石川さん11月_yayoicho-Fotolia

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みなさん、石川貴康です。アメリカの大統領選挙でトランプが大勝し、第45代の大統領に就任しました。大方のマスコミや専門家たちは、ヒラリー優勢というか、ほぼヒラリー確定かのような予測をしていたわけですが、大外れでしたね。

株や債券の予想とおなじで、専門家の予想はほとんど意味がありませんね。もう、連続性の時代ではありませんし、ネットの時代ですから、マスコミの報道は信用せず、自分で確認しなければなりません。

きっとこのコラムを読んでいる人は、トランプの当選を予想した人もいるでしょう。私はそこまでは予想できませんでしたが、トランプに期待しました。

なんというか、ヒラリーでは今までの継続で、硬直したつまらない世界が続くので面白みがないし、ますます閉塞していくなあ、と思っていました。本音と建て前を使い分け、富裕層で情報と金を回す既存エスタブリッシュが固定化する世界はつまらないものです。日本も同じですね。

さて、私といえば、現在13棟、8借地という投資状況です。ここからの年間家賃収入は数千万円です。この辺で、一度方向性を考え直し始めています。今後の見通しと考えも交え、新たに新築戸建て賃貸を開始し、開始後半年以上たったので、ここで現在の状況をお伝えするとともに今後の戦略もお伝えしたいと思います。

メガ大家になるべきか否か、そこが問題だ

さて、私は現在数千万円の家賃収入があるのですが、ちょっと「踊り場」に来た感じがします。このレベルは、ぎりぎり自分でとりまわせる規模です。もちろん、管理等はすべてアウトソーシングしていますから、自分の時間はほとんど使いません。

このままでも十分な状況ではあるのですが、この状況を継続するか、拡大するか、現在迷い始めています。私は会計事務所の経験もあり、所得税、法人税、相続税を担当していたので、会計と税務の知識があります。

ファイナンスも学んでいるので財務知識もあります。失敗しないようにお金を回す方法はわかっているつもりです。ですので、ひとつうまくいった方法を繰り返しコピーしてきました。しかし、スピードが遅かったような気もしています。

不動産投資を開始して14年になりますが、本業のコンサルを優先して仕事していたので、不動産はあくまで片手間だったわけです。進みはゆっくりとしたものです。不動産投資がまだマイナーだった時代から始めた私の横を、どんどん追い抜いてメガ大家になっていく人たちも多くいました。

本業は本業で結構有名になりました。コンサルになって個人名で仕事ができるようになりたいという新卒時に描いた夢は達成してしまいました。さて、じゃあ不動産投資家としてはどうか、ということで、大きくなっていこうかと思い始めたところです。

他人と比較することに意味はありませんが、それでも、せっかくなので大資産家になろうと思いました。他人にできることが、自分にできないはずがない、と思い、歩を進め始めたところです。それに、香港で聞かされた富裕層の定義を聞いて、「ここまで上がって来い」といわれた気もしましたし。


5年以内にメガ大家になることにしました

では、ここで宣言すべきかどうか迷うところですが、言ってしまいましょう。

5年以内にメガ大家になります」

現在数千万円の家賃収入を数億円にすることにしました。それでも、専業にはなりません。形態は、拙著『いますぐプライベートカンパニーを作りなさい』で書いた通り、法人で投資します。

でも、今後も不動産は大丈夫だろうかと不安にもなります。さて、どう考えていきましょうか。

日本は今後劇的に人口が減っていきます。地方の人口減はすでに甚大な影響を地方経済にもたらしています。おそらく日本はこのまま人口減でしょう。手を打たない日本人の特性から考えると、ほぼ人口減は止められないでしょう。

人口が減るというのは、住宅需要も減るということです。ただし、それはマクロな話。もう少し細かく見てみると、総体として賃貸需要は減るものの、賃貸市場が消滅することはありません。地域・ロケーションと居住者の複数の視点で見てみましょう。

日本国内も二極化すると予想するので、都会はアパ・マン、地方は戸建て

まず、地域・ロケーションさえ間違わなければ賃貸需要は存在しますし、需要が旺盛な場所もあります。要は、人口が増えている地域を狙うのです。都内23区と一部の地方自治体は今も人口が増えています。これが、全体的に人口が減っている茨城県のなかで唯一人口増が続いているつくば市に私が投資を行っている理由です。

都内23区は、なかなか不動産価格が上がりきって買いにくくなっていますが、都内23区は継続していきます。

人口が増加中の地域はアパート・マンションを中心に投資します。新規人口の流入がありますから、アパ・マン需要があります。

さて、では人口減の地域には投資しないのかというと、まったくしないというわけではありません。人口減の地域は不動産価格が下落してきていて、十分利回りがでる投資が可能になっています。人がいなくなるわけではないので、人がいる限り住宅は必要です。

地方は車が必須の社会です。駐車場が確保できる物件への投資が必要です。また、地方は大きな家も多く、部屋が余っているので、若者は親と同居するかもしれません。

一方、地方に転勤になった家族には、それなりの住環境が必要で、ここに賃貸需要があると思っています。また、自己所有を維持できなくなってきている層も存在します。自宅を手放し、賃貸に住み始めている層です。

