東京や名古屋から新幹線で約1時間。静岡は、そのアクセスの良さの一方で大都市圏よりも土地値が安いために、「狙い目」として投資家の注目を集めている。安定した温暖な気候とアクセスの良さ、また活況な支店経済や自動車産業を中心とした工場も多数存在し、需要が多いイメージもある。こうしたメリットから、東京を中心として地方への投資を考える不動産投資家が多く参入してきているという。

だが、静岡市は人口減少に悩み、第二の都市・浜松市でも「賃貸需要は厳しい」という声がオーナーらからはあがる。

そんな静岡県で「勝てる」エリアはあるのだろうか。静岡県の不動産投資市況を取材した。

政令指定都市なのに「70万人」を切った

静岡県によると、2017年10月現在の外国人を含めた人口は約367万人となっている。全体的に人口は減少傾向にあったが、特に前年からは4万人近く減っている。

「静岡県統計年鑑 人口・世帯」より作成

県庁所在地である静岡市は政令指定都市だが、同月現在の人口は約69万9000人と、70万人を下回っている。政令指定都市は法律上、人口50万人以上の都市と定められているものの、実質的には「70万人程度以上」を基準としており、その数字を割り込んだ形だ。

静岡県在住の投資家で一級建築士の戸田匠さんは「政令指定都市ではなくなるということも考えづらいですが、静岡市は人口が70万人を切ってしまっています。東京や名古屋へのアクセスがいいので、子供が大学生の時に出て行って、そのまま就職して戻ってこない…という現象が起きているのではないかと思います。そういった観点から考えなければ、人口は減少し続けるでしょう」と話す。

同じく県内の政令指定都市である浜松市の人口(同月現在)は約79万6000人。同市は大手自動車メーカーであるスズキや楽器などの大手メーカー・ヤマハが本社を構えるほか、近隣自治体を含めて多数の工場が立地する地域で、人口は横ばいから、やや減少傾向が認められる。

 

2009

2013

2017

静岡市

71万8695人

71万1856人

69万9087人

浜松市

81万3542人

79万6163人

79万6114人

三島市

11万2108人

11万1547人

10万9515人

富士市

25万3998人

25万2735人

24万6603人

長泉町

3万9857人

4万1693人

4万2862人

(静岡県の「人口推計」より作成)

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