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多くの人が住んでいる賃貸や分譲のマンション。そのどれにも、我々が住みやすい環境を整えてくれる「管理人」という人物がいる。しかし、身近な存在ではあるが、誰に雇われているのか、あるいは大家さんなのか……、その正体はわからないことが多い。

そこで今回は、少々謎な「管理人」をクローズアップし、知る機会の少なかったその正体に迫った。

なぜ管理人って高齢の方ばかり? 彼らの雇用形態とは

管理人雇用形態は大きく以下のパターンに分かれる。なお、管理組合とは分譲マンションの区分所有者によって組織された組合のことである。

1.オーナーが管理会社(人材派遣会社)を通じて雇用
2.オーナーが直接雇用
3.オーナー自身が管理人を務める
4.管理組合が管理会社(人材派遣会社)を通じて雇用
5.管理組合が直接雇用

最も一般的なのは1の「オーナーが管理会社を通じて雇用」か4の「管理組合が管理会社を通じて雇用」で、管理人の多くは何かしらの会社に所属していることになる。雇用形態は、正社員、契約社員、派遣社員、場合によってはパートやアルバイトと様々だ。

しかし老若男女、誰もが同じく管理人に適しているかというと、そうではない。資格等が要らないため誰でもなれる職業ではあるが、拘束時間が長いこと、そして業務時間と収入が合わないことが多く、主婦や働き盛りの人は難しくなる

したがって退職後の人や、定期的な年金収入のある年代、つまり50代後半から60代といった高齢者が適任とされているのだ。


実は結構忙しい!? 管理人の仕事って一体何だろう?

例えばマンションの前がゴミや落ち葉で汚れていた場合、それを片付け、清潔に保つのは管理人の仕事だ。

また騒音を出す部屋があったとき、住人同士のトラブルを避けるために注意するのも管理人の仕事。共用スペースの電灯を予め点検して回るのも管理人の仕事だ。

そう、管理人の仕事とは少々大げさに言うと「そのマンションに関することであれば、何でも全部」ということになる。中でも代表的な仕事を以下にピックアップしてみた。

・ゴミ集積場やマンション共用部分の毎日の清掃
・管理人室での受付業務
・管理会社の定める事務作業
・マンション設備の点検及び補修
・住民の苦情処理

これらが一般的な管理人の業務である。その仕事の性質上、「管理人=便利屋」と勘違いしてしまう人も多く、時には外出中の住民から「雨が降りだしたから洗濯物を取り込んでおいて」なんてことを言われることもあるそうだ。もちろん、これは管理人の仕事外である。

管理人は常駐じゃない!? 勤務時間の実態

彼らの勤務時間と勤務実態は、大きく分けて3つのパターンがある。

1.実際にマンション内に住居が与えられ、住み込みで働いている場合
2.毎日自宅から通勤して、仕事を終えると再び帰る場合
3.担当する幾つかのマンションを巡回して管理する場合

まず1の場合、もちろん休日もあるが住み込みである以上、常に職場にいる状態なので、住民からお構いなしに声をかけられることが多い。

次に2は、毎日の通勤になるので、勤務時間も一般的な1職業とあまり変わらず、週40時間労働が一般的。ただ週休2日制のところが少ないのが実情だ。

最後の3は小規模なマンションに多いパターンで、曜日指定で受け持った各マンションに通勤し管理する。この場合、そのマンションのゴミ収集日に充てられることが多いよう。やはり収集日はゴミ集積場が汚れやすく、清掃が必要となるということだ。

また、3は丸1日の場合もあるが、午前中だけといった時間指定ができるケースも。これは時給制のアルバイトやパートに多いパターンのようだ。

不動産を管理する投資家たちは、そのマンションやアパートをより住みやすい環境に整備する責任がある。

管理を疎かにしない物件には、入居者が長く住み続けてくれたり、新たに入居希望者があらわれたり、そのメリットは大きい。オーナーの利益に直結する管理人の仕事に、目を向けてみるのもいいかもしれない。