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お金を残す不動産投資コラム。今回は、僕がこれまで不動産投資専門の税理士として活動してきた中で見聞きした、「これはアウト!」な事例をご紹介します。

雑費を「だいたい」で計上!?

税理士には最低年に1回、確定申告時期に無料相談会で相談業務をするというお仕事があります。ここに相談に来る方々は、顧問税理士を付けず自分で確定申告をしている人ばかり。そしてその中には、小規模な不動産を運営している人もいらっしゃいます。

ご存知のように、サラリーマンなど給与を得ている人が不動産を運営した結果、不動産所得がマイナスになれば、給与所得と合算(損益通算)でき、それに応じて所得税が還付されます。

ある日、この無料相談会でビックリする事例に出会いました。ある相談者が「雑費」の科目に、20万円と記載されていたので、「この金額は何の経費ですか?」と尋ねると、「概算でだいたいこれぐらい掛かっているかな? と思いまして」と回答をされたのです。

実は昔は業種ごとに適正な経費率が定められていて、収入に対してその経費率を掛けて申告をすることができました。でも現在は、必要経費として認められるのは次の2つです。

1.総収入金額に対応する売上原価その他その総収入金額を得るために直接要した費用の額

2.その年に生じた販売費、一般管理費その他業務上の費用の額

したがって、概算で「これぐらいかな?」と経費を計上してはいけないんですね。経費にするためにはまず領収書を、領収書がない場合にはメモや清算書など、しっかりと根拠のある証拠に基づいて計上する必要があります

この時はしっかりと指導させていただきましたが、皆さんも何かを聞かれても根拠を示せるように、日頃から気を付けてくださいね。

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