当時はそこまで規模を拡大するつもりはなかった。「『月12万円入れば家計の足しになる』と思うぐらいだったんですが、引き渡しが終わって、初めての家賃が入って、ローンを支払って…。手残り額を実際に確認した時に、『2棟あれば会社員辞められる』と思って。そろそろ不動産の値段が上がり始めていた時期で、少し焦る気持ちもありました」

その後、加速度的に物件を買い進めていく。

同じ年に横浜の築6年のアパート(4400万円)、赤羽の築20年の鉄骨店舗兼マンション(1億2300万円)、北千住の築20年の木造アパート(9400万円)を購入した。いずれも利回りは10%を超え、購入時はほぼ満室状態。「当時は『ポータルサイトで探せば利回りのいい物件がそこそこある』という時代の終わりごろ。そろそろ急がないと、と考えていました」。9.5%以上の物件に絞って探し、指値で10%まで引き上げる方法で購入を進めた。

3棟目となった赤羽の物件

2棟目は1棟目と同じ担当者に連絡して1.95%の融資を受けることができたが、住宅ローンを含めた借入額が年収の10倍を超えたこともあり、3棟目以降の融資は苦戦を強いられた。3棟目は某地銀から4.5%で9割を借り入れ、1年後に金利交渉をして2.8%まで下げた。4棟目は別の金融機関を飛び込みで開拓し、3.07%で9割融資を受けた。

「融資は支店や担当者によって全く対応が違うということを学びました。4棟目はある支店で『積算評価が出ないので5割程度しか融資できない』と言われたんですが、別の支店では25万円ほどの鑑定費用を自己負担することで収益還元評価で見てくれて、9割融資を受けられました」

ロケーション重視

エリアは東京23区内を中心に、2路線以上が乗り入れるハブ駅から徒歩10分以内を目安にしている。「実際に駅を訪れて、人の多さを見れば入居が付くかどうかはなんとなく分かります」。現在も41室中空室は1室のみ。「ロケーションを重視して選んでいるので客付に苦労したことはほとんどなく、3室以上同時に空室になったことはないです」

4棟購入の翌年には清澄白河の築50年近い戸建てを800万円で現金購入し、シェアハウスにリノベーション。700万円で白を基調としたお洒落な建物に生まれ変わり、利回り20%という高収益を生み出している。

BEFORE

AFTER

新築、中古、シェアハウスと買い進めてきた。「どれがいいとは一概に言えません。ただ、1棟目はあの会社で良かったと思います。例えば4棟目は手残り20万円ですが、1棟目の倍ぐらい投資しているし、古いので修繕費はそれなりにかかる。管理手数料などは他と比べて高めですが、5000万円の投資で手残り12万円なら悪くない。銀行とのやり取りも代行してくれるし、初心者の1棟目としてはいいのではと感じます」

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