こんにちは。デザイナーのみなやまくみこです。
第6回目は少し原点に戻り、「床材」がテーマです。新築の賃貸物件ならば、床材はほとんどフローリングをお使いだと思いますが、リノベーションの対象になる中古物件においてはどうでしょうか。
よくあるのは、和室から洋室にするケースで、その場合は新しく床を張りなおします。それ以外は既存の床の上に新しい床を張る(上張りといいます)ことが多いです。今は和室が減っていることもあり、上張りをすることが多いようです。
ひとくちに床といっても、主に3つの種類があります。
① フローリング
② クッションフロア
③ フロアタイル
それぞれの特徴を事例と合わせて説明しましょう。
フローリングの種類は「複合」を選ぶのがポイント!
みなさんがよく「フローリング」と呼んでいるものは「複合フローリング」と「無垢フローリング」があります。
複合フローリングというのは、合板の表面に化粧材を張り合わせたもので、用いる化粧材によって、薄く削った天然木の突き板を用いるタイプと、樹脂化粧シートなど特殊加工の化粧材を張ったタイプがあります。そして突き板(天然木に近い床材)は、価格が高く、シートのほうが安価になります。
賃貸においては樹脂化粧シートのフローリングを使用することがほとんどです。なかには、突き板のタイプと区別がつかないほど、天然木に近い雰囲気を持つ商品もみられます。
現在の複合フローリングは耐衝撃性や耐摩耗性など性能も上がり、またバリエーションも多く、無垢の風合いに近づけた商品や、色も白色から濃い色、中間色もかなりの色数があり、メーカーによってもそれぞれ特徴を出しています。
一方、無垢のフローリング材ですが、賃貸ではほとんど使いません。デザイナーズマンションではそれを売りに使うこともあるかと思いますが、価格が高く、メンテナンスが大変なので賃貸には不向きと判断します。
複合フローリングの事例
今まで使用した複合フローリングです。使うメーカーや色、模様、表面のツヤ具合で、その部屋の雰囲気もずいぶん変わってきます。明るくナチュラルなイメージの部屋には、これくらい明るい木調のフロア材を選びました。
少しヴィンテージ感を出したい場合によく使うのがこちらです。気を付けなければならないのが、このような大き目の柄がある場合、あまり狭い空間で使うと柄がくどく、狭く感じられるかもしれません。
落ち着いた雰囲気と、壁紙とのコントラストでかなり濃い目の色を選ぶこともあります。ただ、気を付けなければならないのが、ホコリなどの白っぽいゴミがすごく目立ちます。掃除がかかせませんね。
それとはまた逆にエレガントな雰囲気を出すために白系のフローリングを使用することもあります。こちらは髪の毛などの黒いゴミがよく目立ちます。
極端に白や黒っぽいフロア色より、中間色の中で濃淡をチョイスするほうが、賃貸物件には向いていると思います。
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