わたくし、キャイ~ン天野が不動産投資を学んじゃいます!

天野

今日は物件の管理について学ぶぞ~! 物件の買い方は理解できたけど、買ったあとは具体的に何をするのかなぁ…?

天野さんが所有する区分の管理はどうなっている?(音声なしでもご覧いただけます)

物件を診断する!? 不動産コンサルタントとは?

長嶋

こんにちは。本日、管理についての講師をさせていただきます、不動産コンサルタントの長嶋修と申します。

天野

よろしくお願いします! 不動産コンサルタントっていうのはどういったことをされてるんですか?

長嶋

コンサルタントっていうと怪しいイメージがつきまとってるかもしれませんが…。

天野

そんなことないですよ!(笑) いわゆるアドバイザーみたいなことですか?

長嶋

簡単に言うと、住宅診断といって、建物に欠陥がないか、買った後いつ頃どこにお金をかけたらいいかとか、建物の診断をするんですね。

天野

例えば、じゃあ僕が物件を買うって時に、ちょっとこの物件を診断してくださいって言ってお願いするわけですね。

長嶋

そうです。だいたい5万から7万円くらいなんですけど。

こんなに水が漏れててもOK!? 建物のコンディションを把握せよ!

長嶋

例えば、こういった状態の物件ですが…(写真を見せる)

天野

あー、水がしみ出ちゃってますね。

長嶋

結論をいうと、こちらは左がオーケーで、右はアウトなんです。

天野

え? どう違うんですか??

長嶋

左は横殴りの雨が降った時に一回だけ雨漏りしただけなんですが、右は壁の中も湿潤状態になってて、サッシの枠のところからずっと雨漏りしていまして。これは買ったら完全にアウトですね。

天野

なるほど。そういったところを判断するんだ。

長嶋

(写真を見せる)こういった感じのやっかいな水漏れとか。

 

天野

うわぁ……これは完全にダメじゃないですかね。

長嶋

こういうの見るとみんなビビって買わないですけど、実は結論を言うとこれは全然大丈夫なんです。

天野

えっ??

長嶋

実は配管からちょっと水が漏れてるだけで、そこ直して乾かせば大丈夫なんです。この物件、長らく売れなかったんですよ。

天野

この水漏れしてる状態見たら、なかなか買わないですよねぇ。

長嶋

だから買い主さんはものすごく安く買えて。(写真を見せる)これなんかもひどく見えますけど、セーフなんです。 

天野

セーフなんですか、コレ!?

長嶋

配管直して乾かせば大丈夫。半年放っておいたらダメですけど。これも安く買える事例ですね。

天野

そうか、「こんな状態になっちゃってるから安くしてくださいよ」って、交渉の材料にするってことか。

長嶋

買い主さんがそれをネタとして使うってことです。

天野

お~! ここをつっついたらいいんですよっていうポイントを教えてくれる。面白いですね。

長嶋

欧米だと当たり前なんですけどね。

天野

弱点をつくみたいな。言い方悪いか(笑)

長嶋

建物のコンディションを正確に把握すればいいんです。

天野

その診断に5万から7万かけたとしても、物件の値段からすれば微々たるもんだ。

長嶋

絶対やった方がいいですよ。うちの親戚が物件を買うんだったら絶対やらせますからね。

天野

僕もそう思いました(笑)

長嶋

では今日の本題の管理に関してです。管理に関して大きく分けると、お客様を見つける「客付け」「入居者の対応」「物件のメンテナンス」の3つに分けられます。まず「客付け」に関してですが、天野さんが区分で貸しているという部屋は、入居者は付いてる状況ですよね?

天野

そうですね。多分相場より安い家賃でずっと長く住んでくれてて、すご~く幸せな人が住んでます(笑)。立地も良くて、駅から1分。

長嶋

それはいいですね。駅から求められる距離ってどんどん短くなっています。5年前は駅徒歩10分でよかったんですけど、今はもう7分で、この後もっと短くなるかもしれないです。

天野

もう駅に住むしかなくなる(笑)。駅ビルにしか人がいないぞみたいな??

長嶋

ではこちらの図に沿って、不動産に関する基本的な関係性と仕組みを説明したいと思います。

長嶋

天野さんのような大家さんがいます。仲介会社にお客さんを見つけてきてねとお願いして、最終的には入居者と『賃貸借契約』を結びます。そのために大家さんは仲介会社と『媒介契約』という契約を結んで、そうすると募集とか案内とかをしてくれます。見事成約になったら仲介会社は、大家さんからは『仲介手数料』『広告料』を、入居者からも『仲介手数料』、さらに『敷金』をもらったりします。

天野

非常に分かりやすい。

長嶋

ポイントとなるのは『仲介手数料』。一つの取引で仲介会社がもらえるのは大家さん側と入居者側の両方合わせて家賃の1カ月分までって法律で決まってるんです。原則では双方から0.5ずつですが、どっちかが1全部払ってもいい。大家さんが1カ月分払えば入居者は手数料ゼロになりますよね。つまりそれだけ入居しやすくなるわけです。

天野

よくある、敷金礼金ゼロみたいなことですよね。

長嶋

その場合は大家さんが払ってるわけです。

天野

あーなるほど。

長嶋

あとさらに、今はこの仲介手数料以外に大家さん側から『広告料』を出す場合が多いんですよ。

天野

広告料?

