近年、多くの不動産投資家が誕生してきましたが、その中には夫婦で投資活動を行っている人も少なくありません。今回は、夫婦で不動産投資を実践する2名の「アラサー」女子投資家さんに、夫婦で不動産投資をすることのメリットや、注意点などを徹底的に話し合ってもらいました。

登場してくれたのは、昨年1棟目である木造アパートを取得したばかりの「アラサー女子大家 シルク」さんと、マンション1棟と区分1戸を所有する「おしどり大家 美山渚」さん。夫婦で投資について意見が分かれてしまったら? また、目標設定はどのようにしているのでしょうか?

物件値上がり傾向…焦りは禁物、でも

―自己紹介をお願いいたします。

おしどり大家 美山渚(以下美山) 美山渚です。投資歴は今4年になりました。大阪在住で、ワンルームマンション1棟と、区分マンション1戸を大阪市内に所有しています。

アラサー女子大家シルク(以下シルク) アラサー女子大家のシルクです。不動産投資の勉強を始めたのが2年半くらい前で、2017年の4月に1棟目を取得しました。関東地方の、ワンルームが9戸ある木造のアパートです。今後も1都3県で探しているんですが、今は拡大期なので買い進めていきたいと考えています。

―2017年の動きを振り返って、今年(2018年)はどのように活動していきたいですか?

美山  シルクさんは去年購入したということで、すごく動きましたよね。

シルク 実は、買い付けを入れたのは2016年の夏なんです。古い建物を取り壊すところから始まる新築アパートだったので…2017年、2棟目を探そうと動いてはいましたが、値上がり傾向にあったため条件に合致せず購入には至りませんでした。今年は、新築で1棟建てて、さらに中古物件を1、2棟取得するのが目標です。

美山  私も昨年は動きがありませんでした。世の中の動きを見ていただけです。大阪でも、値段がすごく上がっていて…手出えへんな、という感じ。買い進めたい気持ちもあるけど、やっぱり焦ったらあかん。不動産投資に関しては、焦りは禁物ですよね。

シルク 本当にそう思います。ただ、焦って買うのはよくないという一方で、一日でも早く持って稼働させたいという気持ちもあって、バランスが難しいです。それに、2018年が物件を買いやすくなるかというと、そんな気がしない。2019年でもどうなんでしょうか。そう考えると、やっぱりどこかで決めないといつまでたっても買えないから、2、3年前に比べればよくない条件かもしれませんが、「えいっ」っていったほうがいいかなと思います。そうじゃないと、例えば3年後にやっぱり買っておくべきだったなって後悔しそうなので。仮に、その3年後に相場がよかったとしても、損していなければいいです。

美山  不動産のいいところってそこですよね。

「夫婦で不動産投資、メリットしかない」

―お2人はご夫婦で不動産投資をされていますが、メリットとデメリットを教えてください。

シルク メリットしかありません!

美山  メリットしかないです。これは嘘じゃない。

シルク 大前提として、夫婦で価値観と目的意識の共有ができていればメリットしかありません。大家の会では、奥さんが不動産投資に興味がないか、反対しているっていう話はよく聞きますが、その状態から巻き込もうとすると事故になるかもしれませんね…

美山  女性、つまり奥さんってマイホームを買うときにローンを組むことにはハードルが低いですよね。けど、私は消耗しかしない、何の利益も生み出さない家をローンを組んで買うのって怖いと思ってしまう。マイホームにローンは組むのに、不動産投資って名前にかわるだけでNOっていうのは不思議です。ちなみに、うちは私の実家に同居してもらっています。そこは主人に感謝ですね(笑)

シルク うちは賃貸ですね。たしかに、そういう女性ならではのイメージはあると思います。夫婦でやるときの具体的なメリットとしては、そもそも年収や銀行の評価を総合的に見てもらえるという数字的な部分があります。お互い保証人にもなれますね。けれど、最大のメリットと言ってもいいのは、不動産投資へのモチベーションの部分です。例えば1年くらい物件が買えなければ、モチベーションってどうしても下がってしまいますよね。やらなくたって誰にも怒られないから、さぼろうと思えばずっとさぼれてしまう。そういう時に、夫婦で「最近物件見られてないね」「来月は動こうね」とか、そういう会話をします。

美山  私たち夫婦は最初に区分マンションを買ったんですが、買うまでには家の近くの物件を100件くらい、自転車に乗って2人で見て回りました。売りに出ていてもいなくても、気になるマンションはすべて確認に行って、よさそうな中古物件があればアレコレ言って、っていうのを休みのたびにしていました。2人の趣味が家を見ることになりましたよ。

シルク うんうん。観光地でも何でもない、住宅地に行って物件を見て、その近くで食事して帰るっていう…物件探しデートですね。

美山  あとは、絶対に夫婦の会話が増えますね。会話がまずなくならない。

シルク そうですね。家でご飯を食べながら不動産の話をしますし、家庭の会話と不動産の会話の、垣根がないです。

美山  あと、やることを2人で分けられるのもいいですよね。所有物件の清掃は自分たちでやっているんですが、その時も私が行ける日は私が行って、私がダメなら主人が1人で行くときもあるし。それに、税金関係は主人のほうが強いので、見てもらっています(笑)

シルク うちもそうですね。家賃の収支確認や、税金関係は主人にお願いしています。物件の情報収集や、ほかの大家さんとの交流は私が窓口になることが多いです。

美山  夫婦って運命共同体で、友達でもないし、会社の社員でもない。基本的にはずっといっしょだから、どっちかだけが損する、得するっていうのもない。お互いに資産を増やしていこうという目標があるのもいいですよね。

シルク そこは大きいかも。損するときは本当に2人で損するし、破産するかもしれないし。我が家は、口座も全部見える化しています。共働きなので、口座は別に持っているんですが、ネット上で共有しているんです。投資をしていない友人夫妻に話を聞くと、意外と相手の収入を知らないとか、お財布が完全に別っていう話も聞きますけど、家庭の全資産が増えているのか減っているのか、分けていると見えづらくなると思います。

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