20_石渡浩編最終08172015

不動産投資で成功を収めている著名投資家に「もし、これから不動産投資をはじめるのなら、どんな物件を選ぶのか」をインタビューする当企画、第4回にご登場いただくのは、石渡浩さん。

当時はまだ学生だった2005年に不動産投資を開始。今よりずっと融資付が難しかった時代に、確実な融資ノウハウを身に付けて処女作『学生でもできた! 逆転不動産投資術 低所得・保証人無しで融資を受けて専業大家』を発売した2009年の時点で、家賃年収1億4000万円というから驚きを隠せない。

現在は一棟マンション・アパート、区分マンション、戸建てなど合わせて39棟271室を所有し、家賃年収は2億円を突破した(満室想定家賃ではなく実際の税務申告上のもの)。そんな実力派の不動産投資家、石渡さんは一体どんな物件を選ぶのだろうか?

学生時代に仕事として「不動産賃貸業」を開業

家賃年収2億円の規模に達した石渡さんだが、まだまだ購入を続けている。ここ2年くらいの間は、一般の個人投資家では取り組みにくい一棟物件を購入しているそうだ。

「例えば、9割が空室で相当な修繕が必要なアパートや、接道に問題があって隣地所有者と協議しなくてはいけない物件、既存不適格物件、管理状態が詳しくわからない物件など、それらの問題点を承知の上で購入しています。そういったリスクを取る代わりに、安い価格で購入することができています」

そんな石渡さんが今年購入したのは木造アパートと区分マンション。そのアパートの一つは築30年超という古いもので、融資の関係から一般の投資家はなかなか買いにくい物件だとか。しかも、建築後親族間で土地の譲渡が行われたために、建物面積に対して必要な土地面積が現況で不足していたり、現況の敷地の一部が隣地に越境、逆に一部は越境されたりと、難易度の高い物件です。

けれど、湘南の鵠沼海岸でいわゆる有名な高級住宅街の中に位置しており、土地の潜在的価値が高いために、融資を使わずに購入したとのこと。また最近、購入したしたのは藤沢市内にある区分マンション。

「築25年の15平米ほどの狭小ワンルームマンションです。もともと1室所有しています。管理がしやすい立地にあり、管理費・修繕積立費が高い代わりに、格段に安く買えました。最近購入したのは、リフォーム費用を100万円程度要する部屋と、賃貸中の部屋の2戸セットで、売主は同じ方です。賃貸中のオーナーチェンジ物件であれば、すぐ売れるのでしょうが、リフォーム費用にお金がかかるボロ物件は売れにくいことを見越してのセット販売です」

つまり同じ建物の中での2室まとめての販売というケースだ。たしかに区分マンションで多額のリフォーム費用がかかるとなれば、なかなか買い手が現れないだろう。

利回りは表面で20%程度、管理費・修繕積立費を引いた実質利回りで10%です。既に同じ建物の他の部屋を所有している分譲マンションのため、入居付には問題がないことはわかっています。管理状況もよい物件ですしスムーズに購入ができました」

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