私が過去に手放した物件も含め、私の地方投資物件のほとんどはファミリー向けで、ファミリー向けは入居がかたく、ほぼ満室です。今までは主に、ファミリー向けのアパ・マンに投資してきましたが、今後は戸建てに投資を集中させるつもりです。

逆に、単身向けのアパート賃貸はけっこう空室がでます。ファミリー向けと比べると回転も速いですし、その都度リフォームと空室期間が生じ、都内と違ってかえって投資効率は悪くなります。今後、地方の単身向け小規模賃貸は苦戦するでしょう。

とはいえ、小規模が必ずダメなわけではありません。都会も地方も二極化が鮮明になってきています。そこそこの賃貸ができる人と、ぎりぎりの賃貸、または生活保護を受ける人に分かれてきています。

したがって、地方でも単身者向けや小規模が必ずしも全滅になるわけではなく、ニーズは必ずあるのです。小規模の賃貸でもロケーションと設備を上手に選んで、確実にニーズをつかむ努力をするのです。

実際、私の小規模なワンルーム程度のアパートでは積極的に生活保護者も受け入れています。生活保護者だからといって問題が起きることはさほどなく、かえって長く住んでくれるので助かっています。ロケーションを選んで、確実な賃貸需要をとらえるようにしましょう。


相続対策でアパートを建てまくる大家の行きつく先を予想する

地方だけでなく、都内でも相続対策にアパートが建てられまくっています。田舎に立派なアパートがたくさん建てられたり、都内の狭小地にも似たようなアパートが建てられたりしています。

サブリースをうたい文句に家賃保証がされ、管理も丸投げですから、土地があって相続税にびびっている層が動いているのだろうと想像しています。なんの知識も経験もない大家が大量に生み出されています。

さて、この顛末はどうなるのでしょう。ここでも二極化が起きます。良いロケーションの大家は生き残り、そうでないロケーションの地主が脱落していくでしょう。

次に、良いロケーションであっても、不動産投資をビジネスとしてとらえず、経営の姿勢を持たない大家は、のちに苦境に陥る可能性があります。キャッシュの流れがコントロールできれば良いのですが、そうでないならリスクが高くなります。

私の父母の世代で、投資に関する知識がなく、そそのかされるように不動産投資をした人たちが続々破たんした例を見ています。身近な例で何例もあるので、それなりの頻度ですし、これから増えていくでしょう。

はっきり言えば、不動産を投資や事業としてみることができない大家は、我々の敵ではありません。供給過剰に陥っても、脱落していくのは残念ながら彼らです。投資家として厳しく投資案件を見て、事業運営する成熟した大家として経営をしていけば、まったく問題になりません。

地方新築戸建て賃貸の実績:満室、自己資金ゼロで1000万円の家賃収入増加、200万円のフリーキャッシュ

ということで、地方ではファミリー向けを中心に投資していますが、当初のファミリー向けアパ・マンから切替え、今年からファミリー向けの新築戸建て賃貸を開始しました。

新築の良さは融資期間が長くとれることと、数年とはいえ、家賃は高めで競争力があるので、ファミリーが入ってくれれば長く家賃が取れるという良さがあります。今までは入居実績が見える中古ばかり買っていましたが、今年から新築にトライし始めました。

さて、完成後半年以上がたっていますので、その実績をお伝えします。まず、8戸全戸満室です。表面利回りは8%です。キャッシュの手残りの対家賃比率でいうと25%あります。家賃は月約80万円で、手残りが月20万円です。

この8戸が加わったことで、年間の家賃収入は表面で約1000万円増えた計算です。フルローンなので初期の資金投入はゼロです。これで年間200万円くらいのフリーキャッシュフローが生まれました。


地方は新築戸建て賃貸を加速させる

この投資は地方、県庁所在地とはいえ、人口減少に直面する地域での投資です。しかし、ロケーションを選び、ファミリー向け、新築、駐車場付きですから、物件的には競争力があります。不動産業者や金融機関と組んでの投資枠組みが組めたので、今後、この形態の投資は拡大していこうと思っています。

ターゲットでいえば、地方のそれなりの収入がある層、もしくは転勤族で子育ても必要な層です。きれいな物件で、ロケーションがよければ十分入居がいけるでしょう。

おなじ戦略で地方でも人口増加している地域にも投資予定です。けっこう、良い戸建て賃貸がないらしく、そこで勝負です。今後は、中古でも立派な戸建てを買うことも考えていますが、日本の金融機関の融資が新築傾斜しているので、上手に組み合わせていこうと考えています。

不動産投資と小型の副業ビジネス・小口投資を組み合わせる

既に宣言したように、投資戦略を練ってお金を作りだし、メガ大家になることにしました。こうした私のお金への対応方法を近く本にします。12月中の出版ですので、確定したらご案内いたします。

さあ、みなさんもリッチになりましょう。私はメガ大家になることにしました。5年以内になれるかどうか、皆さんの厳しい目に触れながら歩んでいきますので、よろしくお願いします。