規模が小さいうちはとにかく返済比率は40%以内に抑えてることがリスクヘッジの面でも、投資全体からみても大事です。
Q8.外壁やエントランスなど、外部をメンテナンスするのと、壁紙貼り替えや設備の充実など、内部をメンテンナンスするのと、どちらが空室率改善に効果がありますか?(36歳・会社員)
A8.外部より内部!
ケースバイケースですが、経験上、外部よりも内部にお金をかけた方が、効果は出やすいと実感しています。
Q9.管理会社との関係作りに失敗した物件があるとお話されていましたが、どのような経緯で、関係作りに失敗してしまったのですか?(48歳・会社員)
A9.購入前のヒアリングが甘かったことが原因
簡単に言うと、購入前のヒアリングが甘かったということです。
当時、2カ月に1棟ペースで物件を購入しているタイミングということもあり、購入前のヒアリングをほとんどせずに物件のスペックのみで購入の判断をしてしまいました。結果、8割以上の入居率は維持できていますが、常に空室が1室~2室程度ある状態で推移しています。
購入前のヒアリングの段階で、満室にするまでの道筋が見つからない状態で購入したため、空室対策が管理会社任せになってしまい、とにかく後手に回ることが多いです。
購入後、1年間で担当者が数回変わるという不運もありましたが、やはり基本を疎かにせず、購入前のヒアリングをしっかりと実施し、満室が達成できる道筋を見つけておくことが大事だと実感しています。
Q10.築30年前後で、20室以上あるようなRC物件を数棟保有しています。どれも見た目にもガタが来ているのですが、売却しようか、大規模修繕を行おうか、手はかけずに家賃を下げようか迷っています。才津さんでしたら、3つの選択肢をどんな順番で検討されますか?(32歳・会社員)
A10.まずは「今売れる価格」を把握する
まずは楽待で売却査定(一括無料査定)をしてもらってください(笑)その上で、売却益がどれくらい出るのかを把握し、決算を見ながら対策するといいです。売却益が出るのであれば、その分で他の物件の大規模修繕を行うなど、投資全体での判断が可能になります。とにかくどれくらいの価格で売却できるのかを把握することが大事です。
才津さんからの一言コメント
私はこれまで、RC物件を中心に買い進めてきました。キャッシュフローが得やすく、融資を受けやすいため、早期に投資を拡大することができるからです。
しかし投資ステージによって、買うべき物件も変わります。私も実際に、「Q6」でお答えしたように、築古物件を購入するケースが増えています。コラムをご覧の皆様も、どれか一つの投資法に固着せず、投資全体を見直して買い進めていくと良いと思います。
才津さんプロフィール
1976年生まれ、長崎県出身。大学卒業後、2年間のフリーター生活を経てサラリーマンになる。2009年5月から不動産投資の勉強を開始。2009年11月末、1棟目を購入。サラリーマンと不動産投資を両立し、投資を継続する。
2012年3月、年間家賃収入1億円を達成し、30代の若さでサラリーマンを退職。現在は11棟の不動産を所有する不動産賃貸会社を経営。合計11億円の投資を実践中。
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