女性入居者を獲得したいと思っても、どのような点が女性に魅力的に映るのかを把握しなければ実現は難しい。管理面の対応も同様だろう。

単身女性をターゲットとした新築賃貸ブランド「プリマ」では、周囲の新築物件よりも家賃が1割ほど高いにもかかわらず、好評だという。

女性が住みやすいと感じる住環境や物件管理の仕方などについて、プリマを展開するプリマ倶楽部代表取締役の永田輝彦さんと、プリマのブランディングやリーシング、管理を担当する一般社団法人RE AGENT副理事長の中村マリアさんにインタビューし、「女性に選ばれる物件」のヒントを探った。

女性をターゲットにしたワケ

永田さんは「プリマ」シリーズを展開しようと考えた理由について「アパート建築の市場が、質の低いわりに、オーナーに対する建築費が高い大手メーカーの市場だったからです」と説明。建築の実行予算や工程を組み立て、現場効率を上げれば、質の高い住環境をリーズナブルな価格で提供できると考えたという。

ターゲットを単身女性に絞ったのは、女性の方が住空間にお金をかける傾向があることがわかったからだ。気に入れば長く住んでもらえるので、オーナーにとっても収益性があると判断した。

プリマの大きな特徴は、欧州の建物を彷彿とさせる美しい外観だ。日本のアパートにありがちな画一的な外観を排し、築100年以上が経過しても人気が色褪せない欧州のアパートデザイン「ジョージアン・スタイル」を選んだ。外観のレンガなどは海外の一流メーカーから仕入れた上質なものを使用。輸入建材商社出身の永田さんだからこそ出るアイデアだ。

内装にもさまざまな工夫が施されている。従来の日本型アパートでありがちな鉄骨の外階段や外廊下をなくし、共用の玄関のほかに内階段と廊下を採用。これによって外観が保たれるだけでなく、防犯性も高くなり、廊下の清掃やメンテナンス費用も削減することができる。共用玄関にはオートロックが完備され、防犯面も安心だ。建物のセキュリティ面を心配する女性のニーズを満たしている。

プリマは2階建てが基本で、部屋数は各階4つの計8部屋という構造。全屋が角部屋となっている。隣室とは水回り部分で接しているため、生活音が聞こえる心配が少ない。これによって生活ストレスが軽減される。

建物の造り

リビング

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