埼玉の魅力街の魅力について、役所にプレゼンテーションしてもらう連載企画。今回、注目をしたのは2016年に誕生15周年を迎えたさいたま市だ。

2001年5月、与野市と大宮市、そして旧県庁所在地の浦和市による大合併で誕生。2005年には岩槻市とも合併し、現在(2016年)の人口は127万人で市の中では全国第9位の人口規模である。

東洋経済新報社が発行する「都市データパック」の「住みよさランキング」では、2013年と2014年で政令指定都市中の総合評価1位、2012年と2015年で総合評価2位

安定した内陸の平坦な地域であることから首都直下地震の発災時の首都圏バックアップ拠点の最前線として国土交通省の首都圏広域地方計画に位置づけられた「さいたま新都心」も整備されている。

▲さいたま新都心駅

さいたま新都心駅

そんな不動産投資家の戦略にも組み込んでいただきたい、東日本有数の都市の住み心地について、さいたま市役所シティセールス部のご担当者に詳しい話をうかがった。


大多数が満足する住みやすさ

「2015年度に行った『さいたま市民意識調査』では、さいたま市を『住みやすい』と答えた方が82.9%いらっしゃいました。

はじめて調査を行った2007年度の74%という結果から安定して上昇傾向が続いております。さらに『今後も住み続けたい』との回答も84.3%に上り、過去最高を記録いたしました。

また、経済産業省の地域のコスト『見える化』システムによれば、さいたま市は高度な救命措置が可能な救急救命センターまでの平均所要時間が17.9分と全国1位(全国平均46.9分)です。

その他にも、小中学校までの平均距離が1.0km (全国平均2.1km)、ショッピングセンターへの平均距離が1.9km(全国平均12.5km)、バス停までの平均距離0.3km(全国平均0.8km)、病院または診療所までの平均距離0.4km(全国平均1.6km)など、計5つの項目で全国1位を達成しています」

▲埼玉スタジアム

埼玉スタジアム

商業施設、交通、医療が充実し、市民の大多数が住みやすいと考えているさいたま市。ここ約10年、満足度が上昇傾向にあるということは、市の発足から年を追うごとに生活環境が向上している結果なのだと考えられる。

大宮駅周辺は今後も再開発ラッシュ

浦和、大宮などの主要駅から池袋駅や新宿駅へ20〜30分程度で向かうことができ、都内への通勤が快適なのもさいたま市の魅力だ。

特に新幹線5路線をはじめ、JR各線や私鉄線が結節する大宮駅は、2015年に上野東京ラインと北陸新幹線が、2016年の北海道新幹線が開業したことにより、東日本の玄関口としての利便性、重要性が増す一方である。

▲JR大宮駅

JR大宮駅

「こうした大宮駅のプレゼンスをさらに高めるため「大宮駅グランドセントラルステーション化構想」の実現に向けた取り組みを強化してまいります。

こちらは本市の発展のエンジンとなるよう、新幹線の大宮駅始発の新設、乗換改善などを含めた駅機能のさらなる高度化、駅前広場を中心とした交通基盤整備、駅前広場に隣接する街区のまちづくりを三位一体で推進する構想です。

ほかにも、さいたま市の重要施策の一つである地下鉄7号線(東京メトロ南北線および埼玉高速鉄道線の総称)『浦和美園駅~岩槻駅~蓮田駅』延伸の事業着手に向けた取組を進めております」

新路線の拡充だけでなく「大宮駅東口大門町2丁目中地区第一種市街地再開発事業」といった、駅西側に比べて古くからの建物が残っていた東側の再開発も大きく動き出しているそうだ。


美園エリアが未来都市に変わる!?

▲浦和美園駅西口

▲浦和美園駅西口

そんな発展を続ける大宮エリア以外でも注目なのが、さいたま市の副都心の一つ、東京オリンピックのサッカー競技の一部が開催される美園地区。ここでは『市が目指す理想都市の縮図』にする計画が進行中である。

「今年度に整備する『浦和美園スマートホーム・コミュニティ事業』では、太陽光発電システムなどによる省エネ・創エネ機能に加え、高気密・高断熱仕様(HEAT20さいたま基準)の住宅とすることで、平時の省エネだけでなく災害時にも役立つレジリエンス性を確保します。

また街区では電線類を地中化し、景観の向上のみならず災害にも強い先導的なモデル街区として整備する予定です。

そして2015年に開設した拠点施設『アーバンデザインセンターみその(UDCMi)』を通じて「新たな総合生活支援サービス」を提供していきます」

この先導モデルを美園地区から市内全域に広げ、いずれは世界に通じる「スマートシティさいたまモデル」として国内外へと積極的に展開するのが目標という。今後のさいたま市を見据えるうえでも要チェックのエリアなのである。

目指すは日本一の教育都市

さらに、未来への投資はインフラだけでなく教育にも行われている。

「さいたま市は若い世代が安心して子育てができる『子育て楽しいさいたま市』の実現を目指し、不妊に悩む夫婦に対する総合的な支援や『妊娠・出産包括支援センター』の設置など、妊娠期から出産前後の様々なニーズに対応していきます。

また待機児童ゼロの実現に向け、保育施設の新設、増改築の補助などを引き続き行うとともに、保育士資格の取得なども支援する予定です。

そのほかにも『日本一の教育都市』を目指し、小学校1年生からの新たな英語教育「グローバル・スタディ科」の実施市立高等学校の「特色ある学校づくり」計画による中高一貫教育の拡充、グラウンド芝改修工事など、魅力ある学校づくりを推進します」

2020年までに『将来の夢や目標を持っている』子どもの割合を日本一にしたいという目標も掲げているそうだ。

住み心地、教育、スマートシティ化など、多彩な方面で発展を続けているさいたま市。一極化が進む首都圏においてどのような役割を担っていくのか、今後の動向もぜひ注目していただきたい。