有料老人ホーム最終_12112015

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お金持ちであっても、そうでなくとも、老いは確実にやってくる。健康でいられるうちは良いが、介護が必要な状態になったとき、家族は面倒をみてくれるだろうか。在宅介護を行う業者も数を増やしているが、人員ともにまだまだ足りていない状況だ。そんなときに頭に浮かぶのが有料老人ホームの存在。家族とは離ればなれになるが、食事と寝床が用意され、介護士も常駐している。

ところでこの有料老人ホーム、一般的に費用が高いというイメージがあるが、実際はどれくらいのお金が掛かるのだろうか。ここではそんな有料老人ホームの費用について調べてみた。

料金は各ホームによって異なる

まず有料老人ホームには、介護付有料老人ホーム、住宅型有料老人ホーム、健康型有料老人ホームなどいくつか種類があるが、ここでは一般型と呼ばれる介護付有料老人ホームの利用料金について紹介していきたい。

有料老人ホームで生活していくためには、次のような費用が必要となる。

・入居一時金
・管理費
・食費
・介護費
・その他の費用

入居一時金は、有料老人ホームへ入居するための権利を得るための費用。あるいは家賃と考えても良いだろう。この入居一時金の支払い方式には、全額前払い、一部前払い+一部月払い、月払いと種類があり、各施設によって異なる。なかには、入居者が選択できる施設もあるようだ。

当然、前払いを一切せずに入所した場合の月額利用料は高い。この入居一時金は、各施設によって償却期間と償却率が定められており、一定期間内に退去した場合にはそのルールに基づいて返還される。

それぞれの費用は各施設によって異なるが、平均額を調べてみるとおおよそであるが東京都の場合、入居一時金は900万円で、月々の費用は30万円ほどになるようだ。だが、なかには入居一時金が1000万円をゆうに超えるホームもあり、その差は立地や居室の広さ、スタッフの数などによるものだそう。

ちなみにスタッフのなかでも介護士の数に関しては、介護保険法で入居者3名(要介護、要支援2の高齢者)に対して1名を配置するものと定められている。


高級ホテル並みの設備を備えた部屋も

有料老人ホームは民間の業者が運営しているので、高級志向を謳う施設もあれば、安値を武器にするところもある。そこで、東京都が公表している東京都内有料老人ホーム一覧表をもとに、安いところ、平均的なところ、高いところ、それぞれの特徴をまとめてみた。前提として、要介護1の人が入居一時金を全額支払ってからの入所というケースとする。

まずは、安めの価格設定をしているホームからみてみよう。

入居一時金:0~600万円
月額:~20万
5年間暮らすと考えたときの総額(MAX):1800万円

月額が20万円以下の施設は多摩地区など郊外に比較的多い。やはりこの費用だと、個室であっても部屋は狭く概ね13㎡ほど。介護体制も入居者3名に対して介護士1名と、最低限であることがほとんど。

またリハビリ施設を備えていないところが多く、食堂や談話室ぐらいしか公共スペースがないのも特徴だ。ちなみに都心部にも、月20万円以下の施設はないことはないが、その場合入居一時金が1000万円をオーバーするホームばかりで、初期費用は高くなる。

次は、標準的な価格帯のホーム

入居一時金:600万円~1200万円
月額:20万円~30万円
5年間暮らすと考えたときの総額(MAX):3000万円

この価格帯であれば、入所できるホームはかなりある。部屋の広さは都会と郊外を比べると、当然後者の方が広く、20㎡ほどの部屋が一般的。また、スタッフが企画するアクティビティや年中行事など、入居者を飽きさせない催しものが頻繁に開催されているなど、ソフト面でも充実。介護体制は入居者2.5名に対して、介護士1名の施設も存在する。リハビリ施設や屋上庭園、無料のカフェを備えているホームも。

では最後に、いわゆる高級と呼ばれるホームの特徴だ。

入居一時金:1200万円~
月額:30万円~
5年間暮らすと考えたときの総額(MAX):7200万円

さすがにこのクラスともなると、部屋の広さは30㎡を超えるものが多く、なかには70㎡ほどの大部屋もある。トイレ、バスルームはもちろん、キッチン、パウダールームなどを備えている部屋も。また共用施設には大浴場、ラウンジバー、プールなども完備したホームもある。

そこまでいくと、ちょっとしたホテルと変わらないスペックだ。介護体制は入居者1.5~2名に対して、介護士1名の施設がほとんど。傾向として、都心のなかでも閑静な住宅街な並ぶ世田谷エリアに多く、適度な緑に囲まれた施設が多いようだ。

以上、価格帯別に有料老人ホームの特徴をまとめてみた。ここで挙げたのは単身で入所するケースで、夫婦で入所する場合は、割安な価格設定となっている。ただしすべてのホームが夫婦で入所できるわけではないので、事前に確認しておこう。

このように、良いサービスを受けられるほど費用も高くなる。どこまで求めるかは各人で異なるが、5年間で考えても「安くて1800万円は必要」、より快適に生活したいと考えると、5年間で7200万円、年間で考えると1500万円ほどが必要になるということを忘れてはいけない。いずれにしてもまとまったお金が必要になるのは事実だ。

老後の生活を豊かなものにするために、本業以外の収入源を確保するなど、今から対策をしておく必要がありそうだ。