5月アンケート_kieferpix-Fotolia

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楽待新聞読者に対するアンケート結果を報告する。今回は「富裕層」と「プチ贅沢」の定義について聞いてみた。年収によって結果はそれぞれ異なるのだろうか。アンケートには、楽待新聞読者の513名が回答した。

年収がいくら以上になると富裕層だと思うか(家賃収入は除く)、何をしていくらお金を使ったときにプチ贅沢だと感じるか、年収別に尋ねてみた結果を見てみよう。

●年収300万円未満の方が思う「富裕層」

1000万円以上

32%

1500万円以上

21%

5000万円以上

18%

3000万円以上

13%

2000万円以上

11%

700万円以上

5%

 

3割以上が「年収1000万円以上」を富裕層だと感じているようだ。自らの現在年収の3〜4倍程度の額である。興味深いのは現実的な数字「700万円以上」が、ランキング下位にあること。がんばれば手が届きそうな数字(?)ゆえだろうか。

プチ贅沢については、

「寝ているとき」
「夜にひとりでゆっくり、のんびりしているとき」
「外食で2000円くらい使うとき」
「4000円で外食したとき」
「どこかに出かける際、躊躇なく全部高速道路を利用するとき。1〜2万円使うとプチ贅沢だなと感じる」
「旅行で3万円くらい使うとき」

など、0円のものから、数千〜数万円単位での消費行動があがっている。

●年収300万円以上500万円未満の方が思う「富裕層」

1000万円以上

39%

1500万円以上

20%

3000万円以上

18%

2000万円以上

17%

5000万円以上

4%

700万円以上

2%

 

年収300万円未満の方とほぼ同様の結果となった。

プチ贅沢についても、

「コンビニでちょっといいケーキをいくつか買って食べるとき。予算は1000円」
「たまに外食して3000円くらい使うとき」
「ウインドサーフィンをしているとき。2万円」
「遠出して温泉につかっているとき。家族も含めて5万円くらいかかる」
「1回の旅行で10万円くらいかかったとき」

など、似たような結果となった。


●年収500万円以上700万円未満の方が思う「富裕層」

2000万円以上

29%

3000万円以上

27%

1500万円以上

19%

1000万円以上

16%

5000万円以上

8%

700万円以上

1%

 

このラインから、富裕層の定義は大きく変化する。

年収500万円未満の方では富裕層=「年収1000万円以上」とする方が大半だったが、年収500万円以上700万円未満の方になると、半数以上が富裕層=「年収2000万円以上」と解釈していることがわかる。

自らの現在年収の3〜4倍程度の額をあげて、富裕層とする傾向があるのかもしれない。

プチ贅沢については、

「子どもたちとケーキを食べるとき。予算は2000円前後」
「1万円程度で日帰り旅行に行くとき」
「ホテルの最上階で食事をし宿泊するとき。1人3万円」
「一泊5万円くらいのいいホテルに泊まるとき」
「値段を見ずに10万円くらいの質のいいものをひとつ買うとき」

など、いままでと大きくは変わらない。

●年収700万円以上1000万円未満の方が思う「富裕層」

3000万円以上

39%

2000万円以上

34%

1500万円以上

14%

1000万円以上

9%

5000万円以上

3%

700万円以上

1%

 

年収700万円以上1000万円未満の方になると、さらに富裕層の定義は変化する。「年収3000万円以上」「2000万円以上」を挙げる方の割合がぐっと増えた。

プチ贅沢については、

「発泡酒じゃなくて生ビールを飲んでいるとき。250円くらいかな」
「喫茶店で読書しているとき。コーヒーとデザートをあわせて1500円くらい」
「ランチだと2000円以上、ディナーだと5000円以上と、外食のときに普段よりも4〜5倍高い値段を払ったとき」
「一泊3万円くらいの高級ホテルに宿泊するとき」

など、意外にも庶民的な意見が少なくない

●年収1000万円以上1500万円未満の方が思う「富裕層」

3000万円以上

58%

5000万円以上

20%

2000万円以上

15%

1500万円以上

7%

 

