石川さん7月最終_07152015

みなさん、石川貴康です。最近10何年ぶりに腕時計を買いました。本業側のコンサルティングの仕事で関係していたので、買ったのです。ふと思い出すと起業・独立して10周年でもあります。

この時計、電波で勝手に時間を合わせてくれます。チタンボディで軽くて、電池交換が要らない(厳密にいえば、違いますが)。時計の世界も日進月歩ですね。私は、前回の購入までは手巻きや自動巻きといったメカニカルな時計を買っていましたが、今回は最新の時計です。時計をしなくなって長いので、はてさて、この時計は私の左手に居座ることができるでしょうか。

では、今回のコラムは前回のコラムで予告したとおり、最近購入したアパートの融資づけのお話をします。最初に描いていた資金調達とはだいぶ違ってしまった、あらら、な展開です。では、物件を見つけるところから始めましょう。

不動産業者の営業マンから得た上流情報で物件確保

私には数棟買っている不動産業者がいます。管理も任せています。この不動産業者には付き合いが長い、信頼できる営業マンがいます。私には、定期的に結構良い物件を流してくれます。

「前回から時間もあいたし、そろそろ次に行くだろう」と、だいたい私の投資タイミングを読んでいるようです。そうでないときは、私の方から「良い物件があったら紹介してね」と定期的にジャブ打ちをしています。

この営業マンからの紹介物件は良いと判断したら必ず買っています。先方も物件さえ厳選すれば万難を排して私が買うことを知っているので、厳しく選んで私に紹介してきます。

今回はその不動産業者で買い取った物件です。買い取る前から私には打診があり、既に金額の話も詰めていました。買い取るまでの経過を教えてもらい、自社資産にした途端、私が買い付けを入れる形にして、物件をすぐ押さえました。

実際に物件も見に行きました。今回は家族も一緒。特に下の子を連れていきました。こうして物件を選んでいる親の姿を見せたいですし、不動産投資が身近なことで、ごく普通のビジネスだと思って欲しいからです。

立地は茨城県つくば市の環境のいい場所です。よく整備されたきれいで静かな環境。2棟一括のアパートで各2階建、合計14戸です。各戸とも2LDKで、各戸1台駐車場付き。鉄骨でハウスメーカー施工、築20年、きれいな物件でした。

最初は塗り直して6700万円と言われたのですが、きれいなので塗装せずに現状引き渡しで買い付けは6450万円で入れました。営業マンは会社から「もっと利益を取れ」と言われたようですが、結局ずいぶん前からお金の話もしていたので、6500万円で妥結。その営業マンは、その後も会社からいろいろ言われたようですが、突っぱねてくれました。表面利回りは10%弱です。

場所的には、つくば市は茨城県のなかでも唯一大規模投資が行われている地域で、人口が増加している地域、つくばエクスプレスが通って都内通勤も便利な場所です。筑波研究学園都市があり、環境は抜群。特にこの物件は研究学園都市の中にあり、土地も広く、角地です。出口はいろいろ描けると考えています。複数の金融機関の担当者からも「これは『買い』ですね」との意見をもらいました

青色申告控除を使い切る事業規模にするために、妻が買うことに

実は私の妻も物件を持っている不動産投資家です。1棟、借地3件のオーナーです。今回は、青色申告ができるようになるために妻が買おうと動きました。

今、妻は白色申告です。持っている1棟は8戸、借地3つなので事業規模(5棟10室)は満たしていると考えていたのですが前回の申告時にNGをくらい、修正申告をするはめになったのです。

青色申告とはいえ、事業規模でないと控除は10万円。同じ手間で事業規模なら65万円の控除、差額は50万円です。もったいないので、1棟足して10部屋を実現し、事業規模にすることにしたのです。

最初の金融機関:日本政策金融公庫での相談は、転進。

最初に相談に行ったのは日本政策金融公庫。私が何件も融資を受けていて、相談しやすかったので買い付けを入れる前に相談に行きました。物件も評価してくれて、意見を聞くと「奥さんではなく、石川さん本人が買って下さい。その方が、融資がつきやすい」とのこと。いやいや、ちょっと意図と違います。で、融資金額を聞くと、「4500万円」とのこと。自己資金を2000万円以上入れなければなりません。当初、自己資金は600万円くらいに抑さえられないかと思っていたので、これでは無理です。

自己資金が想定を超え、しかも妻ではなく私が買うと言うのはちょっと意図と外れるので、今回はここで相談を打ち切りました。

次は本命の金融機関:メインバンクですが、なぜか今回歯切れが悪い!

さて、次は本命の金融機関です。この金融機関は、私のメインバンクと言っても過言ではないほどの貸し付けをいただいています。もちろん、定期も数本入れており、関係強化を図っています。妻が最初に買った不動産のローンもこちらの金融機関です。

問題ないと思っていたのですが、予想外に歯切れが悪いです。変ですね。今回は自信がないと言います。異動も近いかもしれないし、とも言われる。動きの速い方なので、物件もわざわざ見に行ってくれました。「これは買いです。絶対買った方がいい」とのお墨付き。しかし、「もし、わが行で融資が付かなくても、他行で融資を獲得して絶対買った方がいい」とも言います。

どうしたのでしょう、意図がつかみきれませんが、とにかく審査に上げてもらいました。まあ、固いだろうと思っていましたが、あまり良くない結果、と言いますか、いったん差し戻しになり、いろんな条件がついてきます。これは、融資を断る方向での打診だと思い、泣く泣く諦めました。

