災害地名最終_12042015

写真© Sergey Kamshylin-Fotolia

収益物件を購入する前段階で重要となるエリア選び。どんなターゲットが見込めるか、土地の持つ収益性はどうなのか、不動産投資を成功させるためには欠かせないリサーチだ。

そして忘れてはいけないのが、自然災害リスクはどれだけあるのか。津波、地震、水害、土砂崩れ、火山、雪害、さまざまな種類の自然災害がある。「国土交通省ハザードマップポータルサイト」などで、ある程度の確認は取れるが、もっと迅速に知る方法はないのだろうか。

地名は自然災害のリスクを知るための重要な手がかり

ひとつの指針として「過去の災害を手軽に知る方法が地名です」と語るのが、『地名は災害を警告する』の著者であり、地理空間情報専門誌『GIS NEXT』の副編集長として活躍する遠藤宏之さんだ。

災害の歴史を調べると同じ場所で繰り返し発生しているケースが多く、その災害や、土地が持つ特性についてのメッセージを、私たちの祖先は地名として残してきたという。

「分かりやすい例が若者の街、渋谷です。『渋』という漢字には『滞る』や『行き詰まる』といった意味があり、『谷』は文字通り渓谷を表します。つまり『渋谷』という名前の由来は『行き詰った谷』なのです。

実際に渋谷川の谷底に位置しており、雨水の貯留施設が整備される前までは、豪雨の際に駅前が水浸しになることも、しばしばありました」

津波の被害を警告する「津波地名」をはじめ、地すべり、土砂崩れの危険性を表す「崩壊地名」、河川の氾濫や水没に関する「水害地名」などが多い一方、地震の直接的な被害についての地名はほとんど残っていないという。

地震災害は広域に渡るものであり、そのメカニズムが知り得なかった過去の時代には、特定の場所のリスクを示す地名になりえなかったようだ。