ここにきて、富裕層の定義から「年収700万円以上」と、自らの年収帯である「1000万円以上」は消え、6割近くが「3000万円以上」を挙げている

年収1000万円以上1500万円未満になると、自らを富裕層と感じる人は少なく、さらにステージを上がらなければ、富裕層ではないと考えているようだ。

プチ贅沢については、

「日帰り温泉で3000円くらい払ってマッサージを受けるとき」
「高級店で2万円くらいで飲食したとき」
「旅行で5万円くらい出費したとき」
「ビジネスクラス、ファーストクラスに乗ったとき。30万円〜かかる」

など、幅はあるものの、中には庶民派な答えも寄せられた。

●年収 1500万円以上2000万円未満の方が思う「富裕層」

3000万円以上

44%

5000万円以上

30%

2000万円以上

22%

1500万円以上

4%

 

年収1500万円以上2000万円未満の方ともなると、富裕層=「年収3000万円以上」を挙げる人が最も多い結果となった。

プチ贅沢については、

「2時間3万円くらいの高級エステを受けるとき」
「都内にある一泊4万円くらいの高級ホテルに家族と宿泊し、ゆっくり過ごすとき」

など、数万円単位での消費行動があがっている。


●年収2000万円以上3000万円未満の方が思う「富裕層」

3000万円以上

40%

5000万円以上

40%

1000万円以上

20%

 

富裕層の定義は「年収1500万円以上2000万円未満」の方とあまり変わらないが、興味深いのは自らの年収より低い「1000万円以上」がランクインしていることだろう。

ここにきてこの動きは初めてだ。年収2000万円以上3000万円未満も稼いでいるなら、さらに稼ぐのは相当難易度が高いだろうし、そもそも1000万円稼ぐのも実は大変なこと。それを理解しているからこそ、の結果だろうか。

プチ贅沢については、

「子どもと過ごす時間はプライスレス」
「高級レストランで1人1万円くらいの食事をしているとき」
「5000円のランチはプチ贅沢」

などがあがった。いくら稼いでいたとしても、プチ贅沢の定義は個人の思想によるところが大きいのかもしれない。

●年収3000万円以上の方が思う「富裕層」

5000万円以上

50%

1500万円以上

25%

1000万円以上

25%

 

富裕層の定義に関しては「年収2000万円以上3000万円未満」と似たような結果となった。

プチ贅沢については、

「かき氷を注文する際、“いちご”から“いちごミルク”にしたとき。300円の贅沢」
「1300円くらいの沖縄そばセットを食べているとき。豪華で贅沢に感じる」
「2万円くらいの外食をしたとき」
「親子3人で5万円の食事をしたとき」

など、数百円〜数万円単位と幅広く、食事に関する内容のものが寄せられた。

●年収5000万円以上の方が思う「富裕層」

1000万円以上

67%

5000万円以上

33%

 

なんとも興味深い結果である。母数は少ないものの、年収5000万円以上稼ぐ人にとって、富裕層=「年収1000万円以上」だというから驚きだ。

彼らにとって1000万円も5000万円も、同じ「千万円台」で、そう変わらない感覚なのだろうか。あるいは実は年収1000万円以上あれば、過度に贅沢をしないかぎりは、不自由のない暮らしが送れる、と捉えているのかもしれない。

プチ贅沢については、

「1000円を超えるランチを食べたとき」
「家族で1回7万円くらいの外食をするとき」
「旅行に10万円くらいかかるとき」

など、数千円〜数万円単位と幅広く、食事に関する消費行動があげられた。

まとめ

年収によって富裕層の定義は様々だった。年収が上がるほど、自ら「年収が高い」と自負しているのか、自身より低い年収(1000万円以上)を「富裕層」と定義する声が目立った。

一方で、プチ贅沢については、どの年収であってもあまり大きな変化は見られない結果となった。数万円の旅行をプチ贅沢と言う年収300万円未満の方もいれば、1500円未満の食事をプチ贅沢と言う年収3000万円以上の方もいるからだ。

いずれにしても、今回のテーマにあったような富裕層を目指すなら、労働収入だけでは限界がある。投資で得られる収入を意識し、行動することで、少しずつでも富裕層に近づいていけるはずだ。