大橋さん_taa22-Fotolia

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「不動産投資の本質は収益性だという話は、皆さんも聞いたことがあると思います。しかし最近物件を購入される方のなかには、この認識が希薄で購入判断を誤るケースが増えています

こう語るのは不動産コンサルタントの大橋亮太氏だ。都内の有名私大を卒業後、三井物産株式会社に就職。2011年に初めて物件を取得して、サラリーマン大家として物件規模を拡大した後、たった4年でセミリタイアを果たした

今回は、そんな大橋氏の成功の秘訣や、最近失敗している投資家のケーススタディなどを伺った。

「自分の軸を持つ」ことが成功への近道

大橋氏は、「自分の軸を持つ」ことが自身の不動産投資の成功に繋がったと分析する。

「地方の物件であっても、自分でも住みたいと思える立地や周辺環境にこだわりました。さらに、エリア最安値の家賃で運営してもきちんとキャッシュが回ることを絶対条件として当時は物件探しをしていました」

そのなかでも特にこだわったのは「情報収集」だという。

購入希望エリアの不動産業者全てをまわって、徹底的にヒアリングをしてから物件購入の判断をしていました。ヒアリングの重要性は前の職場で学んだことです。

商社マン時代、尊敬する先輩営業マンは毎日のように取引先を訪問していました。足繁くお客様のところに通っていると、断片的な情報が自ずと入ってきます。その情報単体では何の意味もないのですが、別の取引先からの情報と組み合わせると、価値がある情報に変化することがあるのです。

点と点が繋がって線になるというイメージでしょうか。つまり、情報量の最大化をはかることで、判断の精度をあげることができるのです」

不動産投資で信じるべきは、より多くの材料から導いた「自分の判断」であり、「何となく担当がいい人そうだったから」といった理由で投資判断をすることは危険だと大橋氏は指摘する。

そんな大橋氏にも、自身のサラリーマン大家時代をふり返ると、やはり失敗もあったという。

「中野区で実質利回り2.9%の区分駐車場を所有しています。4台駐車できる物件として売られていたものを580万円で購入しました。

土地の持分の評価が1500万円はあるので『これはいい買い物をした』と思っていたのですが、実際には2台ずつ縦列駐車する必要があるので、2台で契約する人がいなければ利回り半減です。しかも半地下なので、高さが1.55mに制限されていて、それも借り手を狭めています」

もともとはキャピタルゲイン狙いでの購入だったが、希望価格での購入者が現れなかったので、現在は共同担保として利用しながら、40年後にあるかもしれない建て壊しを待つ状況だという。管理費の高さも利回りを押し下げる要因となっている。

「自分の失敗談はリカバリー可能で、糧にもなっているのですが、最近の投資家さんからの相談は深刻なものが増えていると感じています」