700人ものオーナーが1億円前後を投資しながら、運営するスマートデイズ(東京都)が経営破綻した女性専用シェアハウス「かぼちゃの馬車」。総額1000億円にも上る被害を生み出したシェアハウスには、土地取引の過程での不透明な資金の流れ金融資産の改竄による過剰融資の疑いなど、さまざまな問題が指摘されている。

物件は建築面でも「安物設計」「入居者視点を欠いている」といった見方があるが、果たして内部の実情はどのようなものなのだろうか。一級建築士で「NPO法人建築Gメンの会」理事長の大川照夫さんとともに、都内にある物件に潜入して調査した。

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物件は都内の地下鉄駅から徒歩10分ほど、幹線道路から少し入った住宅街にある。木造2階建てで、ほかのかぼちゃの馬車物件と同じくクリーム色を基調とした柔らかな印象の外観だ。

オーナーは2016年に約1億7000万円でこの物件を購入した。7平米×16室で共用リビングはなく、賃料は家具家電付きで6万7000円。現在はサブリース会社を変更して運営しているが、入居は16室中4室だという。

大川さんのチェックポイント

・居室の窓が外開きの理由
・廊下の幅は適正か
・防音性は保たれているか
・共用部側の壁に窓がない理由
・建築基準法の問題はあるか
・賃料設定は妥当か

 

スマートデイズによると、かぼちゃの馬車約800棟全体の入居率は昨年10月末時点で40%。現在はこのオーナーのようにサブリース会社を変更した人、自主管理に切り替えて運営している人、別の用途への転用に動く人など、さまざまな方法でリカバリーを図っている。

いずれにしても、建築面の問題から目を背けて真の再生を実現することは難しい。物件の価値を見つめ直し、収益性や入居率を高めるためには何が必要か、第三者の視点も取り入れながら最善の方法を選択することが重要になってくるだろう。

(楽待新聞編集部)