26歳の時、「これからは副収入がないと生き残れない」という危機感から「宅建に受かったら不動産投資をする」と決意し、5カ月後に合格して不動産投資家デビューを果たした真木凜さん(仮名・34歳)。新築の重鉄マンションを皮切りに地方RC、築古戸建て、シェアハウスなど幅広く7棟を購入し、目標だった月のキャッシュフロー100万円を達成。昨年末から今年にかけて2棟を売却し、約1000万円だった貯金額は5年で10倍に増えた。
現在は2児の子育てに励みつつ、同じ志を持つ母親たちと情報交換しながら築古戸建てを少しずつ買い増す投資法を実践。これまでに何度も心が折れそうな瞬間を経験したが、「自分にとっての宝物」と語る子どもの笑顔と仲間の存在が、オーナー業にまい進する原動力になっている。
会社に依存しない、と決めた日
「お客さんが来るから、こういう時こそしっかり対応するように」
都内の会社に勤務していた2011年、東日本大震災で大きな揺れに見舞われた直後、会社から届いた指示に愕然とした。「すごい揺れで怖かったけど、会社からはできるだけ残って仕事をするようにと伝えられたんです。その瞬間に『ああ、どれだけ仕事を頑張ったとしても、結局会社は自分のことを助けてくれないんだ』ということに気づいた。自分の力で生き残っていくには会社に頼らない収入が絶対必要なんだと、世界観が一変した強烈な出来事でした」
当時はお金や投資に関する知識は全くなく、定時で帰宅して週3でジムに通う「普通のOL」だった。交際していた現在の夫とともに、マネースクールで株式投資や不動産投資の無料体験講座を受け、「自分の努力が一番反映されやすい」と感じた不動産投資を選ぼうと決めた。
本格的にスクールに通う前に、まず始めたのは宅建の勉強だった。「女性が不動産投資で成功するには、絶対に男性以上に努力しなければ難しいはず。宅建に受からなかったら、きっと不動産投資でも成功できない。自分がどこまで努力できるか、それを見極めたかったんです」
1万円で宅建の教本4冊を購入し、これ以外は勉強にお金はかけないと決めた。
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