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私が不動産投資を知ったきっかけは、都内の新築ワンルームのCMを見たことでした。『金持ち父さん 貧乏父さん』をきっかけにされている方が多い中、私はちょっと珍しいパターンでした。このCMを見てビビッときた私は「不動産投資をやりたい!」とそのCMの業者に問い合わせました。しかし、営業マンは私に物件を売ってくれません。なぜなのでしょうか?

そう、私は、もうすぐ会社員を辞めるということを正直に言ってしまったからです。この言葉がまさか不動産投資をやるうえで足を引っ張るとは思いもよりませんでした。会社を辞める=融資が組めない人。すなわち客ではないと判断されたのです。

この経験から、「私は融資を組んでの不動産投資はできない」と思い込んでしまっていたため、独身OL時代にコツコツ貯めたお金を使って、ボロ戸建てを買うところからスタートしました。

現金主義の私が融資を利用したきっかけ

そんな私が初めて融資を組んだのは、5戸目の物件を購入したときのことです。日本政策金融公庫で500万円をお借りしました

それまで私は、物件を現金買いし、DIYでコストを抑えながら運営していました。購入していた物件は、再建築不可や耐用年数超えのものばかり。そういう物件だからこそ安く購入できたのですが、融資を組むという目線で考えると難しい物件です。そんな理由から難あり物件を現金買いしてきたのですが、今後規模を拡大していくことを思えば、融資を組んでレバレッジを効かせていくのが良いと思ったので、融資にチャレンジすることにしました

では、なぜ日本政策金融公庫だったのか? 理由は以下の通りです。

・購入予定の物件が耐用年数超えだったから

・女性やこれから事業を始める人にとって有利なプランがあると聞いたから

・金利が比較的低いから

そして、これまでとは打って変わって道路付けの良い再建築可能な物件だったのです。ここでいつものように再建築不可の物件だったら公庫でお借りすることは不可能だったと思います。その場合、ノンバンクでお借りするという手もあるのですが、公庫は100%政府出資の政策金融機関なので、なんとなく安心感がありました。

先輩大家さんの情報によると、公庫の担当者さんを紹介してもらった方が融資を組みやすいとのことで、もうすでに公庫で融資を組んでいる先輩大家さんに担当者さんを紹介していただくことになりました。ご紹介いただいたのは東京23区内にあるU支店。紹介なので、もう融資が好条件で通ったのも同然と自信満々で訪問しました

しかし、訪問するなりその担当者の様子がおかしい…。「怒ってます?」というくらいピリピリしていました。いつも、会社やご自宅に訪問する際は手土産をお持ちするのですが、それも出せるような状況ではありません。

で? 舛添さんは事務所が千葉にあって購入予定の物件も千葉なのに、なんで都内の支店に来られたのですか?」と、驚くような質問が飛んできました。

(いや、紹介された先がU支店だったので、来たんです…)

心の中でそう思いました。しかしそのU支店の担当者さんは、延々と「千葉の支店に行きなさい」という話を繰り返し、話が先に進みません。私もだんだん辛くなってきて、その場から逃げ出したくなってきました。そしてついに「わかりました、千葉の支店に行ってみます」と、持参した手土産を握りしめ席を立ちました。

紹介ナシで別の支店へ。結果は…

公庫へ行った後、大家仲間のホームパーティーにお招きいただきました。そこで、その日にあった出来事を話すと、友人は「そうなんだ、大変だったね。でも私なんて今公庫は出禁だから、それよりマシだよ」と慰めてくれました。

「出禁ってどういうこと?」

何か不祥事があったというわけではないのですが、融資実行までのやり取りの間にうまく進まないことがあり、それが原因でリストに載ってしまったので謹慎期間中だというのです。(詳細は割愛させていただきます)

後日私は、どなたの紹介もなく、公庫の千葉支店へ物件資料と申込用紙を送りました。そして面談の日、対応してくださったのは感じの良い若い女性の方でした。

初回の面談では、これまで私が一生懸命節約をし、お金を貯めてきたこと、2年間賃貸経営を頑張ってきたことをアピールしました。そして、2回目の面談。その若い女性の担当者さんはニコニコしながら現れました。ご融資いただけるのか不安でしたが、そんな心配は全く無用だったようで、お会いするなり2つのプランをご提案いただきました。

1つは金利1.05%、融資期間7年、無担保もう1つは購入物件を担保に取られますが融資期間が少し伸びるプランでした。この時の私は融資を組むことが初めてだったので、期間は短くても無担保で金利の低い方が安心だと思いました。

借り入れ金額は500万円。不動産投資をやるうえでは小さい金額ですが、私にとっては大金でした。融資期間が短い分、月々の返済額が増えます。こちらの物件は、実はキャッシュフローが大変なことになっているのです。

家賃収入は6万9000円に対して、返済額は6万4000円。なんとキャッシュフローは5000円ポッキリ! 返済比率92%!!

この物件単体でみると、途中で修繕や退去が発生するリスクを考えれば非常に危険な投資です。しかし、私にはこれまで現金で購入してきた物件の家賃があったので、トータルで見てのキャッシュフローは大きくプラスになっています。

この時買った物件は、現在所有して4年経とうとしておりますが、返済も半分くらいまで進みました。あと3年ちょっとで完済なので、その後はお家賃が丸々入ってくることになります。そう考えると、最初の手持ちが少なくても融資が組める状況であれば、融資を組んで投資した方が良いと思うようになりました。

今後は規模をもっと拡大していきたいので、今では積極的に融資に取り組み、手持ちの現金を増やしていくことに力を入れております。

(舛添菜穂子)