ガラボロ物件投資家としてお馴染み・広之内友輝さんが、空室で悩める全国の大家さんのもとへ突撃する企画。前回、戸建ての売却について相談した楽待スタッフの馬場が、ついに売却を実現しました。
今回は、購入から売却までを振り返るとともに、「結局、この投資は成功だったのか? 失敗だったのか?」を広之内さんに判定していただきます。
【購入時のエピソード】「隣地も買いませんか?」(03:43~)
広之内
この戸建てを購入した時、「売る」ってことも想定してました?
馬場
考えてました。実は隣地の売主から「この30坪の土地、30万円で買いませんか?」って連絡がきたんです。
広之内
おぉ~!! それは美味しい話ですね。
馬場
ただ土地がボコボコで、それを直すのも億劫だし…。もともと駐車場として貸していたところだったんですが、埋まってなかったんです。30万円で売りたいっていうくらいだし「このあたりの立地はヤバいんじゃないか」と勘ぐってしまって…。買うどころか、「早めに出口を取ったほうが良さそうだ」と思ってしまいました。
広之内
えぇ~~! それめっちゃもったいない!! 多分、追加投資をする気がなかったから仕方ないんですけど、その時に検討すべきだったのは、ここを買って土地をくっつけた場合、どれだけバリューアップできるか。
「複数台駐車可能」とか「家庭菜園付き」とか謳えますよね。あと再建築する時に、もうちょっと大きい家が建てられる。売却価格も上がったかもしれません。
広之内さんの購入時POINT「戦略を立てるべし」
私は10年の融資を引くことが多いので、購入時にはこのように考えます。例えば今回の物件を融資で購入した場合、2年後には残債が5分の1(約60万円)減っていて、この時点で諸費用やリフォーム費は回収できる。
だから3年目以降、買った値段と同じ金額で売れればとりあえず儲かるし、それまで頑張ろうとか。あとは減価償却が終わる4年目のタイミングで、売却するかどうかを検討しようとか。
このように購入時から、売却を含めた「戦略」を立てることが重要です。
【運営時のエピソード】正直、熱が冷めてしまった(07:30~)
広之内
リフォーム後、2カ月で入居者が決まりましたよね。でも半年後にその入居者が出ていってからは一人も決まらなかったと。
馬場
そうです。内見は結構多かったんです。最初のうちはよく、客付会社に菓子折り持って営業しに行ったりしてたので。でも、次に入居したいっていう人が「大型犬2匹・短期貸し希望」で…。
広之内
いつの間にか、ペット可・短期貸し物件に…(笑)。それこそ隣地買って「ドッグラン付き物件」にすれば良かったのに!
馬場
いや、室内飼いだって言われたんですよ! 躊躇して「ごめんなさい」と断ってしまいました。
広之内
それももったいないな~…。だって家賃月5万5000円でしょう? 年間60万円入ってくるわけですから。そういった場合は、「退去時に壁と床のリフォーム費を払ってもらえるなら」とか条件付けたり、ケースバイケースでの検討の余地はあったかなと思います。
馬場
なるほど…。
広之内
でも、そのあとは? 客付けの努力ができなくなった理由があったんですか?
馬場
ちょうどそのタイミングで私の引っ越しがあり…。物件から離れ……。どうしても心と体の距離が空き………。
広之内
心と体の距離ね。なかなか聞かない理由ですけど(笑)。
馬場
これは広之内さんにだから言う「本音」の部分です(笑)。正直、不動産投資に対する熱が冷めてしまったというのがあったと思います。
広之内さんの運営時POINT「胆力を持つべし」
成功する大家とそうでない大家の違いは、結構ここにあったりします。今回馬場さんは、融資を受けてなかったから良かった。だからのんびりできた。これで毎月返済してたら結構辛いですよ。
でもその裏返しで言えることは、「借金こそ胆力を生む源になる」ということ。借金してしまったら、「もうやりたくなくなった」とか言えないんです。実際に私もそうでした。
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