渋谷駅_luciano-mortula-Fotolia

写真© luciano-mortula-Fotolia

2016年1月に実施されたat homeの調査で、好きな駅ランキングの上位は、1位・吉祥寺駅、2位・新宿駅、3位・池袋駅。そして嫌いな駅ランキングのワースト3は、1位・渋谷駅、2位・新宿駅、3位・池袋駅であることが発表された。

この2つを見比べると、新宿駅、池袋駅が好きな駅・嫌いな駅の両方に入っていること、一方渋谷駅は嫌いな駅のみ、しかもワースト1位に輝いてしまっていることがわかる。そこで今回は、なぜ渋谷がここまで嫌われてしまったのかを、様々な角度から探った。

人とゴミの多さでイメージダウン?

同アンケートによると、嫌いと答えた理由として「駅前に人が密集している」「駅前の騒音がうるさい」ことが同率1位となっている。そこで渋谷駅周辺が取り上げられるニュースを思い返してみると、サッカーの日本代表戦やハロウィンの喧騒が印象深い。

お祭り騒ぎとえいば渋谷、若者が深夜に練り歩くといえば渋谷。そのようなイメージが、新宿駅、池袋駅よりも色濃いのだろう。

また、イベントの翌日に駅前から商店街にかけて散らばっているゴミの多さも、嫌いという感情に拍車をかける。事実、嫌いな理由の4位には「駅前がゴミで汚い」というものが挙がっている。

しかし普段の渋谷駅を思い返してみると、取り立ててゴミが散らかっているわけではない。少なくとも、新宿駅や池袋駅と同レベルだと推測される。つまり日常のゴミ問題ではなく、イベント翌日のゴミ問題、そしてその報道が、渋谷をワースト1位に足らしめていると考えられるのだ。


集まる人の雰囲気も嫌いな理由

同アンケートによると、嫌いな理由の3位は「駅前を歩いている人々の柄が悪い」とある。渋谷で最近注目を集めているものというと、駅前のスクランブル交差点。

外国人向けのガイドブックやサイトでも「shibuya crossing」と掲載され、その人通りの多さが話題となっている。外国人のバックパッカーが自撮り棒を持ち、交差点内で写真を撮っている姿を見かけたことがある人も多いのではないだろうか。

もちろん外国人旅行者が「悪」かといえば、そうではない。しかし、ラフな出で立ちでテンション高く写真や動画を撮影する人たちが、我々にとって「上品な人々」に映らないのは自然なことかも知れない。

また渋谷は、これまで日本人も様々な文化を生み出してきた街である。80年台のチーマーやギャング、90年台のクラバーやギャル。そしてコギャル、ヤマンバ、ギャル男、パラパラと若者文化は途切れずに発信された。

2011年、渋谷センター街がバスケットボールストリートに名前を変えるとともに、いわゆる不良やストリート・キッズは街から減少したが、それでも「柄がいい」というイメージには至っていないだろう。その結果「駅前を歩いている人々の柄が悪い」とされているのではないだろか。

イメージとは本当に恐ろしいもの

渋谷はこの地名からもわかるとおり、駅に向かって谷になっている。西には道玄坂、東には宮益坂があり、どこに移動するにしてもそこそこの急坂を超える必要がある。それによって、住み辛いという印象がついてしまっていることも推測される。

さらに渋谷の中心にある宮益坂公園は緑が少なく、北にある代々木公園は原宿のもの。少し西に行けば代官山・中目黒文化となり、南に行けば恵比寿文化、東に行けば青山文化となる。原宿、代官山・中目黒、恵比寿、青山、これらは言わずもがな多くの人が憧れる街だ。

つまり、周辺ばかりが魅力的にうつり、当の渋谷には魅力が薄れてまっているとも考えられるのだ。

しかし、もちろんこれは悪い部分だけをクローズアップした、偏った憶測である。新しい商業施設、多くの路線が集まるターミナル駅、オシャレな雑貨店に人気のカフェ。渋谷には、都会で暮らす人々が求める全てがある、という見方もできるのだ。

ちなみに同アンケートでは「住まい選びの際、駅前は大事か」との質問もあり、73.8%の人が「はい」と回答している。より住んでみたいと思われる物件にするためは、それがどこのエリアにあるのか、最寄り駅はどこなのかも重要なポイント。ぜひ多くの人に好かれている駅周辺の物件に投資したいものだ。

○参考:

・好きな“駅前”1 位「吉祥寺」 嫌いな“駅前”1 位「渋谷」 住まい選びで“駅前”大事 73.8%
http://athome-inc.jp/wp-content/uploads/2016/03/2016030701.pdf