7_信用できる投資家最終_08042015

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不動産投資において、生命線ともなるのが銀行からの融資。実際に銀行側は個人投資家のどんなところを見ているのだろうか。「こんな人ならば貸したくなる」と思わせるような投資家の行動とは何なのか。某地方銀行の融資担当であるA田氏(20代後半)に話を聞いた。

1.必要な情報を整理していて、やりとりがスムーズ

「購入を検討している人はもちろんですが、売主や不動産会社にとっても融資の可否はできるだけ早くわかる方がいい。ですから、こちらも『融資の依頼をしたい』と相談があったら、すぐに準備を始めます。そのときに書類のやりとりや連絡がスムーズにできる人は、やはり違うなと思います

融資の相談を考えるタイミングで、自身の源泉徴収票や確定申告書類の3年分のコピー、他に物件を所有して不動産投資をしているなら、その収支や債務状況などを説明できるような書類を準備しておくことが重要だ。そういった資料を過不足なく揃えていれば、融資担当者も状況を把握しやすく、融資の結果もより早く明らかになるだろう。

2.銀行マンの繁忙期を避けて来店する

「常に余裕を持った行動ができているのも、スゴいと思う個人投資家の特徴ですね。デキる人は融資後もこちらが忙しい年度末や月末を避けて、その年度の確定申告書類や決算書を持って説明に来てくれたり、こちらの体制変更の有無を気遣ってくれたりしてくれる方が多いです。

銀行側を気遣ってくれる人には、こちら側も『ずっとお客さんでいてほしいな』と思えますしね。中には『この間旅行に行ってきたから』と菓子折を持ってきてくれる人もいます」

銀行との関係性を良くするために利用できるものの一つ、菓子折。上手く使えば、少ないコストで長期的かつ大きなリターンを得られるだろう。そもそも余裕とは、相手の立場に立って物事を見られる、ちょっとした気遣いなのだ。この余裕の有無で相手がデキる投資家なのかどうか、融資マンは判断しているといえるだろう。


3.定期預金や投資信託、銀行のノルマにつきあってくれる

「お客様には大変恐縮ですが、つきあいで定期預金を預けてくれたり、投資信託を買ってくれたりする人は非常にありがたい存在です。銀行も支店ごとにノルマがありますから、それを理解してくれた上で『良いおつきあいをしたいですから』と、買って出てくれるお客さんは、こちらとしても信用できます」

銀行側も上層部の意向によってノルマが存在する。担当者から「ちょっと預金のノルマがありまして……」なんて相談があったときには、喜んで受けてあげた方が、心象は良くなりそうだ。

4.セミナーを賢く活用する、実直かつ素直な勉強家である

「最後に、やはりデキる投資家は素直で実直だと感じますよ。たとえ、1回融資を断られても『この部分を変更したので見てもらえませんか?』と相談に来てくれたり、『セミナーがあったら教えてください』と声をかけてくれたり。もちろん、セミナーにも毎回足繁く通ってくれます。そんな姿を見ると、勉強家で素直な人は知識の吸収も早くて伸びるんだなぁと実感します」

素直であること。それこそが誰しもが持っている、心証を良くするための最大の武器なのかもしれない。

(番外編)身なりはきれいめに!

最後に少しだけ、ダメだと思う個人投資家についても聞いてみた。

「あたりまえかもしれませんが、身なりがきちんとしていない人ですね。以前、ヨレヨレのTシャツとボロボロのスニーカーで来店したお客様がいました。融資額と返済負担率がやや高いという理由で、融資は付かなかったのですが……。

外見が融資の可否にダイレクトに影響するとはいいませんが、身なりは適度にきれいにしていて欲しいですね。こちら側も『この人、実は信用力がないのでは?』と不安になります」

最低限の常識として、人に会いに行くときは清潔感のある格好をしておくべきだろう。ローンの審査にあたって、銀行側の基準に明確なガイドラインがあるわけではない。銀行の融資担当者は、その人の年収や職歴、収入状況などはもちろん、ローンの借入額と返済負担率などにまつわる金額、物件の価格や立地などを見ているといわれる。

「これをやれば融資を受けられる!」と言い切れる行動は存在しないが、現役で活躍中の地銀銀行マンが語った貸したい人の4条件、参考にしてはいかがだろうか。