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初めて物件を取得する人におすすめなのは、小規模の新築木造アパートです。小規模とはどれぐらいかというと、ずばり「1棟4室」。これは、アパート経営をこれからやろうと志すサラリーマンの方に最適の投資手法です。今回は、なぜ新築が良いのか、なぜ1棟4室にこだわるのかについてお伝えしたいと思います。

銀行が評価するポイント

投資コストを抑えることができる。これが小規模の物件の最大のメリットです。通常のアパートローンは、住宅ローンを組むより少し借入額が多いレベルになりますが、1棟4室を保有するだけでその分、毎月30万円を超える家賃収入が得られます。そのため、銀行への返済リスクも少なくなるのです。

最低でも月6万円以上の黒字が出るようでないと、銀行も融資承諾をしません。土地と建物の合計費用を家賃で返済して、さらに毎月、手元に残る金額が6万円以上出るというのは価値のある事業計画です。

また、土地探しにおいても有利です。1棟4室だと土地の広さは30坪以上必要となります。30坪というのは、個人が買う戸建てなどの分譲住宅にしては広く、不動産投資家が買うには狭いため、敬遠されがちです。

つまり、ニッチでライバルが少ないという優位性があります。

建物については、広めに4室とるのが適切な大きさとなります。これは、全室角部屋となり空室リスクが低く、部屋数が多くないため管理・修繕・入居者問題のリスクも低減できます。こうした点も、銀行員から評価される点です。


「1棟4室アパート」にこだわる7つの理由

先ほど述べた内容も含めて、「1棟4室アパート」にこだわる理由を7つ挙げます。

1.物件取得のためのトータルコストが小さいため、融資を受けやすく、返済リスクが少ない

2.1棟4室アパートに適した30坪(~50坪)の広さの土地が市場に残りやすい

3.全室が角部屋であり、全室窓が3方向に設置でき、採光と通風が良い部屋となる

4.バス・トイレ・キッチンなどの水回りを建物の中心に設置することにより、水回りの配管装備コストを下げられるだけでなく、隣の部屋とリビングが離れるため、生活音が気にならない(遮音性に優れる)

5.建物が左右対称で重心が建物の中心に位置するため、安定性が確保され、長期維持、所有に適する

6.30坪の敷地に居室4室とすることで、各室が約30㎡と広い部屋となり、入居者ターゲットを2人住まい、DINKS(お子さん無しの共働き夫婦)などと差別化することができ、結果として各部屋の家賃を相場より高くすることができる

7.4部屋と数が少なく空室リスクが少なり、トラブルの負担が少なく、管理しやすい

忙しいサラリーマンにお勧めしたい

世の中に多くある約20㎡ほどのワンルーム賃貸物件とは異なり、大きく差別化を謀ることができます。また、規模が小さいため、入居者への管理(質の向上)がしやすく、忙しいサラリーマンに合っています。スモールビジネスとも言え、経営入門・大家入門にも最適です。

大きなアパートほど、銀行融資において自己資金や属性が影響するので、コスト面・リスク低減面で1棟4室アパートを選択する価値が十二分にあります。

特に、目標を「年金代わり」または「年金プラスアルファ」とするならば、毎月25万円~30万円の副収入が得られるこのサイズが合っています。

不動産を1棟持ってしまうと、後に引き返すことや修正することは購入すること以上に難しいことになります。そのため、始める前の検討には念には念を入れ、精査をしてください。自分で企画し、検討したことがオーナー自身の収益として戻ってくることは、アパート大家の面白さでもあります。

リスクもその逆で自分に降りかかってきますので、やはり情報収集と勉強が大事です。1棟4室アパートのこれら7つのメリットを活用して、安定経営を継続してもらえればと思います。