山田たかおくん最終_09032015

超長寿のお笑い番組「笑点」で、座布団運びの“山田くん”としておなじみの山田たかおさん。今年の10月で「笑点」デビュー31年目を迎えるが、実はもう一つの顔として、「17歳から不動産投資を始めたスゴ腕投資家」という、あまり世に知られていない一面を持っている。

不動産投資家としても長年のキャリアを持つ山田さんに、資産運用のコツや不動産投資の心構えについて聞いた。

1年間で2棟の重量鉄骨マンションを新築

――本日はよろしくお願いします。さっそくですが、山田さんが保有されている物件数と、投資総額についてお伺いしてもよろしいでしょうか?

山田たかおさん(以下、山田):自宅物件も含めると、現在所有している不動産の総額は数億円程度ですかね? あまりハッキリ確認していませんが……。

現在所有している物件数は、自宅物件と、2010年に建てた重量鉄骨のマンション2棟の合計3件です。投資用マンションの一つは江東区にあります。駅から徒歩1分前後の商業地域(防火地域)で、都営新宿線と半蔵門線が走っています。また、東京オリンピックが始まるころには都営大江戸線も走る予定です。商業地域は宅地よりも土地の値段が高いのですが、何階建てでも建てられるのがメリットだと感じました。

もう一つは江戸川区で、最寄り駅から徒歩5分のところに建てました。そちらは宅地で準防火地域ですが、地震など災害を考えたらより安全な方を選ぶべきだと思い、こちらも重量鉄骨にしました。そのあとに東日本大震災があって、あのとき重量鉄骨を選んでよかったと思いました。自分の判断に助けられましたね。

あとは自宅用に、神奈川の港北ニュータウンに1件持っています。約15年前に、エレベーター付きの4階建て物件を建てました。

「どうしたらコストが安くなるか」を考えて行動する

――年間に2棟建てられるケースはあまりないと思うのですが、何か注意したことや工夫したことはありましたか?

山田:建設会社には「2棟建てるから」と言って少し強気に交渉して、値引きしてもらいましたね。結果的に軽量鉄骨分の費用で、重量鉄骨の建物を建てられました。1年に2棟建てるって人があまりいないですからね。そこは貴重なお客さんとして、一生懸命やってもらえました。

あと、銀行から融資を受けるときも、メガバンクの3行すべてに話を聞きにいって、いちばんローンを安く組めるところがどこか調べました。「ほかの銀行だったらここまで安くしてくれたよ」みたいな話をずっと3行にしていましたよ(笑)

また、建設当時は「家電エコポイント」もかなり利用できましたね。エアコンは部屋ごとに付けるので、ポイントはかなりの量になって、儲けになっていました。

ほかにもいろいろあるけど、とにかく「安くなるにはどうするか」をひたすら考えて行動したことばかりでした。高い買い物なので、抑えるところは抑えるというのが大事なんじゃないかと思っています。

また入居率については、「半分くらい入居すればいい」という考えの大家が周りには多かったのですが、自分は納得できなくて、「物件の図面に僕の名前とイラストを載せてもいい」と言ったんです。そうしたら入居者があっという間に決まりました。人によるかもしれないけど、「芸能人がオーナー」というのは、信用できるみたいですね

入居してくれたらオリジナルの手ぬぐいなどを渡しに行ったり、年末にはカレンダーも渡したりして、ファンサービスのようなこともしています(笑)

――家賃収入だけで、どのぐらい儲かっているんですか?

山田:月に100万円くらいですかね。ただ、ローンを組んでいるので、実際にその金額全てが利益になっているわけではないですよ。でも管理会社が「30年ローンを組めば、江戸川区のマンションの一部に家賃保証を付ける」と言ってくれて、それを使っているおかげで家賃収入がないときも、キャッシュバックは得られていました。