こんにちは。デザイナーのみなやまくみこです。
前回のコラムで紹介したレンタルスペースが、いよいよ本格的に稼働し始めました!
そして9月24日、25日の2日間、オープニングパーティーを開催しましたので、そのレポートをお届けします。
オープニングパーティーを開いた理由は、いくつかあります。かかわっていただいた関連会社の皆さん、投資家仲間へお披露目の意味もありますが、まずは自分で使ってみることで、使い勝手をたしかめたいという目的がありました。
実際にパーティーをすることで以下を把握することができます。
・収容人数
・用途
・必要な備品
そして、パーティーの風景を撮影して、実際にどのように使うか、このような使い道があるのかということを、レンタルスペースのマッチングサイトに掲載することで、わかりやすくゲストに伝えられると考えました。
ビジネスシーンでの活用を狙うなら過度な装飾はNG
今回、私が行ったのは「セミナー形式のパーティー」です。
セミナ―を行って、その後に飲食を伴う懇親会を行うイベントです。不動産投資の世界でも、週末にはこのようなセミナーがあらゆる場所で行われています。
通常はオフィス街にある無機質なセミナー会場を使用されることが多く、セミナー後の懇親会は、別会場の居酒屋などへ移動して行なわれるパターンがほとんどかと思います。雰囲気はもちろんですが、大人数が場所を移動するのは時間のロスも多く、イベントを企画する側からしても大変なものです。
それを、雰囲気の良いスペースで、セミナ―会場と懇親会の会場を兼ねるというのが私の提案です。
今回行ったのは、20人程度の少人数セミナーなので、2室ある2階部分にプロジェクターとスクリーンを設置して、既存のダイニングチェアやソファ、あらかじめ準備している予備のスタッキングチェアを使いました。
この物件では約60平米3部屋に対して、ソファ2、椅子20脚をキャパシティとしています。机と椅子を並べるスクール形式ではなく、講師を囲む形で座席を配置しているため、堅苦しいものではなく、柔らかい和やかな雰囲気に感じます。
また、セミナ―や会議用ということで、あらたに購入したのが、「プロジェクター」「スクリーン」です。Amazonなどのインターネット通販で、5~6万円程度で購入できます。これは利用を希望される方に有料で貸し出します。
ちなみに普段の部屋はこのようなコーディネートになっています。
セミナー利用、会議利用、展示会利用といったビジネスシーンでの活用を考えた場合、強すぎるイメージづけはマイナスになると判断しました。そのため、過度な装飾は避けたコーディネートにしています。
素材は無機質なものを中心に、インテリアは3部屋すべて変化を付けています。部屋のアクセントとなる装飾も絵にすることで取り外しが可能です。
このようにホストのその時の用途や人数によって、好きに配置・装飾してもらえることを前提としています。これがシェアハウスや民泊では、部屋の個性を重視するため、もっと強いコンセプトを打ち出しています。
そのため内装やインテリアも、まったく違ったものになっています。もちろん、レンタルルームでも強いコンセプト付けをしている部屋もありますので、どれが正しいは言えません。今後、ゲストの反応を見て、判断していくつもりです。
ケータリングを利用した立食パーティー
セミナーを2階で開催しましたので、1階の1室は立食パーティー形式にし、ケータリングを手配しました。そもそもこの物件は、キッチンスペースが小さく1口コンロであれば置けますが、とても料理ができる環境ではありません。
そこで、キッチンについては電子レンジと冷蔵庫を備えるだけにして、「調理不可・飲食持ち込み可」というシステムにしました。
「キッチンが使えなくてパーティーができるのか?」と思われるかもしれませんが、場所柄、近隣にレストランも多く、おしゃれで美味しいお店がケータリングを行ってくれます。
キッチンは狭いですが食器の数を揃え、階段下にスペースがあるため、大型の冷蔵庫を設置して飲み物はたっぷり用意できるようにしました。写真は人気のイタリアンのケータリングです。
1室に20人集まるとさすがに狭いのですが、食事を持って2階でゆっくりおしゃべりを楽しみながら食べていただけます。
まさにイメージ通り、狙い通りに使っていただけて嬉しいですね(笑)
こちらの物件はレンタルスペース募集サイトにも掲載しています。
8月半ばからの掲載で約1カ月間、まだ稼働したばかりですが、ポツポツ予約や問い合わせが入ってきています。
そこで、どのような用途のニーズがあるのかが多少見えてきました。
1.女子会、ママ会(とくに子連れでの需要があるようです)
2.アパレルの展示会(場所柄かもしれません)
3.テレビ番組のロケ
4.法人・個人の撮影
展示会や撮影といった利用のほか、特にパーティーが数多く占めています。そのなかでも赤ちゃん連れや小さなお子様のいらっしゃるママさんたちが、人目を気にしないでゆっくり話や食事をしたいという予約が目につきました。
私も子育て経験者です。最近はお子様連れOKのお店は増えており、うらやましいと感じますが、それでも人に気兼ねして疲れるのは、いつの時代も同じなんですね。
撮影利用はある程度の自由度を設けるのがコツ
また以前に映画のロケ撮影も行われました。こういった本格的な撮影のほか、アマチュアカメラマンのコスプレ撮影などをコンセプトのあるスペースで行うのが流行っていると聞きます。
洋風の部屋だけでなく、和室のある古民家なども撮影では人気を集めるようです。
撮影となれば、家具の移動や装飾品の取り外しなどを希望されるゲストもいます。その辺は、退室時に現状復帰することを条件に柔軟に対応しています。
ここでAirbnbなどの民泊との差は、掃除はゲストが行うのが基本ということです。ゴミも持ち帰りが前提となっており、ゲスト側が回収する場合は有料にすることが一般的です。そのためホスト側の負担が非常に軽減されます。この辺は、民泊に比べてかなりやりやすい部分です。
退室後のチェックは必要になりますが、私の場合有人にしていますので、その場で伝えることができ、トラブル回避になります。
まとめ
スペースレンタルは、アパート・マンションといったレジデンス(居住用)とは勝手が違います。インターネットで募集や予約の仕組みが整っている部分は民泊と似ていますが、「人が宿泊する」ということがない分、部屋の設備、インテリアや内装もまったく変わってきます。
しかし、そのニーズが一体どんなものなのか、まだ稼働したばかりといったこともあり、しっかり把握できていません。相場家賃を調べることが容易な普通賃貸とは違って、現状ライバル物件がどのような形で行っているのかもわかりにくいのです。
現状では、ビジネスシーンでの活用や女子会・ママ会といったパーティー利用に期待しています。これがうまくいって予想通りの収益を上げられるのか、どうなるのかわかりませんが、また改めて報告させていただきたいと思います。
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