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昨年、札幌駅から比較的近い物件(土地約600坪に建つSRC造)を、妻との共同債務で購入することとなりました。相続絡みか、売り急ぎの未公開情報、売却希望価格は2億円です。

私はある金融機関から3億円迄の融資の内諾を得ていたため、この物件についても相談しました。すると「積算評価が2億4000万円は軽くいくので、2億円でも割安。融資は2億3000万円は大丈夫」との高評価! 買う気満々でいたのですが……なんとドタキャンされてしまったのです。

購入の手続きはスムーズに進んだが……

この物件は、リフォームしていない空室が36室中10室程度あったため、1億8400万円まで値引きして頂きました。

もともと割安価格ということで問題なく融資の内諾を得ていましたが、その後、正式承認。金融機関から「時間が無いので、お抱えのコンサルタント会社を入れて欲しい(売買価格の1%)」と要望はあったものの、無事に金銭消費貸借契約を締結しました。

当該金融機関お抱えの損害保険会社も同席し、損害保険契約締結。当該金融機関お抱えの司法書士法人も同席し、所有権移転・根抵当権設定委任。通常はこれで一安心。後は、融資実行・決済、所有権移転を待つのみでした。

その後、何の問題も無く、融資不承認による白紙解約期限が過ぎました。

……が、融資実行・決済の1営業日前の昼になって、特段の理由も無く融資ドタキャンです!!

当該金融機関の副社長がへそを曲げたとか、正当な理由もありません。融資金額を減らしてでも、別件の共同担保をつけてでも、なんとかしてと言っても駄目とのこと。

この事態に便乗して、強気に出る仲介会社

当該金融機関は「融資は承認したが、団体信用生命保険(団信)の名義となっている妻の結果で糖が出たから融資が不可となった」と偽って、仲介会社に話すとのこと。(もし、生活に支障があるほどの重病が発覚すれば、団体信用生命保険は通らず、融資が不実行になる可能性もあります)

仲介会社からは「手付金500万円は返りませんよ」と言われました。

それを受けた当該金融機関は「こちらのせいなので、何とかして1週間以内に送金します」と言ってきました。最初は、当該金融機関が、自社のせいなので負担するのかなと思っていたのですが、どうも当該金融機関の担当者が、ポケットマネーで負担するようでした。

すると仲介会社は、1週間以内(ゴールデンウイーク中で2営業日)に、残金(1億7900万円)を払え。さもなければ、手付金どころか違約金(2割:3580万円)・仲介手数料(602万6400円)も、1週間以内に払え。明日、売主(仲介会社の専務取締役)名義と仲介会社名義で、配達証明付き内容証明郵便を送るとのこと。

当該金融機関は「1000万円迄はなんとかできますが(ポケットマネー)、それ以上は難しい。融資金額を減らして、別件の共同担保も一杯付けて、再申請します」とのこと。値引き後の物件価格である1億8400万円で、なんとか融資を通してもらいました。2営業日は無理なので、5営業日以内を目途に何とかして頂くことを、仲介会社にも了承頂きました。

融資ドタキャンの当日は「融資金額を減らしてでも、再融資は無理」とのことでしたが、手付金500万円不返還どころか、違約金、仲介手数料と、話が大きくなってきたので、当該金融機関は事の重大性に気付いて、融資を再申請したのでしょう。

その後、予定通り5営業日以内程度で再承認されたのですが、今度は売主・仲介会社社長が海外旅行中とかで暫くつかまらず、仲介会社の担当のみでは判断できないとか。それから驚くことに、「こちらには売れない」との電子メールが届いたのです。配達証明付内容証明郵便が届いてから、およそ20日後の出来事でした。

金融機関だけでなく、仲介会社も悪質だった

ところで、この仲介会社。専任媒介契約で売主・買主分両手で仲介手数料を取るだけでなく、自社の専務取締役を個人として間に入れることにより、売買差益迄抜いていたようです。

更には、売主が不動産業者の場合はできないことなのですが、個人を間に入れることにより、特約で瑕疵担保責任も排除しております。そして、これも売主が不動産業者の場合はできないことなのですが、個人を間に入れることにより、クーリングオフも不適用にしております。法の抜け穴をついた事実上の脱法行為です。

後で調べたら、当方とは何の協議も無く、勝手に他に転売していた模様。その後、売主・仲介会社は、配達証明付内容証明郵便で、違約金・仲介手数料を支払え、さもなくば、法的手続きに出ると言ってきました。

