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みなさん、石川貴康です。最近住民税の納付書が来ました。驚愕の納税額…(笑)。重税国家の日本ですが、粛々と投資をしていきましょう。

さて、私事。まず、北海道への投資検討ですが、なかなか買えません。原因は、いろいろあります。例えば、居住者じゃないと融資が難しい、ということ。これには、北海道に支店のある銀行を使う、現地で法人設立するなどの方法があるので切り抜けられます。やる気満々ですが、実は私が投資できる基準の物件が見つけられていないので、足踏みです。

それから、ひまなので投資コミュニティを作ろうと思います。まず、実家の水戸で小さく始めます。それがうまく回れば東京でも作ろうと思います。会の名前は「フィナンシェの会」。フィナンシェはフランス語でファイナンスのこと、フィナンシェは金の延べ棒なのですよ。フィナンシェを食べながら、投資話に花を咲かせ、投資していきます。紹介制の小さなコミュニティとしてスタートしますが、そのうち世界を動かす投資グループにしていきますよ(笑)。

さて、おそるべき住民税の納付書を受け取ったわけですが、この時期は固定資産税の納付書も来て、不動産投資家にとっては嫌な時期です。そういえば、法人税、消費税の中間納税も来ましたね。

しかし、税額が大きいということは、それだけ資産があり、利益があるということですから、と自分を慰めています。まあ、キャッシュが枯渇しないようにうまく運用できている限りは悪いことではないのですし。

不動産投資はここに来てブームっぽくなっていますね。しかし、ちょっと不穏なニュースも流れています。実際、知っている人がいきなり不動産を立て続けに買い、厳しい状況に追い込まれています。実は、ある意味不動産を買うのは誰でもできるのですね。そう思います。

一方で、お金の流れを理解しないと、あっという間にキャッシュ不足に陥って破たんします。今回はこの辺の注意事項を書いていきたいと思います。

借りられるだけ借りて、返済ぎりぎりの状況は破たんの瀬戸際

最近ある知人が、投資して「ウハウハ」になるかと思ったら、全く逆で困っているという話を聞きました。物件概要、借入先と金利、借入額、手残り等を聞いたのですが、返済ぎりぎりでかなり厳しい状況。

この方、一部上場企業にお勤めで給料は悪くないはずなのですが、貯金ができません。一発逆転を狙って、はやりの不動産投資に飛びついたようです。短期間に、ある地域の高利回り・格安物件を立て続けに購入しています。いわゆる、築古・ボロ物件投資です。

融資額はさほど大きくないのですが、地方の築古ですから、融資してくれる金融機関は限られます。さらに高金利です。私が借りている金利より2~4%以上高い状況です。

また、物件のリフォームにお金がかかったり、地域柄広告料をたくさん要求されたり、敷金・礼金が取れなかったりと、さほどキャッシュが残りません。その上、火災保険、不動産取得税、固定資産税、所得税・住民税ですから、かえって持ち出しです。

不動産投資で「ウハウハ」になろうとしたら、かえってお金を持っていかれる始末。手金を吸い取られ、いつまで続けられるのか疑問です。撤退するにも地方・築古物件ですから、次に買い手が見つかるのか、買い手は融資がつけられるのか、などを考えると出口が不透明です。キャピタルゲインが狙えるのか、損切り売却になるのか、なんともはや。

聞いていて、なぜこんなに急拡大したのか不思議なものだと思いました。大金を動かすのに、あまりに投資リテラシーが低い。素人が一攫千金を狙って大量参入する今は、「バブル」なのかもしれませんね。相続税対策アパートを含めて。

利益とキャッシュフローの違いを知る

さて、投資リテラシーというか、そもそも投資するにもビジネスするにも、利益とキャッシュフローの違いを知り、常にキャッシュを確保しなければなりません。会計と税のインパクトを理解できるだけのファイナンスの知識は必須です。

楽待コラムの読者には、いまさらな知識、もしくは「釈迦に説法」かもしれませんね。しかし意外にも、利益とキャッシュフローの違いを知らずに破たんする人がたくさんいます。

税金は利益にかかります。利益の金額は、借金がなければ、利益=手元に残るキャッシュになるでしょう。しかし、借金している限り、元本の返済があります。これは利益に関係なく、手元のお金から支払わなければならないのです。

フルローンやオーバーローンの場合、ローン返済が大きくなります。そのため、手元に残るキャッシュも大きく減ります。ここから、各種経費も出ていき、避けられない固定資産税や不動産取得税が出ていき、その上で利益が大きい場合、所得税・住民税、または法人税がかかってきます。

私も表面利回り14%のRCをオーバーローンで買ったときに、キャッシュの逆流出を経験しました。利回りがどんなに高くとも、最終的に手元に残るキャッシュがなければ意味がないどころか、資金繰りが危なくなるということを感じたものでした。その後、満室、安定化させたからいいようなものの、もし初めての投資で物件の状態を良くすることができなかったら、お寒いことになったなあと、今でも思います。

借金をして不動産投資をする場合、いくら利回りが良く、利益が出ても、ローン返済や経費がかさんで、その上利益に課税されると、一気にキャッシュ不足になる恐れがあるので注意が必要です。利益とキャッシュフローは違うのだと、きちんと知っておかないといけません。

地方税、不動産取得税、固定資産税、などの税金を知らなければならない

上に書きましたが、不動産投資に関わる税金はたくさんあります。しかし、普通にサラリーマンをしていると、税金に関する知識はほぼ付きません。自分の稼いだお金から、自動的に税金や社会保険料が天引きされるのですから、その存在すらもあまり意識しないでしょう。

日本は重税国家です。あらゆる経済行為に課税がされています。それこそ、私有財産だと思っている不動産でさえ、固定資産税というわけのわからない税金がかけられています。なんと、固定資産税は滞納すると差し押さえされることもあります。これでも私有財産なんですかね?