長嶋

広告料でさらに1カ月分出すからがんばってよってなると、仲介会社も広告料出さない大家の物件より、出してくれる大家の物件の方に一生懸命になる。

天野

えー! そういうことがあるんですね。

長嶋

ただ、本来ここは法律的にはグレーというか、何も決まってないんですけど。

天野

それ、グレーだなぁ。広告料って言っても昔みたいにチラシとかたくさん印刷するとかでもないでしょ? 今はネットで情報出す時代だし……。あやしいなぁ(笑)。

長嶋

仲介手数料は1カ月分って法律で決まってるので、別途で何らかの形でもらいたいってのが当たり前になってきちゃったんです。業界内ではこの広告料を『AD』って呼ぶんですけど。

天野

AD? アシスタントディレクターじゃないですよね?(笑)

長嶋

アドバタイズメントのADなんです。業者間では「AD100%」みたいに書かれた物件図面でやりとりされてます。これは「広告費が家賃の1カ月分」という意味です。一般の人に渡すものでは消されてるので分かりませんが。大家さんによっては2カ月、3カ月分払うこともあります。

天野

えー! そうなると多く払った方が有利になりますよね。これって大手の仲介会社でもやってるんですか?

長嶋

半ば常識になっちゃってるので、どこでも基本的にやってますね。天野さんは広告料を払ったことはないですか?

天野

僕は無いですねぇ。

長嶋

それは物件に競争力があるので、放っておいても決まるようないい物件だからなんです。これが天野さんの物件と同じ駅で徒歩10分みたいな物件だと、どうやっても勝てない。だからこっちは広告料2カ月出すから……みたいなことになるんです。

天野

はぁ~~。グレーだなぁ(笑)。

長嶋

そして、この『敷金』っていうのは簡単に言うと預かり金・保証金ですよね。

天野

部屋に何かあった時の修繕とか。

長嶋

その時のために預かって持っておくんですが、所得ではないので申告する必要がなくて。昔は、大家さんはその敷金を集めて資産運用してたりしてたんです。定期預金して金利分稼いだりとか、株式投資してる人もいましたね。

天野

そこで増やしておいて、部屋借りた人が出る時には金利を除いた額を返せばいいと。

長嶋

近頃は金利も低いですし、あんまりやらなくなったんですが。あと最近は、敷金に関しては大家さんに不利というか、入居者にとっては良い状況になってきまして。東京都とか国土交通省が、敷金返還する時のガイドラインを作るようになったんです。生活で自然に摩耗した畳とかも昔は何でも敷金から削っていったんですけど、そういうことはもう基本的にできなくなったんです。

天野

わかりやすい基準ができたんだ。

長嶋

壁に画鋲を指すのはいいけど、釘を打ったら入居者の負担になりますよとか。

天野

へぇ~。じゃあ画鋲を5000個打っても大丈夫だけど、釘1本だけだったらアウト?(笑)

長嶋

それはどうか分かりませんが(笑)。畳が日で焼けてたら大家さん負担ですけど、カーテンもかけずに常識なくそうなったらそこは入居者のせいになるとか。仲介会社と入居者で交渉するわけですね。

天野

なるほど~。

長嶋

続いて管理にまつわる3つの要素のうち、家賃の集金や入居者のクレーム、トラブルの対応といった「入居者の対応」、そして清掃や修繕などの「物件のメンテナンス」に関してです。これらを行うためには2つの方法があります。管理会社に委託する方法と、自分で管理する方法です。天野さんは管理会社に任せているんですか?

天野

そうですね。丸投げです(笑)。

長嶋

本業が忙しい人は、管理会社に委託した方がいいですね。中には自主管理でやってる方もいて。入居者募集からリフォームまで自分でやっちゃう方もいます。

天野

まぁでも限界ありますよね。リフォームもやれるような時間の余裕もしっかりあればね。

長嶋

あと、結局そういうのが好きな人ですよね。忙しい方やそれが本業じゃない方は管理会社に任せた方がいいでしょう。

天野

区分マンションの場合、管理会社じゃなく、「管理組合」ってのもありますよね?