この金融機関は物件を私に売る不動産業者とも懇意で、社長経由で融資のお願いもしてもらっていましたが、通りませんでした。数億円の融資残高もあるし、毎年連続的に融資を膨らませた関係で、上から「待った」がかかったのでしょうか。金融機関ではありえないことですが、もしかすると異動の内示が早く出たのでしょうか。

実際、他の金融機関で借りて物件を購入後に、「異動になりました」との連絡がありました。本店にご栄転です。出世が決まっていたので、無理に融資をする必要もなかったのでしょうか。いずれにせよ、この金融機関とは少し疎遠になるでしょう。金融機関の御付き合いはすべからく、担当者次第です。

一度取り下げた金融機関に再度融資を打診

さて、物件をあきらめるわけにはいかないので、別な金融機関に相談に行きました。実はこの金融機関には、この物件購入で一度相談していたのです。この金融機関は、妻が最初に一棟ものを買う時に、ある支店で融資を受けています。支店はなじみがあるので、都内の支店を紹介してもらって、打診したのです。

打診当初の反応は「茨城県は当行の基準では優遇されない。融資審査も難儀する」と言われ、取り下げたのです。しかし、私は、つくば市は茨城県の中でも唯一大規模開発が進み、つくばエクスプレスによって首都圏も通勤圏、便利で環境も良く、知的人材が集まる雰囲気の良い地域、茨城県でも唯一大幅に人口が増えている場所だとアピール。はっきり言って、貴行の言う優遇地域よりも、つくば市の方が有望だと説得したのです。

ここまで言われると、担当者も興味を示し、つくばエクスプレス沿線に住む知人にヒアリング。物件も調べ、一気に「買いですね」となりました。あとは融資審査です。やはり、行内の方針上難儀されたようです。本店は方針を主張、一品モノである不動産の特性などどこ吹く風で、優遇地域ではない、の一点張り。

担当者は粘りに粘って、「私が何とか融資は可能にするので、私に任せてくれますか?」というので、「(もう任せていますけど・・・・・・?)ええ、もちろん、任せます」と答えました。実は、この「任せてくれ」は融資先が、私の想定外の枠組みになる原因だったのです。

この時は、不動産業者からも「融資はどうなりました」と何度も問い合わせがあった時期で、私も「条件はある程度飲むから、とにかく融資を通して」といった感じでお願いしたのでした。

そして、本店と相談した結果、示された条件は「法人に融資する、自己資金を1600万円、修繕計画をたてて積立をする」と言うものでした。当初のもくろみと大きく枠組みが変わりました。

これには、だいぶ迷いました。まず法人で借りることは想定していませんでした。しかし、融資を引くには仕方ないので法人での申し込みを了承。また、自己資金は一気に1000万円アップ。これも大変でしたが何とか用意しました。修繕計画はたてて積立することは問題ないのでOKです。

当初想定した、「妻が買う」は「法人で買う」になり、「自己資金600万円」は「自己資金1600万円」になりましたが、まあ、融資は通ったのでオンの字としました。

不動産業者にも「無事、融資は通りました」と報告を行い、担当者も胸をなでおろしたようでした。この物件は社内でも注目の優良物件で、他の営業からもクレクレ騒がれた物件らしく、周りからのノイズが多くて大変だったようです。私が買うことで、この担当者も予算を達成した上に、さらに上乗せしたようです。

法人口座を作って融資実行し、晴れて「わが社」の物件に!!

想定外の法人購入となったので、事前に法人口座を作り、銀行のミーティングルームで決済、晴れて「わが社」の物件になりました。決済と同時に管理契約を結び、損害保険を申し込みました。

自己資金が多くなりましたし、さほど低くない金利でしたが、融資期間を長く取ってくれたのでキャッシュは回ります。まずは良かったと言うところですが、この間、2室が空いたため、決済前から入居促進活動をすることになりました。

この物件は、最初に紹介されてから決済できるまで1年近くかかりました。不動産業者が自己所有にし、整備して、値づけし、さらに私の融資で時間がかかったからです。特に融資では、この話に登場しない別の都市銀行にも相談したのです。この都市銀行、前は億単位の融資をしてくれましたが、担当者が代わり、あまりのやる気のなさに、即撤退でした。

金融機関めぐりは、政策金融公庫⇒X都市銀行⇒(融資してくれた)A銀行⇒B銀行⇒A銀行と言う具合になり、かなり紆余曲折を経ました。

私は、良い物件を見つけたら金融機関の融資担当者にも物件を見てもらい、「これは買いだ」と必ず言ってもらえるように努力しています。結局良い担当者を見つけたうえで、私を気にいってもらい、そのうえで物件を気にいってもらうことで、融資が通りやすいストーリーづくりと資料整理を手伝うことがカギなのだと思います。

東日本大震災・原発事故後、久しぶりの一棟ものでしたので、今回は特に買えてうれしかった物件です。しかし、こんなに融資に時間がかかったのは初めてでした。

さて、つくば市の物件を皮切りに、一棟もの投資を再開したので、この物件の決済後にも、別の買い付けを入れました。こちらも確実に購入に漕ぎ着けたいと思います。

折しもギリシャのデフォルト、中国バブル崩壊、と不確実性が高まりつつあります。しかし、経済は循環し、良い時も悪い時もあります。そうした波に負けず、これからも良い不動産業者の営業マン、良い融資担当者を見つけたうえで、良い物件を探して、確実に融資を引いていきましょう

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