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2017年になり、4月からの新年度に向けて入居シーズンのピークが訪れつつあります。

逆に言えば、このハイシーズンでも入居者が決まらないということは、永久に決まらないのではと不安になります。人口はどんどん減るのに物件はどんどん増えていき、供給過剰が激化していっている中で、自分の物件はどんどん古くなっていくのですから。

空室だと、勿論家賃は入りません。しかし、建物管理費、修繕積立金、固定資産税、都市計画税等の諸経費のみは出るので、ゼロどころかマイナスです。なんとしてでも、入居者を確保したいところです。

家賃値下げでの落とし穴

4月の入居シーズンを逃したら、下手をこけば1年後の入居シーズンまでは閑古鳥かもしれませんので、家賃はどんどん下げ、もう誰でもいいから入ってほしいとなりがちです。

しかし、ここに、落とし穴が待ち構えているのです……。

家賃をどんどん下げていけば、属性の低い入居者が入る可能性が高くなってきます。近隣トラブルや家賃滞納等が発生し、退去させたくなっても、日本の場合は入居者に有利な条件となっているため、事実上半永久的に居住権が発生し、退去させるのは大変です。

服を盗んだり、食い逃げしたりしたら犯罪ですが、日本の判例では、3カ月程度滞納があって初めて信頼関係が崩れたと見做されるとのことです。安易に入居者を入れると、近隣トラブル、家賃滞納、夜逃げ、自殺等、トラブルに発展する可能性が高くなるのです。

私も不動産投資歴30年、所有戸数100とあって、ご他聞に漏れず全て経験させられました。主なものを、御紹介させていただきます。


リフォーム会社の第一声は、「馬でも飼っていたのですか?」

札幌の区分所有マンションでのこと。入居者の方から御中元が届きました。入居者の方から御中元が届くのは後にも先にもこの時1回のみなので、最初は律儀な方だなと感心していました。しかし、単に変わっているだけの方だったようです

夜な夜な騒ぐわ、玄関には変なものを飾って御清めの塩をまくわで、近隣の方、管理組合、建物管理会社等から気味悪がられ、退去させてほしいと苦情が出始めたのです。

水道光熱費の支払いでも管理組合、建物管理会社と揉め、滞納が始まりました。なんでも使用量に応じて変動するのに、定額・使い放題と勘違いしていたようです。

管理組合、建物管理会社も数年間放置し、挙句の果てには突然、所有者に請求してきたのです。この水道光熱費は、入居者と管理組合、建物管理会社が直接やり取りしていたので、当方では知る由もありません。

そして、家賃滞納も始まりました。当方は賃貸管理会社から電話、手紙、訪問、配達証明付き内容証明郵便等で家賃督促をしましたが、なしのつぶて。そろそろ、訴訟しかないかなと相談していた矢先、賃貸管理会社から電話。

「喜んで下さい!! 退去です!! 正確には、夜逃げですけど……」

部屋はボロボロで、台所などは損壊されている状況。リフォーム会社の第一声は、「馬でも飼っていたのですか?」とのことでした。

どうやら陶芸が趣味だったようで、部屋は泥まみれでした。おまけにガラクタの残置物だらけ。不幸中の幸いだったのは、連帯保証人のお兄さんがつかまったので、ガラクタの残置物は撤去・廃棄していただけました。

そうでなければ、残置物保管・正規の法的手続き等を経ると半年くらいは、無駄になってしまいます。ですが、入居者が管理組合、建物管理会社に支払うべき滞納水道光熱費は、私が支払う羽目になりました。

夜逃げには、迅速に対応すること

滞納家賃(6カ月分程度)、滞納水道光熱費、リフォーム費用等、多大の損失を被りました。

連帯保証人は、親等なら効果は期待できますが、兄弟は、他人の始まりと言われるくらいあまり当てにはできないです。「わしゃ知らん」で終わりです。

法的手続きも、莫大な時間と経費がかかり、割に合わないことが多いものです。入居者の水道光熱費の支払等はきちんと確認しておくこと、騒音等近隣トラブル、家賃滞納、夜逃げには迅速に対応することの重要性が身にしみます。

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