写真:平井広行

旗竿地や細長い土地、がけ地などの「不整形地」にはさまざまな制約があることから、相場よりも安く購入できることが多い。うまく活用できれば高利回りの優良物件に化ける可能性を秘めており、そこに注目している投資家も少なくないだろう。

とはいえ、ハイリターンにはハイリスクがつきもの。こうした不整形地は得てして想定外のトラブルに見舞われやすいうえ、安定した収益を得るには融資、建築費、間取りの問題などさまざまなハードルを越えなければならない。

そこで今回は、不整形地での投資事例を調査。ワケあり物件で成功を収めるためには何が必要なのかを分析し、その勝算とリスクを解明していく。 

「ウナギの寝床」にアパート新築で満室経営

一級建築士であり、新築アパートや中古戸建、RC造マンションなど8つの物件を所有する投資家でもある進藤強氏は、これまで旗竿地や細長い土地、がけ地といった不整形地に狙いを絞って物件を購入してきた。なかでも今回取り上げる木造アパートは、典型的な不整形地の物件だ。

西武新宿線・上石神井駅から徒歩約7分。敷地面積は約85㎡で、幅3m弱、奥行き約30mと、いわゆる「ウナギの寝床」と呼ばれる形状の敷地だ。進藤氏は2017年4月、ここに自ら設計した木造長屋建てのアパートを新築した。

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