長嶋

管理組合はマンションの所有者が組合員になって、建物や共用部分、付属設備を共同で管理するための団体です。実質的な維持管理のための業務は管理会社に委託することになりますね。

天野

そういうマンションの組合の話し合いって、なかなか大変なこともありそう。

長嶋

だいたいどこのマンションも20年目くらいの1回目の大規模修繕の時には修繕積立金は足りるんですけど、35年から40年くらいの2回目の修繕の時には半分以上のマンションが修繕積立金が足りないんで、修繕出来なくなってしまったりします。そうなると、ボロボロのまま放置か、あるいはみんなでローンを借りて建物の修繕費払っていくか、1戸あたり50万円くらい出して払っていくか……っていう風になっているところが大半です。

天野

人があまり入ってないところとかは大変だ。

長嶋

そうですね。あと、築40年とかになってくると住んでいる人も高齢化していきますから、所得が無く年金暮らしだったりすると、今さら修繕積立金50万出してって言われても出せないとか、滞納とか起こりますからね。

天野

それはそうだ。

長嶋

なので早めに修繕積立金をちょっと値上げしておいて5年後10年後に少しでも多く貯まるような工夫をしているマンションも結構あって、そういうところはいいと思いますね。

天野

じゃあ住んでて修繕積立金が高いなぁってのも一概に悪いとも言えないんだ。そういうことにしっかり備えてると。

長嶋

管理費は毎月管理会社に入っていくものですから安いにこしたことはないですけど、修繕積立金はキープするものなので、高いから悪いということではありません。

天野

そうですよね。

長嶋

今はマンションの管理組合の質が良くても悪くても、修繕積立金が多くても少なくても、中古マンション市場に出すときって価格が同じなんですよ。

天野

でも、それって変な話ですね。

長嶋

私は渋谷区の広尾に住んでるんですけど、築47年くらいのマンションで管理状態もばっちりで修繕積立金も豊富です。一方、すぐ隣に同じ築年数のマンションがあるんですけど、こっちは修繕積立金もなく、今まで一度も大規模な修繕もやったことない。この2つのマンションが同じ価格で売られている。

天野

おそろしいですね!

長嶋

でもこれも国交省の規制変更で、管理組合の質によって良いものは高く評価、ダメなものは低く評価するっていう方向に今なってるんですね。3億貯まってるところとゼロのところの価値が同じなわけないじゃないですか。それをちゃんとしようっていう話になってます。

天野

そうなると、もっとちゃんとしなきゃってマンションが増えてきてるんですかねぇ。

長嶋

でもなかなか難しいですよね。町内会みたいなものなので、みんなが力を合わせて財産管理をやる意識の人がどれだけいるか。

天野

そういうのがイヤでマンションに住んでるのに(笑)。不思議だなぁ。 管理会社の管理の質で物件の価値は変わる!

天野

マンションの管理会社って変わることもありますよね。管理組合のみんなで集まって、管理費が高すぎるからどこどこに頼んでたのをこっちの会社にしようみたいな。

長嶋

まさにうちはその管理組合のお手伝いをやってるんですが。

天野

じゃあ、入居者みんなの代表が相談する人ってことですね。

長嶋

そうです。大規模修繕で3億円の見積もりが来ても、ここは今いらないですねとか、ここは5年後でいいですねとかで、1億に下がったりするんですよ。

天野

へぇ~! ちなみにその場合の手数料ってどれくらいかかるんですか?

長嶋

規模だったりやることにもよりますが、そんな法外なコンサル料ではないですよ。例えば300万円いただいて1億円下げたとか、そういったケースもありますから。もっといただきたいくらいです(笑)。

天野

それだけ下がるってことはグレーゾーンが多いってことですよね。

長嶋

そうなんです。

天野

コンサルタントにも相談せずに、言われたままの修繕費を使っちゃうこともあるわけですもんね。いろいろな面でやっぱり、管理会社って大事ですよね。

長嶋

管理会社って今まではみんながマンション管理に無関心だったんでやりたい放題だったんですけど。ここ5年10年でだいぶ変わって来まして。業界でも若い優秀な人間が積極的に中古市場に行ったりマンション管理に行ったりする。あと10年くらいしたらガラッと変わるでしょうね。欧米ではもう逆転していまして。人の財産を預かるマンション管理会社とか、大家さんとかと付き合ってる管理会社、そういうところに一番優秀な人間が行くんです。その人の利益を最大化するみたいなイメージで。むしろ新築作って売ってる方がヤンチャっていうか、逆ピラミッドみたいな感じですね。

天野

人様の資産をどう運用していくかみたいなことですからね。

長嶋

日本はそういうのはやっと最近のことですね。管理会社の管理の質によって、物件の価値が左右されます。しっかり確認しましょう。

天野

今持っているマンションも、立地がいいから価値は下がらないと思っていましたが、管理によって下がることがあるとは…。勉強になりました!

長嶋

ではこれで管理ゼミを終わります。今回も最後に小テストを受けていただきますよ!

小テストに挑戦!

答え合わせ

Q1

「敷金」の意味で、誤りがある選択肢は?

正解2. 契約締結の謝礼として支払われるお金のこと

Q2

仲介会社が、大家さんと入居者から受け取る「仲介手数料」に定められている上限は?

正解1. 家賃1カ月分

Q3

マイソクに書かれているAD。「AD200」とは何を意味する?

正解2. 大家さんが仲介会社に支払う広告費(家賃2カ月分)

天野っちの解答はこちら!