譲渡型賃貸を所有することで、投資家にはどのようなメリットがあるのだろうか。繰り返しになるが、空室リスクは通常の賃貸と比較して低い。予め入居者を決めてから建築するため、物件を購入してから入居者を募集する一般的な新築投資と違い、完成時から安定した収入を得られる。また、5年以内の契約解除には、入居者に違約金が発生する仕組みになっている。

譲渡を前提とした投資のため、出口戦略とセットになっているのも利点だ。経年で資産価値が下がり、売却できないという心配がない。

また、賃貸借契約中に賃料の減額がない。一般的に投資物件は年月が経つにつれて資産価値が落ち、状況によっては予想外の賃料減額に陥る場合がある。しかし、譲渡型賃貸では借地借家法第38条7項により、定期賃貸借契約においては例外的に賃料の減額をしないというルールが採用される。

利回りは全国一律だ。たとえば賃貸借期間が20年の場合の表面利回りは7.5%、実質利回りは6.0%〜6.5%となっている。利回りが高いとは一概にはいえないが、入居者の定住を想定しているため空室がなく、最終的には譲渡という出口を設けているためローリスクで、リターンが安定しているのが魅力だ。

通常戸建物件と譲渡型賃貸 20年運用後の収益に大きな差

ここで通常の戸建賃貸と譲渡型賃貸で、家賃7.5万円とした場合の20年間の収支をシミュレーションしてみる。

通常の戸建賃貸では空室リスクと原状回復費用の発生、また経年による賃料の下落が避けられない。一方で譲渡型賃貸ではそれらの発生リスクが低いため、20年の運用後には大きな差が出る。

4棟分の合計値を以下の条件で比較してみよう。

土地・建築費・諸経費

4800万円

表面利回り

7.5%

家賃(通常戸建)

7.5万円(共益費3000円、駐車場費2000円)

家賃(譲渡型賃貸)

7.5万円

家賃下落(通常戸建)

5年で3%下落

出口(通常戸建)

20年後売却(売却時利回り15%)

年間利回り6%

20年後譲渡

20年間の総収入は通常の戸建賃貸で約6870万円、譲渡型賃貸で約7200万円となり、譲渡型賃貸の収益性が高いことがうかがえる。

また、同社が長野県で実際に建築予定の譲渡型賃貸物件では、土地代や建築費を合わせた投資額が約1320万円。入居者と20年の定期賃貸借契約と予約譲渡契約を結び、月額約8万2500円の家賃収入を得られる予定である。

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