なっちー2月_naka-Fotolia

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私はどこにでもいる普通の主婦です。人は「なっちーさんはもう普通じゃないよ〜」って言ってくださるのですが、そんなことはありません。ドジで不器用な普通の主婦です。実家が地主だとか不動産関係のお仕事をしていたとか、そういうのではないですが、そんな私でもおかげさまで大家さんになれました。

ですが、主人の協力もなく一人でやっているもので、まあ失敗もたくさんしてきましたよ。今でも壁にぶち当たりながらやってます。

1戸目からワケあり物件にチャレンジ

最初に買った物件は築35年のボロ戸建てです。ボロいだけではなく、再建築不可といって建て替えができない物件でした。そういう難しいことはよくわからないけれど「とにかく物件を買わなきゃ」という焦りで、実家から近くて駅からも近い大阪府吹田市にある戸建てを購入しました。

先輩大家さんたちから、「再建築不可って土地値がないようなものなのに、そんなの買ってどうするの?」って言われたときには「しまったー」って思いました。楽待さんの企画で「まずはアパート1棟買いなさい!」の著者、石原博光さんに相談するコーナーがあり、そちらで相談させていただきました。

≫その時の対談の様子はこちら

石原さんからは「今現在入居者が付いていて利回りが出ているから、オーナーチェンジで買いたい人はいると思いますよ」というご回答をいただき、少し安心しました。

夢も希望もなくなんとなくOLを続けた独身時代

話はOL時代に遡るのですが、私は就職氷河期に何十社も入社試験に落ち、卒業間際に先生のコネでとあるアパレルの会社に就職しました。販売で採用されたにもかかわらず、事務員がいないという理由で営業事務に配属されました。

給料も手取り8万円と激安でしたが、私は就職できたということだけで満足でした。自分で言うのもなんですが、私は真面目な性格だと思います。でも裏を返せば、人のことを気にするあまり自分の意思を通せない損な性格です。

会社が私の人生を保証してくれるわけがないのですが、会社に尽くして一生懸命働きました。しかしその会社は倒産してしまい、これまで培ってきたことを全て失うのでした。


1戸目購入までのストーリー

結婚して関東に引っ越した私は、土地勘はないですが都内の物件ばかりをネットで検索していました。そして良さそうな物件があれば見に行ったりもしていました。でも物件が欲しいと言うわりには、買い付けを入れて「もし通ってしまったらどうしよう」と思うと怖かったのです。

目黒駅から徒歩8分、築年数は古いのですが、バス・トイレ別の25平米でフルリノベされて最新の設備が入った980万円の区分がありました。これが900万円位で買えそうだったのですが、エレベーターなしの3階で、周りは坂が多いしなど、色々考えてしまって怖気づいてしまいました。今、目黒駅周辺は大規模な再開発が行われているので、もし買っていたらかなり価値は上がっていたでしょうね。

ネットで物件を検索しているうちに、不動産投資セミナーや大家さんが集まるような会があることを知りました。しかしどこに行けばいいのかよくわからなかったし、無料だけれども変に業者さんのセミナーに行ったら物件を買わされてしまうんじゃないかと心配でした

でも、無料だしちょっと試しに行ってみよう、と業者さん主催のセミナーに参加しました。そこで知り合った先輩大家さんと仲良くならせていただき、その後たくさんアドバイスをいただきました。

そのつながりでお知り合いの大家さんをご紹介いただき、その大家さんから石原博光さんのご著書を紹介され、「本をたくさん読むのも良いけど、まず1戸買ってみたら?」というアドバイスで前に進めました。

最初の物件を購入するまで100冊くらいは本を読んだのでしょうか。数は覚えていませんが、あまりたくさん読み過ぎても頭でっかちになってしまい、逆に前に進めなくなってしまいます。大家さんのお仲間を作って背中を押してもらうと良いと思います。

やっぱり土地勘のある大阪で戸建てを狙った理由

関東に土地勘があったらどれだけ楽だろうと、一生懸命関東の土地に慣れようとしましたが、大好きだった大阪を離れて来たということもあり、なかなか馴染めません。そして大都会東京は駅が多すぎて、頭の中が混乱するばかり。

自然と土地勘のある大阪の物件ばかりに目が行くようになりました。それを見ている方が楽しかったのです。なので私が大阪を狙っている理由のひとつとして故郷なのでワクワクするということが挙げられます。

あと、とにかく安い物件が多くて、安いもの好きの私は興奮しました。そんな時に見つけたのが500万円で売りに出ていた大阪府吹田市の戸建てです。わたしは加藤ひろゆきさんや石原博光さんのご著書を読んで、古い物件でもDIYなど自分で物件に手を施して賃貸に出す手法にときめきました。

不動産投資との出会いは、新築区分マンション投資のCMです。「これなら私できるかも〜」と思い、早速問い合わせたのですが、逆に「あなたはできないです〜」って言われてしまったようなものです。

「買いたい」と言っているのに販売員から断られるなんて人生初の経験で、かなりショックでしたが、「なにくそ」という思いが起爆剤になり、主婦の私にもできそうなボロ戸建て投資にたどり着きました。あのとき断ってくれて本当によかったです。

戸建てもバス便の区分も万人受けはしないものの、そこじゃないとダメな人が少なからずいます。そこを狙って努力をすれば賃貸経営は成り立つと思っています。

あとは石原博光さんのご著書にもあるように、広さは簡単に変えられないということです。よっぽど立地が良い物件でないかぎりは50平米くらいあるものを狙っています。区分は管理費・修繕積立金がかかってしまうので利回りに影響してきますが、戸建てはそれがないので嬉しいですね。

これからはじめようと思っているけどなかなか1歩が踏み出せない方へ

将来が不安で、なにか副収入を得たいと不動産投資にたどり着いた方も多いのではないでしょうか。不動産投資ってお金がお金を生み出す仕組みなので、そのお金を最初に投資するのって勇気がいりますよね。もちろん私もそうでした。

最初に買った物件は半年も入居者が決まらず、勢いで買ってしまったもののこれで良かったのかと後悔しました。でもそこで株やFXと違ってそこに現物があるのだからなんとかなるって思ったのです。万が一買ったときより安くでしか売れなかったとしても、ゼロにはならないと思えたら気が楽じゃないですか?

何の知識もなかった私でも何とか10戸運営しています。

焦らなくてもいいので、まずはエリアを決めて相場観を養い、1戸買ってみるのはいかがでしょう? そうすれば、本には載っていない自分だけの世界が見えてきます。それがしっくりくるようであれば、また次を買えば良いのです。

1歩踏み出さなければもう片方の足も出てきませんよ。ドジで不器用な私でも何とかやってこれてます。大丈夫! 応援してます!