年末に振り返った「2018年の不動産10大ニュース」。自然災害などの予測しきれない出来事も含め、不動産業界を揺るがす大きなニュースが次々に起きた年だった。

では、2019年はどんな年となるのだろうか。延期を繰り返してきた「消費税増税」が象徴的ではあるが、それ以外にも賃貸経営を行うオーナーにとって重要なイベントが多い。本記事では、今年起きるであろう主要なイベントを紹介していこう。

再延期の消費税増税、ついに実施か

今年注目されるのは、10月に予定されている消費税の10%への引き上げ。景気への影響を考え延期され続けていたが、安倍晋三首相は「予定通り2019年10月実施」を掲げている。実施されると、不動産投資においても影響は大きい。

例えば、物件を売買するとき。不動産のうち「土地」は課税対象ではないが、「建物」は課税対象だ。売主が個人であれば消費税は発生しないが、不動産会社など「課税事業者」であれば、消費税が発生するため増税の影響を受けることになる。不動産会社に支払う仲介手数料も、課税対象だ。1億円の物件であれば、増税の前後で6万円の差がでてしまう。

売買以外においては、管理費やリフォーム費用なども課税対象。利益率を上げるために、できる限り経費は抑えたいところだが、否が応でも経費が増えてしまう。それが数十万円の差といえども、侮ることはできない。オーナーは10月以降で消費税増税の考慮漏れがないか確認しておこう。

「12年に一度」の選挙イヤー

今年は4年に一度の「統一地方選挙」と、3年ごとに実施する「参議院議員選挙」が重なる、12年に一度の選挙イヤー。12年前は、安倍首相率いる自民党が参議院議員選挙で「歴史的大敗」を喫し、与野党が逆転する結果となったが、今回はどうなるだろうか。

昨今の不動産市場の盛り上がりは、日銀のマイナス金利政策を含む、アベノミクス「3本の矢」によるところが大きい。選挙の結果によっては景気が大きく左右され、景気の影響を受ける不動産価格にも変化が表れると予想される。

先日の記事で報じた通り、投資用不動産価格は緩やかではあるものの、全国的にいまだ上昇傾向。サラリーマン投資家に対する融資が厳しくなり、価格が下がるかと思いきや、まだ大きな変化は見られていないのが現状だ。

そんな中、どの政権がどのような政策をとるかも「買い時」か「売り時」か判断する上で重要なポイントとなる。今年はどのような結果となるのか、注目していきたい。

「改正出入国管理法」は希望の光となるか

日本人人口が減少を続け、入居付けに苦しむオーナーがいる中、「外国人」は光となるのか。4月に施行される「改正出入国管理法」では、外国人就労者の受け入れを拡大するために新たな「在留資格」を創設する。在留資格の「特定技能1号」は、「相当程度の知識または経験を要する技能」を要する業務に従事する外国人向けとなっており、高度技術者以外の単純労働者の受け入れを始めることとなる。

「人手不足の解消」が目的とされるが、オーナーにとっては「賃貸需要」の増加が見込める。特定技能1号での受け入れ人数は5年間で最大約34万5千人を想定しており、その人数は決して少なくない。

外国人の入居者というと、「文化の違い」や「マナーの悪さ」からトラブルが取り沙汰されることが多い。一方で、「多少の汚れは気にしない」という一面から、日本人に不人気の古い3点ユニットの物件でも、外国人を受け入れることで満室経営できているオーナーもいる。

これまで外国人入居者の受け入れがなかったオーナーも、これを機に対応を考える必要がありそうだ。

直近の大きなイベントと言うと「2020年東京オリンピック」が頭に浮かびやすいが、カレンダーの通り、今年2019年にも多くの出来事が起こりそうだ。

賃貸経営は、生活の基本である「衣食住」の「住」を支えるもの。一見関係がないように思えるイベントも、まわりまわって影響が及ぶかもしれない。イベントカレンダーで先を読み、2019年の賃貸経営も万全に進めていこう。

(楽待新聞編集部・尾藤ゆかり)