「不動産投資」という言葉すら知らずに買った区分マンションからスタートし、現在では所有物件10棟150室、総資産16億円、年間家賃収入1億2000万円と、「女流メガ大家」としてその名が広く知られるようになった内本智子さん。

「生まれてから20年間は学校へ、卒業後20年間は会社員、退職後20年間は好きなことをする」という人生設計を思い描き、計画通りに勤続20年の節目で会社員人生に別れを告げた。成功を掴んだ裏には、未来を見据えた緻密な戦略と、勇気を持って決断する心の強さがあった。

危機感が動機に

「大手企業に入社して、『これで一生安泰だ』と思っていたら、部長職以上の女性がほとんどいないことに気づいて。定年まで勤められるか、不安になったんです」

会社員としての将来に対する危機感から、「お金を殖やす」ことに強い関心を持ち、給与はほとんど使わず財形貯蓄などでコツコツ1000万円を貯めた。全て銀行に預けていたが、バブル崩壊で金利が急降下していた時代。「何かいい運用方法がないか」と考えていた2003年、34歳の時、「日本橋のワンルームマンション・利回り9%」という新聞広告が目に入った。「銀行に預けるより全然いいな」と感じた。

会員限定記事です

この記事の続きを読むには、会員登録が必要です
会員登録(無料) ログインする