株安最終_01252016

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年初からの株安が止まらない。昨年末は1万9000円だった株価が、1月後半、日経平均株価はついに1万7000円を割り込み、ドル円も117円を割り込むなど、「株安-円高」が加速している。

この「株安-円高」傾向の直接の原因は、世界的な原油安である。これは2000年代以降のいわゆる「シェール革命」により、アメリカ国内の天然ガス・原油の生産が爆発的に増えたことに端を発する。

これが供給過剰を生んだところへ、ここまで成長を遂げてきた中国をはじめとする新興国の景気減速等により需要が伸び悩んだこと。さらに、産油国イランへのアメリカによる経済制裁が解除されたことにより原油の供給過剰が高まった。

そのことが、サウジアラビアなど中東の産油国の財政を脅かし、「政府系ファンド」が株を売り始めた。さらに為替相場では中国の景気の低下に伴い、不安定な元が売りに出され、比較的安定しているとみられる円が買われるため「円高」となった。


「爆買い」も株安で失速気味に

ここ数年の中国を始めとする海外からの旅行者による「爆買い」は、日本の電化製品や高級ブランド等の経済消費市場だけでなく不動産の分野にも及んでいた

「2020年の東京オリンピックに向けた不動産価格の高騰」、「円安によるお買い得感」は中国・香港・台湾等の富裕層向けによる都心の高額マンションや高級モデルルーム見学等の「不動産爆買いツアー」にまでも進展した。

現金払いの中国顧客のみを対象とした首都圏、特に六本木、青山、麻布等の億単位が相場のタワーマンションは飛ぶように売れ続けた。そうした結果、夜になっても明かりの灯らない、居住者不在の高層マンションが立ち並ぶ様になった。

しかし、こうした「爆買い」も、7月の上海市場の株安に端を発した株価の下落や円高の動きによって失速しているのが現状である。

今こそ不動産投資のチャンス!?

このように世界経済が不安定になり円高が進んでいくとどうなるか。外国人から見ると割高になった日本の不動産を買わなくなるため、不動産価格は下落していく。ということは良い物件が従来よりも安くなるため、国内の投資家にとっては購入のチャンスとも言える。

また、株価が下がると不動産価格も下がる、という傾向があるため、今後不動産価格が下がる可能性はあると言えるだろう。

しかし、国内にも相続税対策を見込んで都心の高層マンションの購入をもくろんでいる富裕層の存在があり、価格がすぐに下がるかというと難しい。

不動産投資家としては、このような物件への投資を検討する場合、世界経済や国内の金融政策を注視しながら、不動産物件市場の推移に目を光らせ続ける総合的な知識と判断が重要と言えるだろう。