レオパレスは管理だけでなく、アパートの建築も請け負うことで収益を上げている。レオパレスから「所有の土地に9000万円でアパートを建てる提案をされた。別会社の見積りでは6500万円だった」と明かす不動産投資家もいたが、前田氏も「体感ですが、レオパレスの提示する金額は、相場の建築費から3割程度高額だと思います」と話す。

前田氏が何より問題視するのは、建築にあたって工事見積書をオーナー側に開示しないことだという。

「私がアパートを建てた時も、工事見積書をもらえなかったので出すように言ったんです。しかし、結局いまだにもらえていません。建設業法第20条では、工事発注者が建設会社に見積りの提出を依頼した場合、速やかに出さなくてはいけないことになっています」。そのために、建築費が見合ったものなのかの判断がオーナーにはつかないことが問題だと前田氏は述べる。

もともとレオパレスが建築した物件を購入した不動産投資家・築古大家のコージーさんは「壁が薄い。退去理由もほとんどが、防音性の無さです」と話す。

不動産投資家もターゲットに

不動産投資家からすると、「レオパレスは地主など土地がある人だけの問題」ととらえるかもしれない。確かに、「相続税対策をしたいという方は圧倒的に多い」(前田氏)というが、それだけに限らない。LPオーナー会の代表である前田氏自身、土地を含めてレオパレスの物件を購入した投資家の1人だ。

「もともとサラリーマンですが、年金だけでは将来がさみしいということで不動産所得を得たいと、レオパレスの説明会に行ったんです。土地は持っていませんと言いましたが、『土地がなくても、我々が需要が見込める場所に土地を取得するのでそれを買ってください。30年間の一括借り上げで収入を得られます』と説明されました」

最初に提案されたのは土地込みで5億円という物件だったという。さすがにそれはできないと断ると、土地込みで2億円の物件を案内された。「最初に5億円を見ていたからでしょうか、これならできると思ってしまったんです…」

融資は物件所在地の地方銀行で借りた。前田氏自身は、「自分には賃貸経営のノウハウがないからサブリース契約をする。自分にできることは金利を下げることだけだ」と考え、10行以上の金融機関をまわり、できるだけ低金利で融資してくれるその地銀にお願いしたという。

レオパレス「裁判で正当性を主張する」

前田氏は、レオパレスについて「コンプライアンスに大きな問題のある会社だ」と非難する。「これ以上、我々のような被害者を出したくない」という思いも強い。

「契約当時に情報が不足していた、ということは自分でも認識しています。賃貸経営をするのなら、十分すぎるくらい情報を仕入れなければいけない」。レオパレスに関しては、「事業計画書は絶対にうのみにしてはいけない。契約書に示された家賃は本当にその地域で妥当か? ということくらいは、オーナー自身でいくらでもいまわかるので、基本的なことは調べて、シミュレーションを点検しなくてはいけないと強く思います」と話す。

LPオーナー会の前田和彦代表

こうしたオーナーらの主張に対して、レオパレスがどういった主張を行っているのか。

楽待新聞編集部は取材を試みたが、レオパレス側からは「既に訴訟となっており、個別のご回答は控えさせて頂いております。当社と致しましては、裁判にて正当性を主張して参ります」という答えのみが返ってきた。今後の裁判についても注目したい。

レオパレスをめぐる訴訟の決着はまだついていない。しかし、訴訟の行方も含めて、「レオパレスのサブリース契約」が世間に知られること自体、不動産業界に大きな影響をもたらすものだ。サブリース契約について、あらためてきちんと考えるきっかけとしてほしい。

(楽待新聞編集部)