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現在、都市再生特別措置法に基づき、各自治体が「立地適正化計画」を策定しています。この立地適正化計画とは何でしょうか? また、この計画によって土地の価格は変わるのでしょうか? 今後、投資家にも直接影響を与える可能性のある「立地適正化計画」について、詳しく見ていきたいと思います。

立地適正化計画とは?

立地適正化計画というのは、市町村が作成するもので、都市全体の観点から、居住機能や福祉・医療・商業等の都市機能の立地、公共交通の充実等に関する包括的なマスタープランのことです。平成29年7月31日現在、357都市が立地適正化計画について具体的な取り組みを行っており、112都市が計画を作成・公表しています。

国土交通省のHPでは、立地適正化計画制度の創設理由について「我が国の都市における今後のまちづくりは、人口の急激な減少と高齢化を背景として、高齢者や子育て世代にとって、安心できる健康で快適な生活環境を実現すること、財政面及び経済面において持続可能な都市経営を可能とすることが大きな課題です。(中略)行政と住民や民間事業者が一体となったコンパクトなまちづくりを促進するため、立地適正化計画制度が創設されました」と説明されています。

この計画により、市街化区域は以下のように分けられることになります。

1.都市機能誘導区域

2.居住誘導区域

3.それ以外の区域

1.都市機能誘導区域

医療施設、福祉施設、商業施設などの都市機能増進施設の立地を誘導すべき区域のこと。

2.居住誘導区域

居住を誘導すべき区域のこと。

3.それ以外の区域

設定は任意ですが、「居住調整地域」を設定することが可能。居住調整地域内では3戸以上の住宅などの新築や改築、住宅への用途変更等が規制されるなどの規制があります。

「投資してもよい地域」は?

居住誘導区域が定められたことにより、その区域の内か外により不動産の価値は変わってくることが予想されます。したがって今後は、市街化区域、市街化調整区域の別からさらに一歩進んで、居住誘導区域かそれ以外の区域(居住調整地域)かを調べる必要が出てくると思われます。

立地適正化計画は各自治体のHPなどで確認することができます。この計画の中で特にみるべきポイントとしては、以下などが挙げられます。

・その地域の人口・世帯等の動向と高齢化率

・市街地の人口の推移

・公共公益施設の状況

人口、世帯数の現状はどうなのか? そして今後どうなっていくと予測されるのか? 高齢化率はどうか? これらを調べることによって、投資してもよい地域なのかどうかが分かります。

また、特にお年寄りが増えると予想される地域であれば、今後高齢者住宅が不足するなど投資のコンセプトも決めやすくなります。次頁でさらに詳しく見ていきましょう。

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