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前回「失敗談の帝王・加藤隆にも、たまにはある成功談」(区分マンション編)に引き続き、過去を振り返りながら、成功談(一棟モノ編)の一部を御紹介させて頂きます。
一棟モノに進出、「一国一城の主」に
【札幌:真駒内長屋】
2003年9月購入。初めての長屋型物件です。専用の土地が付いています。現金購入で、利回り25%で、4年間で回収しました。この物件をきっかけに、一棟モノに興味を持ち始めました。購入価格は195万円です。
【博多駅近新築一棟アパート】
2005年6月購入。この物件から、一棟アパート(新築)に進出しました。一棟モノについては「一国一城の主」という感じです。
区分所有マンションの共有持分と違って、土地が専用な為、建替え等が比較的やり易いです。資産価値も高く、融資受けも有利です。管理組合の管理費・修繕積立金制度も無い為、自分でコントロールし易いです。
【名古屋駅近新築一棟アパート(その1)】
2005年9月購入。名古屋に進出です。名古屋は中部地方の中心地。自動車産業等工業の街です。その後、セントレア空港・愛知万博・名古屋駅再開発と、ますます栄えました。2027年には品川―名古屋駅間でリニアも開通します。陶磁器で有名な「ノリタケの森」の隣ですが、ショッピングモール計画もあります。
尚、この物件のローンは、1年間程度の返済実績を積んだところで、金利を引き下げて頂きました。
【名古屋駅近新築一棟アパート(その2)】
2008年5月、引き続き、名古屋駅そばにいい土地が出たので、購入。60坪の畑(地目・実体共に)を、相続絡みで叔母と甥の関係のお2人が30坪ずつ相続されていました。その後、お2人から纏めて土地を購入し、地目を宅地にし、整地し、アパートを新築しました。この物件、退去前に次の入居者の方が家賃アップで決まるほどの人気ぶりです。
その人気ぶりの秘訣としては、名古屋駅に近い高級住宅街エリアであること、デザインマンションであること、しかしながら、家賃をリーズナブルな価格設定としていること等かと思います。
この物件のローンも、1年間程度の返済実績を積んだところで、金利を引き下げて頂きました。
実は、借り入れ当初からそういった交渉をしていました。きちんと返済実績を積んでいったところで、今後の新規案件等のお付き合いも想定し、不動産会社経由で交渉。無事、金利の引下げをして頂きました。
【名古屋駅近中古一棟アパート(その3)】
2012年末から安倍総理となり、アベノミクスが始まりました。売り手市場に転換で、物件価格は上昇、利回りは下がっていきましたが、資金調達はし易く、金利も低下傾向になっていきます。
2013年9月26日購入。一棟アパート(中古)に進出です。容積率に余裕を持って作られており、再建築の際は、倍程度の大きさにすることも可能です。
【永福町・方南町駅近中古一棟アパート】
名古屋駅近物件購入から4日後の、2013年9月30日購入。方南町は丸ノ内線の支線で始発駅ですが、近々新宿・大手町方面に直通となる予定です。
【京都駅近中古一棟マンション】
一棟マンションに進出です。5階建て36室の大規模なものです。2015年12月25日(クリスマス)購入。
京都駅北口を出て、京都タワーの前を通り、京都リーガロイヤルホテルの手前を曲がり、世界遺産の西本願寺の手前。京都駅から徒歩5分程度の至近距離です。
購入の翌月頃、規制緩和で、容積率が600%から900%にアップとの連絡が来ました。又、観光ブームで人気が上昇しました。
【小樽駅近中古2世帯戸建て】
一棟モノとは外れますが、2015年4月30日購入。小樽駅近の2世帯用戸建て物件です。
小樽は、札幌からも電車で30分程度の距離で、観光地でもあります。小樽には北海道新幹線新駅計画がありますし、不確定ではありますがカジノ構想もあります。
できれば2世帯、纏めて賃貸できればと考えていたところ、御夫婦でクリニック(御主人)、デイケアサービス(元保健所長の奥様)として、長期安定的にお借り頂けることとなりました。
借入金の借り換えも大事
2016年、ある金融機関から借り換え提案があり、高金利の借入金を、低金利に借り換えました。これにより返済額は例月51万円減となりました。定期積立金例月30万円も不要となり、自分で運用コントロール可能となりました。
この時点で、不動産経営によるキャッシュフローは、1500万円となり、私の安月給を上回りました。
【千葉駅近中古一棟アパート】
「一都三県」(東京都・神奈川県・埼玉県・千葉県)と言われていますが、2017年6月30日購入。千葉県に進出です。
諸経費も含めて自己資金はほとんど不要のオーバーローンでいけました。返済比率も半分以下で、キャッシュフローも取れます。例月、賃貸料30万円-ローン返済・諸経費15万円=キャッシュフロー15万円といった感じです。
まとめ
一棟モノならではの立地・物件の見極めのコツですが、立地・環境については、部屋が広めのアパートであれば、若干駅から遠めでもいいかもしれません。ただ、基本的な考え方は区分所有マンションのところで述べた部分と一緒だと思います。
つまり、例えば東京であれば、都庁もあり、乗降客数1位の新宿か、新宿に直通で行けるエリア。地方であれば、原則として在来線・新幹線が両方通っている町という感じです。
注意点として、一棟モノは区分所有マンションと違って、管理組合:管理費・修繕積立金といった制度が無い分、全て自己責任となります。
また新築の場合は、品質確保法で重要な部分(基礎・柱・壁・天井・雨水進入部分等)について、10年間保証があります。中古を宅地建物取引業者(宅建業者)から購入する場合は、2年間の保証が付いていますが、中古を宅建業者以外の一般企業・個人から購入する場合は、特約で瑕疵担保責任を排除することも可能なので、建物の傾き・雨漏り等には注意が必要です。
売主・不動産会社から、修繕履歴等は必ず確認しておいた方がいいと思います。
物件については、鉄骨鉄筋コンクリート(SRC)・鉄筋コンクリート(RC)、鉄骨造り(S)、木造等によって、融資受け、減価償却期間等の条件が異なってきます。
築古でも、敢えて資産価値のある土地を中心に買うといった発想はありだと思います。
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