この段になって、できれば穏便に済ませたかった当方も、もはややむなしと判断。弁護士の先生に相談することとしました。

金融機関・仲介会社と、いざ応戦

当方は、善意無過失。手付金は返還要求。違約金・仲介手数料は支払義務無し。逆に、別途相談も無く、短期間に転売した売主・仲介会社こそ、債務不履行・善良なる管理者の注意義務(善管注意義務)違反・不法行為、違約金・損害賠償金を支払えと主張しました。やがて、売主・仲介会社は提訴。当方は、否認・反訴。

当該金融機関には、配達証明付内容証明郵便を送付。訴訟参加。債務不履行・善管注意義務違反・不法行為で、損害賠償請求で告訴。

当該金融機関は、コンサルタント会社は当方が勝手に頼んだもの。融資承認とは言っていない。金銭消費貸借契約は仮の申込の形だけのもの。収入印紙代(14万円)は預かっていない。損害保険会社・司法書士法人も当方が勝手に頼んだ。等と、嘘の言い放題。

その後、当該金融機関は、コンサルタント会社から実際の金額より多額(2億5600万円)の「重要事項説明書」・「売買契約書」のPDF版が送付されてきたとのこと。

当該金融機関・コンサルタント会社側で、原本のコピーを取り、勝手に偽造したようです。当該金融機関・コンサルタント会社側がグルになって、それを、当方が指示したと嘘を言ってきました。当該金融機関は、それで、詐欺・無効・権利の乱用を主張してきたのです。

当方は、当該金融機関・コンサルタント会社側には、実際の金額で話をしてきており、本来の金額の「重要事項説明書」・「売買契約書」を電子メール添付送信し、何度もやり取りしております。記録も残っています。当該金融機関・コンサルタント会社側こそ、私文書偽造・詐欺・業務上横領・偽証・名誉棄損・侮辱です。

因みに、弁護士の先生は、宅地建物取引協会にも相談されました。売主は宅地建物取引業登録をしないで、業として行っていたこと。仲介会社は、「仲介契約書」を締結していないこと、「重要事項説明書」・「売買契約書」締結前に、手付金を2回に分けて受領していること、本件トラブルに至ったことにつき善管注意義務違反等も、問題ありです。

当方は、消費者庁にも相談しました。又、金融庁にも相談しました。金融庁曰く「金融庁ガイドライン」においても、金融機関は、借入希望者に対しては、借入がOKとの誤解を与えるような言動・行動を取ってはならない。融資を断る場合には、なるべく時間的余裕をもって行わなければならない、としており、これらの点においても、当該金融機関の言動・行動は問題となるとのことでした。

当該金融機関は、電子メール・電話でも、明確に融資承認と言っており、金銭消費貸借契約も締結しています。融資白紙解約期限も過ぎた、融資実行日・決済の1営業日前になって、特段の理由も無くドタキャンされるとは、夢にも思いません。又、融資白紙解約期限は過ぎており、決済の1営業日前では、時間的にもどうすることもできません。

ところで、宅地建物取引協会、消費者庁、金融庁等は、相談に乗るスタンスですが、あくまで中立の立場であり、仲裁はせず、トラブルについてはあくまで裁判に委ねるスタンスのようです。

しかし裁判とはいえ、取り扱う範囲は広く、関係者が各専門分野(不動産・金融等)に詳しいとは限りません。又、裁判ともなれば、膨大な手間暇・時間・経費がかかります。和解も成立せず、地方裁判所が終わっても、合意に至らなければ、高等裁判所、最高裁判所と続きます。へたをこけば、何十年、何千万円と、途方も無い手間暇・時間、経費がかかります。

まとめ

事の発端は、当該金融機関が、融資承認・金銭消費貸借契約締結後、融資実行の1営業日前になって、特段の理由も無く融資ドタキャンをしたのが悪質な違法行為ですが、それに便乗した当該仲介会社も相当悪質な会社です。

又、金融機関・コンサルタント会社がタッグを組み、「重要事項説明書」・「売買契約書」等を偽造・偽証、借主のせいにして、融資ドタキャンを正当化することもあるのです。

2015年4月の事件発生後、2年以上経過していますが、未だ訴訟は続いており、解決の目途は立っておりません。

皆さんもこのような事のないよう、融資白紙解約期限迄に融資実行迄させる、証拠となる書類・電子メール・録音等、記録を整備する等、十分に注意しましょう。