「旗竿地でも長屋ならアパートが建てられます!」そんな売り文句が踊るメーカーの広告を見たことはないだろうか。

旗竿地(旗と竿のような形状の不整形地。敷地延長、または路地状敷地とも)では、自治体の条例によってマンションやアパートの建築が規制されているケースがある。その場合、法律上は戸建てと同じ扱いとなる「長屋」形式にすることで、条例の適用を回避できる。この手法で、旗竿地のような不整形地を活用しようという話だ。

なかでも住戸を上下に重ねた「重層長屋」は戸数を増やすことができ、敷地をより有効に活用できる。そのためアパートメーカーだけでなく一部の不動産投資家の間でも知られた手法となっている。

しかし、今後はこの重層長屋を取り巻く状況が変わってくるかもしれない。国や東京都が、大規模な重層長屋への規制を強める方向で動いているからだ。本記事では規制の背景、そして不動産投資家への影響を探っていきたい。

長屋とアパート、そもそも何が違う?

まずは「アパートがダメでも長屋ならOK」という状況がなぜ起こるのかについて触れておこう。

長屋とは、外廊下などの共用部分を持たない集合住宅の一形態。各戸それぞれの玄関が共用部を介さず、直接外部につながっていることがアパートとの大きな違いだ。上下階に住戸が重なる重層長屋では、上階へ直接アクセスが可能な各住戸専用の階段が必要となる。

この記事は会員限定記事です。続きは会員のみお読みいただけます。

会員登録(無料) ログインして続きを読む