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こんにちは。才津康隆です。今回から、1棟RCマンション投資に関してコラムを執筆することになりました。よろしくお願いいたします。

私は、1棟RCマンションを中心に物件を買い進め、現在の総投資額は17億円弱、年間家賃収入は3億1000万円になります。これまで15棟全てでフルローン・オーバーローンを受けながら、レバレッジを効かせて規模を拡大してきました。

本コラムでは、買っても良い1棟RCマンションの見極め方はもちろん、融資の引き出し方などを皆様にお伝えしていければと思っています。第1回目のテーマは「同じ1棟RCマンションでも『儲かる物件』と『儲からない物件』がある」です。

不動産投資に共通する「儲かる」2つのタイミング

まず、1棟RCマンションをはじめ、不動産投資には保有時と売却時の2種類の「儲かるタイミング」があります。物件を保有している間の「儲け」をインカムゲイン、物件を売却した場合の「儲け」をキャピタルゲインということは、皆様もご存知かと思います。この2つのタイミング、どちらでも「儲かる」ことは可能なのですが、どちらが簡単(初心者向けと言い替えてもOK)かというと圧倒的にインカムゲインです。

キャピタルゲインを狙って投資した場合、経済状況、融資状況など、コントロールできない未確定の要素や、過去の売買事例などの経験や知識が必要になるケースがほとんどです。さらに、基本的に物件の値が下がらない、もしくは、物件の価格が上がる物件となると、立地がいい物件や、築年数が浅い物件に限定されてきます。

こういう立地がいい、もしくは、築年数が浅い物件の利回りは低いのが普通ですので、融資を受けて物件を購入した場合、よほどいい条件で借り入れしない場合、保有期間中は、キャッシュフローがぎりぎりプラス、下手すればマイナスになるケースがほとんどだと思います。

確かに、いま(平成27年8月時点)のように相場が上がっている状況などであれば、数年前に物件を買った人ならキャピタルゲインを得るのは比較的容易ですが、相場はコントロールできません。運に左右される要素が大きいために再現性は低く、初心者向けではありません

このあたりは異論もあるところだと思いますが、基本的な話としてはインカムゲインを目的に投資をする方が、計画通りの利益を出しやすいですし、融資を受けて不動産投資をする上でのリスクヘッジにもつながってきます。つまり、初心者はキャッシュフロー狙いで投資をし、経験者は徐々にキャピタルゲインも視野に入れながら投資をしていくと「儲かる」ということです。

なぜ「儲かる」ためには1棟RCマンションを狙うほうが良いのか?

ではなぜ、私がキャッシュフロー狙いで1棟RCマンションに投資をした方がいいと考えているかというと、投資手法(物件選択基準、調査方法)が確立されているからです。これについては、今回の主題とは外れますので、詳細は別の機会という事になりますが、その物件をいくらで買えばどれくらいのキャッシュフローがあって、返済比率はどれくらいになるか、ということが購入前の段階でも計算することが可能です。

つまり、「この物件価格であれば、これくらいのキャッシュフロー、返済比率になるから、これくらいまで指値すればよい」といった感じで、投資基準をつくり、その基準を上回る物件のみを購入していけば「儲かる」ことが可能になります。

また、購入後の賃貸経営についても、購入前に物件周辺の賃貸仲介業者へヒアリングすることで、ほぼ予想通りの運営をすることができるなど、自身でコントロールできる範囲が大きいのが特長です。このように、しっかりとした知識さえあれば、初心者でもそれほどリスクを負わずにチャレンジできるのが、1棟RCマンション投資の大きなメリットです。

どんな基準で投資をすれば「儲かる」のか?

では、どんな投資をすれば1棟RCマンション投資で「儲かる」のかというと、やはり満室時の家賃収入から銀行返済、諸経費、固定資産税などを引いた残りがどれくらいになるかというところがポイントになってきます。もちろん、想定の家賃収入がいくら高くても、何らかの原因で入居率が上がらない物件もありますし、そういう物件ほど高利回りで市場に出てくるケースが多いので注意が必要です。

完全なシミュレーションというものはありませんので、現地調査を行うなど、なるべく現実の満室家賃収入と想定の家賃収入の乖離をなくしていく努力は必要です。

また、規模の違う物件を比較するためにも一定の基準で物件を判断することが大事になってきます。一定の基準を持つことで、規模が違う物件であっても、その物件ごとにどれくらいのスペックがあるかを比較することが可能になり、より的確にその物件がどんな物件かという判断をすることが可能になります。

いわゆる「儲からない」物件を買っている方は、この基準をもっていない、もしくは基準を知っていても、使い方を間違っている方がほとんどです。