PHOTO: iStock.com/alfexe

突然だが、1つ質問をしたい。「あなたは、ゴキブリがたくさんいる家を収益物件として買いたいですか?」

たいていの人は、「え~? そんな汚い家は掃除も大変で、リフォーム代もかかりそうだし、よほど安く売っているなら考えるけど、あえて買いたいとは思わない」という反応をするのではないだろうか。

ところが、DIYが大好きな女性大家の「ひなたさん」の発想はユニークだ。

「ゴキブリがいるということは、建物が寒くなくて暖かいということ。虫が暮らしやすいということは、人間も暮らしやすいということ。だからゴキブリがいる家はいい家だし、反対にゴキブリも全然いないような寒い家は買いたくないの!」

昨今は、数百万円という手軽な価格で築年数の古いテラスハウスや戸建てを買い、不動産投資に参入する投資家が増えている。そうした投資家の多くが狙う物件の条件は同じようなもので、物件価格が安く、その割に水回りなど修理する箇所が少なくて、リフォーム費用があまりかからない物件だ。価格が高騰しているだけでなく、プレイヤーが増えた分、ここ数年は割安な物件を探すのが難しい。

そんな厳しい状況を勝ち抜いていくには逆転の発想や経験が必要なのだ。ひなたさんのユニークな着眼点の根源は、多額の借金をたった2年で返済するなど、波乱万丈の人生の荒波をくぐり抜けたことが大きく影響している。

行動力抜群の女性大家

ひなたさんは20戸の戸建てやテラスハウスを所有する、大阪在住の大家さんだ。築年数の古いボロ物件の壁を自ら壊し、自身で天井裏に潜って配線するなど、女性大家とは思えないDIYをする。購入した物件の間取りが使いにくいと感じると、さっと間取りも変えてしまう。

台所の床に穴を開けて配管を移動させたり、お風呂の場所を動かし、タイル張りの既存の風呂からユニットバスに変えたりもする。ヤフーオークションで落札したユニットバスを、200キロ離れた解体現場まで友人大家さんと一緒に取りに行ったこともあった。

中古のユニットバスを5000円で購入し、入れ替え(左がBefore、右がAfter)

ちょっとやそっとではまねできないほどパワフルでユニークなDIYにもかかわらず、会ってみると笑顔のステキな美人だ。

購入する物件の選び方も独特で、冒頭に紹介したようなゴキブリのいる物件に限らず、「ボロボロで腐りかけている物件の方がDIYのやりがいがあるので嬉しい」という。床や壁などが腐っていても取り替えればいいだけだからだ。これまで、実際にゴキブリがいた物件も購入したことがあるが、断熱材がしっかりと入っていたため、リフォーム時に新しく入れる必要がなく、その分安く済んだという。床や壁をはがしたときにゴキブリの卵がびっしりついていた時にはそれらを捨てて、シロアリ駆除のための薬をかけて対処するのだそうだ。

その一方で、物件の床下を覗いた時にジメジメと湿っていたり、柱が傾いていたり、外壁に横方向へ大きな亀裂があったりした場合は、再生は難しいので購入しない。

こういった物件情報は、

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