「当時の自分は、事前のシミュレーションが甘かったと思います」。田村憲明さん(仮名・38)はこう語る。
不動産会社からもらった物件概要をもとに、購入前に周辺の家賃相場や積算価格も自ら調べた。それなのに、なぜ今後悔しているのか―。
「新築だし、こんなものか」
田村さんが初めての物件を購入したのは今年のこと。「将来的に事業を始めたい」という思いがあり、資金を貯めるために不動産投資を始めようとしたという。1棟目として中古物件も検討していたが、自己資金不足だったため、比較的評価がつきやすく融資のおりやすい新築物件の購入を視野に何社か不動産会社をまわったという。
そのうちの1社から融資を含めたプランを出され、本格的に購入を検討した。提案されたのは東京都西東京市の新築木造の一棟アパート。家賃7万円という単身者向けの全6室を有しており、土地と建築費を合わせて8842万円という物件だった。
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全5話
なぜ不動産投資家は失敗を繰り返してしまうのか。そういった失敗大家は、不動産会社から提示されたシミュレーションをうのみにしているケースが多い。
この連載では初心者に向けて、自らの手でシミュレーションを行うことの重要性について説くとともに、シミュレーションの基礎知識を身に着けられるようにする。
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