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みなさん初めまして! ラジオ番組RAKUMACHI BIZ8に出演するご縁で、コラムを寄稿することになった徳田文彦と申します。
最初に、簡単な自己紹介をさせていただきます。
東京都区部に集中的に投資してセミリタイアを実現
私は約10年前に不動産投資を開始し、現在、一棟や区分所有物件、店舗、宿泊施設等の物件を、東京23区や神奈川県、京都府等に所有しています。
年間の家賃収入は約2700万円。
他の投資家の皆さんと比べると、都心部・駅近の物件に集中的に投資し、空室リスクを抑えているのが特徴だと思います。
また、3年前の38歳の時にはサラリーマンを卒業し、いわゆる「セミリタイア」を実現しました。
不動産投資を始めたのは2006年。現在の投資規模に到達したのが5年前の2011年頃ですので、実質的には約5年で、セミリタイアできる程度の資産を構築できたことになります。
所有物件の年間の稼働率は95%を超えており、経営の方も順調に回っています。
これは、投資する際にエリアを都心部に絞り、尚且つ投資対象エリアの賃貸需給を見極め、空室リスクの低い物件に投資している為です。
このあたりの物件選びのノウハウは、今後のコラムでお伝えしていければと思います。
不動産投資に踏み出したきっかけは「自宅購入」
ここ数年、不動産投資で資産規模を拡大し、何千万あるいは何億円という家賃収入を得られる方が増えています。
その中には、物件選びも素晴らしく、インカムゲイン(賃料収入)、キャピタルゲイン(売却益)の両方で利益をコンスタントに稼ぎ出している方もいらっしゃいます。
ただ、こうした方々によく話を聞いてみると、親御さんが地主さんでアパマン経営をされていたり、ご本人や家族が不動産や金融に関する仕事を元々されていたりと、「全く不動産投資と無縁の世界から規模を拡大している方」は意外と少ない印象です。
一方、私の場合は、親戚には不動産関連の仕事をしている人間はおらず、アパマン経営とは全く無縁の環境で過ごしてきました。
大学卒業後は、普通に広告会社に入社し、サラリーマンとして社会人生活を送っていました。その為、不動産や金融系の業務知識はありません。そんな私が不動産投資に目覚めたのは、実は「マイホームの購入」がきっかけでした。
最初にマイホームとしてマンションを購入したのが2003年頃。当時は不動産価格の値下がりが続いており、居住用に自宅を買っても、大抵は何年か後に大きく減価する、と考えられていた時代でした。
一方で、物件価格は底値に近く、現在よりもマンションの価格は大幅に低い状態でしたから、物件選びをうまく行えば、将来売却する際に、買値と同じくらいの価格で売却できる物件を発見できる可能性もありました。
そこで私は、エリアの将来性や、建物の規模、特性等をかなり研究した上で、マイホームを購入。
実際に、数年後の売却時には、購入時よりも高値で売却することができたのです。
この時が「不動産は、丹念にエリアの調査をしていけば、リスクの低い投資である」と気付いた瞬間でした。
その後、藤山勇司さんなどの著作を読み、不動産投資の世界に足を踏み入れることになります。
最初の一棟がなかなか買えなかった事が、好結果に
こうして2003年ごろから投資物件を探し始めた私ですが、最初の物件を購入するまでに、なんと3年近い時間がかかりました。物件探しを始めて3年後の2006年に、ようやく一棟アパートを購入できたのです。
最初の一棟を買うまでに、実際に現地まで見に行った物件の数は50件以上。資料請求や問い合わせを行った物件も300件以上はあったと思います。これだけ探しても、なかなか自分の条件に合った物件が見つからなかったのです。
しかし、今振り返ってみると、最初の1件目を慎重に選んだ事が、その後、不動産投資の規模を拡大することに繋がりました。
最初の一件を検討するプロセスで、沢山の物件情報にあたり、実際に現地を見に行くことで、色々なエリアの状況も理解でき、尚且つ、自分が購入したい物件の条件が明確になってきたのです。
恐らく、最初の1件目で、自分の基準に合わない物件を購入していれば、空室期間が長引いた時等に、簡単に気持ちが折れてしまい、投資を続ける、あるいは投資規模を拡大するモードにはなれなかったでしょう。
「この物件ならば安定経営していける」「インカムゲイン、キャピタルゲインともに狙える」という確信を持って1件目に投資したことが、1件目の安定経営、そして2件目、3件目以降の投資規模拡大に繋がったと思います。
この時の経験から「迷いがあるうちは、無理に1棟目の物件を買わない方が良い」というのが私の考えです。
ましてや、今は投資物件の価格が非常に高い時期。また、銀行の融資基準も非常に緩やかな為、いつもより物件が買いやすくなっていることに注意すべきです。こうした時期に、焦って1件目の投資に踏み出すことは、後々、投資物件価格の下落局面に差し掛かった際に、思わぬ損失を抱えかねません。
いまから投資を始める方は、なるべく数多くの物件情報を確認し、ご自身の投資基準を確立されてから投資を始めることをお勧めします。それが、不動産投資で着実に資産形成していく第一歩だと思います。
コラムの中では「納得できる投資」を行うために、どんなことに注意すればよいのか、物件の選び方や、購入後の管理手法、売却時のテクニックなどについてお伝えできればと思います。
皆さんに少しでも役に立つ情報をお伝えできれば幸いです。
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