また、不動産を買えば、不動産取得税。財産を買うと、投資をすると課税なのです。これは、投資した罰金ですかね?

お金を借りれば印紙税。意味がわかりません。経済取引である契約に課税って、関所か何かですかね? 通るだけでお金を取られるのですよ。

登記をすれば登録免許税。建物には消費税までかかっています。通常、消費税は預かり消費税と仮払い消費税の相殺ができるのに、居住用不動産ではそれができません。利益を出せば所得税、住民税、復興税、法人なら法人税に地方税。

こうした税金の資金繰りに与えるインパクトを知らないと、キャッシュ不足に拍車をかけますから、税金の知識は必須なのです。競売物件の多くは、税の滞納による差し押さえ物件の売却なのです。破たんがそれだけあるということです。

キャッシュ流出しない経費もある反面、あまり経費にならないキャッシュ流出もある

ただ、不動産投資には費用化して利益を減らし、税額を下げてくれる費用があります。減価償却費です。ちょっとお得な気になりますが、そもそも購入時に流出したキャッシュが徐々に費用化されるだけなので、何のことはない、前払い資産の価値低減分を税金の減額で取り戻しているに過ぎないのです。

反面、あまり経費にならないキャッシュ流出もあります。物件にかかる火災保険料、地震保険料は前払いの場合、キャッシュ流出が先になり、あとで案分して費用化します。毎年払いでは保険料が上がるので、たいていは前払いでしょう。キャッシュアウトが先なのが痛いですね。

突発的な費用が資金繰りを圧迫する

そして、不動産投資で多くのキャッシュの流出となるのが修繕費です。退去があれば、最低でもクリーニングが必要ですし、リフォームが必要ならそれ相応のお金が出ていきます。古くなれば補修費がかかります。

また、突然の事故や災害も襲ってきます。私も、東日本大震災時に、地震保険に入っていなかった物件が数棟あり、物件補修に相当な金額がかかりました。ユニットバスが割れたりして、とんでもないお金がかかりましたし、側溝の歪み、外壁のタイル割れ、落下、ひび、ズレ、と大変でした。

倒壊や火災がなかっただけましでしたが、こうした突発事象は保険が利用できればいいですが、そうでないとかなりのキャッシュ流出になります。ちなみに核災害では保険は免責ですよ。

結局、こうした事態に備えてキャッシュを温存しなければならないので、ムダ使いできないわけです。不動産投資で「ウハウハ」って誰の話なのでしょうね。

一発逆転どころか、下手すると一発で瞬殺、もしくは、じわじわと真綿で首を絞められるような責めに遭うリスクが常にあるわけです。私なんて、不動産投資の収入を私的なことに使ったことないですよ、ほんとに。

税金インパクトとキャッシュフローを理解すべし。簿記・会計と税務は知るべし

不動産投資を行うにあたっては、税金インパクトとキャッシュフローの動きくらいは知っておかないとまずいと私は思います。そもそもお金を扱うのですから、最低限の簿記・会計の知識や税金の種類くらいの知識は必須です。

しかし我々は、商業高校や商学部でない限り、こうした勉強に触れる機会がありません。ですから、自ら進んで学ばないといけないのです。幸い私は職業として会計事務所にいたので、かえって「ド慎重」に投資してきました。その点、スピードが遅かったかもしれませんが、別に誰と競争するわけでもないので、比較しても仕方ないですね。

いずれにせよ、大金が動く不動産投資で、簿記・会計、税金の知識なしというのは、裸でゲームしているようなものなので、厳に避けなければなりませんよ。

まず、貯金できる習慣を身につけなければ危ない

いや、それ以前に、不動産で一発逆転を狙っている人に危なさを感じます。最近、セミナーで話すことがだいぶ増えたのですが、質問者や残って質問してくる方の中で一定の方が、なんと貯金がないようなのです。私は、貯金がない、貯金をすることができない、その習慣がない人には絶対に不動産投資は勧めません。

貯金ができるというのは、額の多寡を問わずに、お金の入りと出をコントロールできる自制心があるということです。これができない人は、不動産のお金を贅沢に浪費したりしかねません。また、キャッシュコントロールができないと、資金需要に備えることができません。先読みして、事前に備えるという理性的かつ合理的なことができない可能性が高いからです。

まず、どんなに収入が少なくとも、少しずつでも貯金ができる体質になってから、不動産投資をすることをお勧めします。不動産投資は「お金のコントロール」なのですから。

ということで、今回は知人の危機的状況を見て、昨今の不動産投資ブームや相続税対策によるリテラシーの低い方たちの不動産投資の参入に何とも言えない気分になって書いてみました。

私的には、これから「100円ちゃりんちゃりん投資」や「今すぐプライベートカンパニーを作りなさい」を世に広め、「フィナンシェの会」を立ち上げて、投資リテラシーの学習と普及に、小さな一歩を踏み出そうと思っています。さ、投資、投資。