RCマンションを中心に8棟129室を愛知県に所有し、98%の稼働率で安定した運営を行う安藤新之助さん。年間の家賃収入は1億円を超え、今までに11棟購入して3棟売却、億を超える売却益を得た実績も持つ。ちょうど10年前、当時楽待が開催していた初心者向けセミナー「楽待コミュニティ」に参加していた一人のサラリーマンは、今や総投資額13億円の専業投資家だ。
「私は学校の勉強が嫌いでした。なぜなら、社会に出て学校で習っていることがどれだけ役に立つのかという点に、生意気にも小学生のころから疑問を抱いていたからです」
成績の順位は後ろから数えた方が早かったが、中学、高校では部活のキャプテンを務めるなど人望は厚かった。高校時代は雨が降れば学校は休み、勉強せずに遊び呆けてしまい、なんと成績は学年で最下位。落第の危機に陥り、高校卒業が危ぶまれた。それでも、日頃の人づきあいの良さが効を奏し、周りの仲間や先生の協力で無事に卒業できた。
「とにかく人が好きなんです。性格的に困っている人を放っておけなくて、面倒を見てしまう。反面、私が困っている時もたくさんの人に手を差し伸べてもらって、助けてもらえる事が多かった。今までの人生で応援してくれたその人たちの期待を裏切れない、といつも思ってやっています」
「とにかく人が好き」―――。
他人を拒まず、成功している人、尊敬している人の考え、行動を愚直に真似る。それができて初めて、自分なりの道を切り拓くことができる。建築現場の左官職人、住宅の営業、建築現場の監督、外資系ITメーカーなど、さまざまな職業を経て不動産投資家へ。階段を着実に上った安藤さんの成功哲学に迫った。
「自分は世間の中で通用する人間ではなかった」
「20代半ばでITバブル崩壊に直面したときに思い知らされたんです。景気が傾くと、会社は人を減らす。いくら学歴があっても、役職を持っていても、切られるときは切られるんだ、と」
当時、外資系のITメーカーで、飛ぶ鳥を落とす勢いで営業の仕事をしていた。ライバルメーカーに「安藤は敵に回すな」と言われたほど。しかし、バブル崩壊とともに部署自体が「お取り潰し」に。上司は皆、リストラされてしまった。
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