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このコラムでは、投資家にぜひチェックしていただきたいオススメの書籍を取り上げ、5分で概要がつかめるようにご紹介したいと思います。

第5回目は、稲村徹也氏による『世界の超一流から教えてもらった「億万長者」思考』(日本実業出版社)。

年商20億円の企業へ成長させたあと、転落。億単位の借金生活に

本書をご紹介するにあたっては、まず起業24年目を迎えたという著者のたどってきたプロセスをなぞる必要があるでしょう。なぜなら、2000年続く能登比咩神社の家系の末裔だという彼の半生は、なかなか劇的なものだからです。

人材アウトソーシング業を創業したのは、わずか21歳のときのこと。全国展開と株式上場を目指し、年商20億円の企業にまで成長させたというのですから驚くべき功績です。

ところがその数年後には、銀行の貸し渋り、あるいは規制や制限の影響を受け、資金が続かなくなり倒産。30歳にして、億単位の借金を背負ってしまったといいます。

普通なら、この時点で挫折したとしてもおかしくないでしょう。が、その後、再スタートして、経営コンサルティング業や集客、マーケティング、人財教育業、投資会社など複数の会社を経営。それぞれが、億単位の年商をあげているのだそうです。

恐るべき生命力だとしかいえませんが、どん底から再浮上できたことには相応の理由があるようです。

そんな状態から浮上できたのは、真の意味での「成功」を明確に目指すようになったから、だと思います。(「はじめに」より)

本書は筆者のそのような経験を軸として、真の成功者になるための思考法を紹介しています。

成功に欠かせないのは億万長者マインド

そのようなバックグラウンドからも推測できるとおり、本書は「錬金術」的な内容ではなく、「思考」「マインド」「立脚点」という観点から「億万長者になるべき人」の傾向やタイプを読み解いたものです。

正反対の側から見れば、億万長者は決して浮ついた存在ではないということ。もしも億万長者になりたいのであれば、しっかりとしたマインドを持っていることこそが大切なのだと訴えているように思えます。

では、著者のいう「成功に不可欠な『億万長者マインド』」とは、いったいどのようなものなのでしょうか?

多くの富や名声を得ている著名な「超一流人」たちは、成功を得るために不可欠な多くのヒントを残してくれているのだそう。だからこそ、そんな人たちのキャリアを見ていけば、「億万長者マインド」というべき人生訓が明らかになるというのです。

早起きして通常の3倍の仕事をこなす

「億万長者」という大きな目標があるだけに、少し意外な気もするのですが、最初に意識すべき億万長者マインドは、「早起きを心がけている」ことなのだそう。

日本には「早起きは三文の得」という有名な格言がありますが、これは世界的にも成功に欠かせない法則だと著者は主張しています。

たしかに、「朝の1時間には夜の3時間に相当する価値がある」とはよく聞く話です。それは、朝の1時間で3倍の仕事をこなすことができる、つまりは時間を3倍も有効活用することができるということになるはずです。

絶対的な能力差でもない限り、単純計算しても2倍働けば報酬や成果は2倍になります。そう考えてみても、朝の1時間が持つ価値の大きさも推測できようというもの。

世界を見渡す広い視野を持つ

次も予想外なものではあるのですが、億万長者マインドの2つ目のポイントは、「より大きな世界を見る」ことなのだといいます。

日常的に雑事に追われるビジネスパーソンは、とかく視野狭窄に陥ってしまいがち。異なった表現を用いるなら、視野が狭くなってしまうわけです。そして、視野狭窄が常態化すると、最悪の場合には自分のことしか考えられなくなってしまいます。

しかし、ここが重要。逆に言えば、周囲を見渡すことのできる広い視野があってこそ、成功の鍵を発見することができる。そのとき初めて、成功への道を認識できるということ。

だから超一流の成功者ほど、「自分だけではなく友人も」「友人だけではなく関係がある人全員も」と、見渡す視野が広くなっていく。そして最終的に、その広い視界には「世界」が入っているとすら著者は言うのです。

たとえば、容易にイメージしやすい「自分のため」「会社のため」ではなく、それにつながる「日本のため」「世界のため」というように、自分が日常的に関心を持って認識する世界を広めていくことになるわけです。

世界を見ないとトレンドを把握できないし、活かせない

では、世界を見渡す視野を持つことができれば、なにが可能になるのでしょう? その問いに対して、著者はこう答えています。

世界を見ているからこそトレンドも把握できるし、そのトレンドと自分の能力や立場などを冷静にマッチングすることもできます。(17ページより)

わずかなチャンスを確実に自分のものにしてブレイクスルーを果たした成功者たちは、一様に「世界」を相手にし続けていたというのです。

これは十分に納得できる話で、たとえばソフトバンクの孫正義氏などは、まさにその典型といえるのではないでしょうか? 孫氏に関しても、「お金持ち」「成功者」というようなイメージだけが、クローズアップされがちです。

しかし、なにより大切なのは「世界を見る視点」であり、そのバックボーンである「億万長者マインド」だというわけです。

成功する人は、あたりまえのことを完ぺきにできる人

ちなみに著者はこのほかにも、いくつかの重要な億万長者マインドを挙げています。

・他人の成功を心から願う
・趣味を富の形成に役立てる
・遊ぶときは真剣に遊ぶ
・共存できる仲間を得る
・周囲と自分を比較しない
・ストレスや反省はその日のうちに解消する
・清潔な水回りの維持を心がける

いずれも、ある意味においてはあたりまえのことばかりです。しかしそれは、「あたりまえのことができてこそ、成功につながる」ということでもあるはずです。逆にいえば、あたりまえのことさえできないのだとしたら、成功などおぼつかない。

つまりはそのような本質を理解することこそが、億万長者マインドを持つということ。端的に表現するならば、著者が本書を通じて伝えようとしていることの本質はそこにあります。

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